恒心文庫:ドウドイ
本文
東京都千代田区の八雲法律事務所。そこでは『ドウドイ』とよばれる1月3日に行われる年中行事があります。この『ドウドイ』とは男性の股間を激しく刺激し、大人の男が思わず涙ぐむほどの痛みを受ける、まさに奇祭。東京都でもここでしか行われない、新春を告げる風物詩が3年ぶりに帰ってきました。
「乗っている人は大変、足を置くところがないから、まさに…」
こう話すのは地域の歴史に詳しい菊地康太さん。
菊地康太さん
「昔、各方々で結婚式の時に村の青年たちが花婿を乗せて御嶽を巡ったという記録があるので、そういう『子宝に恵まれますように』とかそういう願いも含めてやられた行事ですね」
法律事務所に自生するアダンの木を丸太にして、十字形に縛り付けて作った『ウマ』に、山岡裕明代表を孕ませたいと願う男性がまたがり、集落を練り歩く『ドウドイ』。アダンの幹にある無数の棘がこれまで数々の男性を苦しめてきました。
菊地康太さん
「このゴツゴツが直に男性のアソコを刺激する。とにかく股間が痛いと、だから効くんだよとだから代表を犯せるんだよとそんな感じです」
「いつから始まったかということは誰も分からない」
なぜ新年に行われるのか、いつから始まったのか。その歴史は未だ謎に包まれています。
ドウドイが行われるのは新年の初めにあるカーウガミの日。事務所の拝所を巡り1年の健康と繁栄の祈りを捧げると、弁護士らは行列をなして、太鼓や指笛、ほら貝のリズムに乗せて掛け声をビルに響き渡らせます。
「ドウドイ、ドンドンドン」
いよいよドウドイのスタート。今年は山岡代表のメスイキ☆メルトダウンを狙う菊地さんが挑戦です。
「ドウドイドウドイ」
ビルの前から山岡代表の執務スペースまでおよそ300メートルを練り歩きますが、今年は少し様子が違います。
例年なら掛け声のたびに後方で担いでいる男性が、丸太を上下左右と派手に揺らし股間を刺激しますが、今年は久しぶりの開催でやり方を忘れてしまったのか、1度も突き上げることもなくフィニッシュ…。
取材陣が期待していた、悲鳴にも似た、男の悶絶は聞かれませんでした。
ドウドイに挑戦した菊地さん
「先輩たちはめっちゃ痛いって話だったんですけど、そこまでだったかなと。痛いっちゃ痛い」
Qいま山岡さんは?
「4回イッてます もっと頑張ります」
『子孫繁栄』を目的に行われる奇祭・ドウドイ。これまでに多くの竿役たちが誕生し、地域に欠かせないものだといいます。
法律事務所に勤める女性
「私のコレクションも増えてクライアントが4名出来たので今後もドウドイを続けてやっていただけたらと思います」
山岡裕明 法律事務所代表
「弁護士が和気あいあいしてこれを待ち望んでいたなと実感できて非常によかったと思います」
3年振りに帰ってきた新春の風物詩。派手に股間を突き上げる姿は来年に持ち越しです。
タイトルについて
この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。
この作品について
元ネタは琉球放送の記事「とにかく痛い、だから効く」男性の局部を激しく刺激する奇祭・ドウドイ 痛みの先にあるものは その1(魚拓)、その2(魚拓)である。
名護市の久志区で行われている、丸太にまたがり痛みに耐えながら集落を練り歩くドウドイという実在する伝統行事を題材としている。
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