恒心文庫:古伝新嘗祭

本文

11月23日は勤労感謝の日であるが、これは仮の姿である。
本来は新嘗祭の日、すなわち天皇が秋の収穫に感謝して儀式を行う日である。
しかし、天皇を含めた皇室の儀式は基本的に伊勢神宮の儀式と軌を一にしている。
その伊勢神宮は天津神であり、その神の子孫を名乗る天皇家が伊勢神宮と同様の儀式を行うことは当然である。

それとは異なる国津神を祖霊とする出雲大社では、若干異なる新嘗祭が行われるのをご存知だろうか。
すなわち、「古伝新嘗祭」(こでんしんじょうさい)である。

出雲を出身とし、どこかで出雲国造の血を引いている弁護士が代表を務めるY法律事務所でも、古伝新嘗祭が盛大に行われた。
しかし、彼らの探究心から、より神に収穫の感謝をささげ、その恵みを人に分け与えることを強く押し出したものとなっている。

まず、事務所のベランダで育てた稲を刈り取り、代表弁護士の机に捧げる。
これは玄米であり、精米が面倒なのでそのままである。
持ち寄った精米をコンロの火で炊き上げる。
火は、本来ならば出雲の熊野大社から授けられ、焚火を用いるものであるが、ビルの一室という都合上、このように簡略化している。

そして夜、代表以外の5人の男性弁護士の「オジャレモォ(お出でませ)」の声が所内に響き渡ると、
代表弁護士は裸の上に薄い羽衣をまとい、四方に焚き上げた米と日本酒(市販)を捧げ、自らも食す。
その後、代表弁護士は燧臼(ひきりうす、本来は熊野大社から戴くものだが、例によって市販品)に「新嘗祭御燧臼」と墨書する。

そして歯固めの儀である。大社では小石を国造が口に入れて、健康を願う儀式とされているが、
これには大きな改変が加えられている。
この事務所では、小石の代わりに代表以外の5人の怒張を口に入れるのである。
堅い(5人は、怒張の堅さや大きさを代表に評価されて入所した)ものを入れて歯、そして全身の健康を願うとともに、
以下のような意味合いを含んでいる。

代表は口に入ってきた怒張を甘噛し、そして一心不乱に舐める。
そして彼らの「小石」は砕け散り、溶けて代表の体内に入り込む。
そうして代表が取り込んだ米と一体になり、人性の象徴たる男精がさらに高い段階へと昇るのである。

一通り歯固めが終了したら、代表は舞を踊る。
かつて天宇受売命が天照大神を岩戸からだすために卑猥な舞を踊ったとされるが、
代表も同様の卑猥な舞を披露する。
彼の乳首は激しくそそりたち、紙なら突き抜けるかという勢いである。

そして精を出した他の弁護士たちのうち、最も早く怒張の再度の勃起を果たした者が、代表に近づき、乳首を捻る。
代表は大声をあげて身体を痙攣させ、乳首から母乳を出した。
5人の弁護士は代わる代わるその母乳を飲む。
この母乳は、代表が口から取り入れた人性の象徴たる精に、神の恵みである新米の力が形而上で融合し、新たな力を伴うものである。
これを飲んで弁護士たちも代表と神の力を得ることになる。これが日頃の法務にも力強さを増すことにつながるだろう。

米を炊いた釜を代表が周り、母乳を釜に噴射したら、本儀式は終了である。
もちろん、弁護士たちの怒張は、儀式後に代表の聖なる上下の穴に突き刺さり、そして激しく交わったことは言うまでもない。

さて、そもそも勤労感謝の日で休みの、事務所唯一の女性弁護士は、そういえば、アメリカはサンクスギビングか、とカレンダーを見ていた。
パンかライスかの選択で速攻でパンを選び、フランス料理のフルコースに舌鼓を打っていた。

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