唐澤貴洋の発言一覧/テラスハウス問題
テラスハウス問題とは、フジテレビの人気番組「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラーの木村花が、SNS上での誹謗中傷を苦にして2020年5月23日に自殺した問題である。この問題により、同番組は打ち切りとなった。本項ではこの問題の詳細は扱わず[1]、一人の人間の自殺という悲しむべき事実を、歪んだ政治的主張と自らの広告に悪用する尊師の姿勢を、事実追求路線の視点から追及する。
発言の推移
Twitterの恒心再開(2020年3月20日)
スパム広告目的で設置された恒心法律綜合事務所のTwitterは2014年6月の恒心を最後に、約6年にわたり放置されていた。ところが、「週刊文春」2020年3月26日号に森友学園問題で自殺した財務省職員が遺した告発文書が公開されたことをきっかけに、2020年3月20日から再び不定期かつ頻繁に恒心されるようになった。このツイート再開がテラスハウス問題における尊師の一連の発言の伏線となる。
Twitterの恒心(2020年5月24日)
そして木村花が自殺した翌日、尊師は下記のTwitterを連続恒心した。該当のTwitterは唐澤貴洋の発言一覧/Twitterにも転載されているが、この項目にも折りたたみ表示で全文を転載する。木村花をTwitter上で攻撃している人間を止めるでもなく、2ちゃんねるでIP開示に失敗した過去の自分を反省することもなく、具体的かつ実効性のある提案をするでもなく、日本政府やTwitter社に対してひたすら恨みつらみの感情の発散をしているに過ぎない、生産性もなにもないお粗末な内容である。
尊師のTwitter発言
https://twitter.com/KoushinLawfirm/status/1264535717755023363(魚拓) |
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尊い命が失われた。 |
https://twitter.com/KoushinLawfirm/status/1264535835870810113(魚拓) |
法律を変えるしかないんだ。 |
https://twitter.com/KoushinLawfirm/status/1264536037738438657(魚拓) |
誹謗中傷している側は、感情の発散をしているに過ぎない。 |
https://twitter.com/KoushinLawfirm/status/1264536203186941952(魚拓) |
立憲民主党はやる気があるのか。 |
https://twitter.com/KoushinLawfirm/status/1264536346502107137(魚拓) |
もう終わりにしよう。 |
https://twitter.com/KoushinLawfirm/status/1264536520335036416(魚拓) |
声なき声に力を。 |
https://twitter.com/KoushinLawfirm/status/1264541676623687680(魚拓) |
ツィッター社は、木村花さんの件で、誹謗中傷したアカウントを自発的に警察に提供し、告発すべきである。 |
弁護士ドットコムニュースへの登場(2020年6月8日)
事件発生から2週間程度経過した2020年6月8日に、尊師は弁護士ドットコムニュースのインタビューに突然登場した。 全文は該当項目にて参照されたいが、このインタビュー記事は読むに耐えない内容で、内容があまりにもひどすぎるので、該当部分を抜粋した上で批判を行う[2]。
インターネットの誹謗中傷に苦しんでいたリアリティー番組「テラスハウス」出演のプロレスラー・木村花さんが22歳で亡くなった。「木村さんの死は他人事ではない」と声を上げたのが唐澤貴洋弁護士だ。 ネット中傷の被害者を精力的に助ける一方、彼自身もまた「100万回の殺害予告」を受けた被害者である。2012年3月、掲示板「2ちゃんねる」(当時)で、ある少年の代理人として削除請求をしたことをきっかけに、今も「炎上」させられている。
この事件には全く無関係であるにも関わらず、「他人事ではない」などと称してインタビューにしゃしゃり出ている時点で、尊師の目的が冒頭部分からある程度分かる。自らの売名である。
また、当Wikiの読者なら御存知の通り、尊師は依頼人であるハッセを放置して自らが2ちゃんねる(当時)で発狂したり、重光ネキの開示依頼に失敗したなどの歴史的事実は多数存在するが、尊師が「ネット中傷の被害者を精力的に助けた」などという事実は一切確認されていない。弁護士ドットコムニュースによるフェイクニュース、これはいけない。
(中略)
●ネットの誹謗中傷が社会問題化
――木村さんが亡くなってネットの誹謗中傷が社会問題化しています
現在進行形のテレビ出演者が、ネットのバッシングを一因として亡くなられた。日本の芸能界でも類を見ない出来事です。
木村さんにお会いしたことはなくともショックです。殺害予告や誹謗中傷を何度も受け続けて、なんとか自分の中で整理できた僕の体験をお伝えしたかったです。
フジテレビのやらせ脚本によって悪役を演じさせられ、SNS上で中傷攻撃を受けた木村花と、8年以上にわたりTwitterやFaithbook上で自らネット炎上の燃料を供給し続けている尊師では全く立場が異なる。そもそも自殺した人間に対して「お会いしたことはなくともショックです」などとふざけた発言をしているが、それなら、尊師が会ったこともなく知名度もない一般人の自殺だったらショックではないのか。この時点で、尊師が当初から木村花や遺族にまともに同情する気がないことがはっきりと読み取れる。
――フジテレビは番組の打ち切りを発表しました。局の責任をどう考えますか 私がテレビ出演した機会には必ず台本がありました。テレビには進行が必要で、テラスハウスも「リアリティー番組」と言いつつ、「演出」されているのだろうという認識を持っていました。 映画で役者が何を演じようが、批判は「演じた役」に向けられます。リアリティー番組では、出演者の振る舞いへの評価・批判が、現実の出演者個人への評価・批判につながってしまう危険性があります。 すでに削除されたようですが、木村さんにクローズアップした本編の解説動画が配信されました。「花が鼻につく」というタイトルです。 直接的な加害者は侮辱行為をした多数の人ですが、フジテレビとしてはリアリティ番組の危険性について検証をし、今後の番組制作のガイドラインを作る必要があると思います。
『花が鼻につく』はフジテレビ公式YouTubeチャンネル「TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020 山チャンネル」に掲載された動画であり、『テラスハウス』司会者の山里亮太[3]が木村花を中傷した内容である(現在はチャンネルごと全て削除されている)。意図的かどうかは不明だが、この箇所で尊師は山里の存在やフジテレビ公式動画である点に一切触れず、あたかもネット住民が作成した匿名中傷動画とも取れるように発言している。
さらに、次項で述べる「週刊文春」2020年7月9日号が報道したとおり、この問題の本質は一方的な契約書によって出演者に法的に拘束し、やらせ演技を強要したフジテレビの悪質な体質である。尊師が提唱するような法的拘束力の存在しないガイドラインをフジテレビ自身が策定しても、一方的な契約書によって出演者にやらせ演技を強要し続ける限り、問題は何も変わらない。なお、2020年7月時点においてフジテレビは一方的な契約書によって木村花にやらせ演技を強要したことを未だに認めていない。
●絶望の淵で「アルコール依存」「自死寸前」だった
(中略)
誹謗中傷に絶望して、死に支配される寸前だったこともあります。でも、僕が10代後半のときに、弟がリンチを受けたことを悲観して自殺しました。弁護士を志す理由になった根本的な出来事です。
弟のことがあって、僕は理不尽と立ち向かう必要があるからと強く生きていけたんです。そういう特殊な経験でもなければ、もし木村さんと同じ目に遭っていたら死を選んでしまっていたかもしれません。
ここで再び弟・厚史の死に言及しているが、財務省職員、木村花と他人の自殺に便乗した発言がこれだけ続くと、厚史の実名や自殺の経緯をあえてセルフ開示したのも、弁護士としての自らを売り込む目的のプロモーション戦略だったのではないかと疑わざるを得ない。尊師がセルフ開示しなければ、「ダチョウのATSUSHI」といったネタや、悪いものたちとつるんでパー券を売っていた厚史の自己責任論などは生まれなかったであろう。尊師こそ、亡くなった実弟の厚史を冒涜している張本人であるとしか考えられないのである。
(中略)
●被害者負担のない制度を提言
――悪意もなく誹謗中傷する加害者もいるんですね
加害者だけではありません。誹謗中傷に悩んだ僕の相談に、ほとんどの人が「そんなこと気にするなよ」と答えました。ネット上の暴力への軽視は今も昔も変わりません。拳で殴られた人に、いじめられた人に「気にするなよ」と言えますか? 言えませんよね。
問題解決に向けて、法律を変える必要があります。それとともに、ネットの誹謗中傷の問題を簡単・低額で相談できる第三者機関を設置するべきです。
木村さんに誹謗中傷した人の侮辱行為は、1日以上30日未満の拘留または1万円未満の科料を科されるのみです。しかも、ほとんどは不起訴になるでしょう。
話題は木村花の自殺問題から、突然自らの政治的野望へとすり替えられる。
そもそも、ネットの誹謗中傷を含む法的問題を簡単かつ無料で弁護士に相談できる「法テラス」にハッセが相談に行ったことが、自らの炎上問題を招いたきっかけになっていることを、尊師は完全に忘却しているようである。仮に尊師が提言するような機関を作ったとしても、該当の事件を担当する弁護士や担当者が無能な場合、第二・第三の尊師が出現するだけである。
一方、尊師と全く逆の例として、一連のエア本動画に対する某宗教団体の対応がある。同団体はきわめて有能な弁護士と連携し、動画の著作権侵害を理由としてニコニコ動画[4]に投稿者のIPを強制開示させた上で各プロバイダに訴訟を起こし、エア本動画の投稿者の個人情報を開示させた。その結果、開示を恐れた投稿者が動画を自主削除するなどしてエア本動画は急速な勢いで衰退した[5]。
わざわざプロバイダ責任制限法の改正等を行わなくても、制約の多い現行の制度のもとで、ネット上で違法行為を行った発言者の情報を開示している有能な弁護士の実例は多数存在するのである。一方、尊師のような無能な弁護士は現行の法制度すら十分使いこなせていない。特に、近年は弁護士大幅増員化の弊害で無能弁護士が急増している。このような状況下で法制度をどれだけ改正しても、無能弁護士に着手金だけ搾取される被害者が続出する事態になるであろうことは容易に推測できる。
●誹謗中傷の罪は傷害罪と同じだ
――法改正を含め、誹謗中傷をなくしていくため、何を変えていく必要があるのでしょうか
ネット上の名誉毀損行為、執拗な侮辱行為について、傷害罪と同程度の罰則にすることを提案します。15年以下の懲役または50万円以下の罰金にするのです。
人の生理的な機能に傷害を負わせたら傷害罪にあたります。被害者は精神的に大変な負担をかかえて、自殺することもあります。
尊師はこれまで同様、牽強付会な理論に基づき、ネット上の誹謗中傷を傷害罪と同等の刑罰にせよという主張を行っている。これは法的思考におけるバランス感覚を著しく欠く特異な主張である。そのため、尊師の提案(ネット上の名誉毀損・侮辱行為を傷害罪と同等の罰則にする)に同調する人間は、法曹関係者を含め、現時点でその存在が一切確認されていない。
尊師の理想とする優しい世界は、おそらくアジアの某全体主義国家[6]のように海外で政治発言をしただけでポアが可能になる世界のことではないかと考えられる。
【補足】現行刑法(平成16年改正)の204条で定められている傷害罪の法定刑は15年以下の懲役または50万円以下の罰金である。一方、刑法230条で定められている名誉毀損の法定刑は3年以下の懲役若しくは禁錮または50万円以下の罰金である。よって、尊師の主張を言い換えると「刑法を改正して名誉毀損罪の法定刑の上限を懲役15年まで引き上げろ」ということである。しかし、この主張は全く実効性が存在しない。
仮に刑法を改正して名誉毀損罪の法定刑を引き上げたところで、実際の刑事裁判には「量刑相場」というものが存在する[7]。よって、名誉毀損に対する実際の判決の量刑が低ければ、法改正は何の意味もない。
さらに、刑事事件の立件には多大な人的労力と重大な法的責任が伴うため、警察・検察はよほどのことがない限り、きわめて慎重な対応を取らざるを得ない。例えば神聖六文字のような書き込みたった1件でいきなり名誉毀損で逮捕・立件され、法定刑上限の判決(尊師案だと懲役15年)が言い渡されるというのは明らかに非現実的である。
大手マスコミはインターネットの悪質性を強調したいがために「匿名」である点のみをあげつらって糾弾するが、甘芋のような連中は実名で堂々と狂った同様の攻撃・中傷を行うので、匿名・実名の別は実際には本質的な問題ではない[8]。
インターネットの書き込み問題に対して、尊師のように実現性がきわめて低い内容の法改正を声高に主張するのではなく、後述の髙橋裕樹弁護士の主張のように、まずはプロバイダにおける対応策を、関係者・当事者の意見を確認しながら検討するのが妥当だと考えられる。今のところ、尊師がプロバイダなどと協力してインターネットにおける誹謗・中傷の問題に取り組んでいるという情報は全く存在しない[9]。
(中略)
●ネットを正しい本音の言える場所に
――木村さんの一件で、著名人が法的措置の意思を発信し始めました。「芸能人へのネット中傷は当たり前」という考えも変わりつつあります
週刊誌は、「芸能人は死ね」「この女優の顔は醜悪で見るに堪えない」なんて書かないじゃないですか。ところが、SNSでの発言では、このような発言は多くみられます。今は、ひとりひとりが表現者の時代。リテラシーが必要になります。これは教育の問題になってきますね。
国内外を問わず、過去から現在に至るまで、週刊誌や新聞などマスコミの取材や報道によって、深刻な状況に追い込まれた被害者は多数存在している。有名な例として、デヴィ夫人はスカルノ・インドネシア大統領と結婚した後、マスコミの悪質な中傷や執拗な取材により、母は心労がたたって亡くなり、弟はガス自殺に追い込まれている。
デヴィ夫人と同じく、弟が自殺に追い込まれたはずの尊師が、デヴィ夫人にとって「悪いものたち」である週刊誌を事実を捻じ曲げてまで擁護する理由は不明である。「当職を持ち上げてくれるマスコミは善、当職を批判するネットは悪の巣窟」という価値観が根底に存在するためではなかろうか。
(中略) 【取材協力弁護士】 唐澤 貴洋 (からさわ・たかひろ)弁護士 一般民事及び商事事件、刑事事件、入管事件、インターネットに関する法律問題を主に取り扱う。監訳を務めたネット上のヘイトクライム解説書「サイバーハラスメント」(明石書店)が6月15日に発売される。 事務所名 :法律事務所Steadiness 事務所URL:https://steadiness-law.jp/
記事の最後で、尊師がこのインタビューに応じた目的がはっきりわかる。つまりは6月15日に発刊された自らの監訳書籍の広告だったのである[10]。語るに落ちるとしかいいようがない。
弁護士ドットコムニュースにおける尊師発言の総括
そもそも事件の全容がわかっていない6月初頭の時点で「木村さんの死は他人事ではない」などと、まるで詐欺師が用いるような口調でインタビューに応じている。インタビュー全文を最後まで読めば分かる通り、遺族の思いに寄り添うのではなく、自らの売名のために事件に便乗したことがはっきりわかる。記事の最後に自らが監訳を務めた書籍のPRを行っていることがその動かぬ証拠であり、他人の自殺をダシにした悪質なステマインタビューとしかいいようがない。
次項の「週刊文春」の記事からも分かる通り、木村花を自殺に追い込んだ一義的な責任は、やらせ脚本を作成して視聴者を誤誘導したフジテレビにあることは明白である。しかし、尊師はフジテレビの責任には一切触れず、いかにも今回の事件の全ての責任がネット利用者にあるような方向に意図的に誘導している。
「週刊誌は誹謗中傷を行わない」発言も含め、自分を持ち上げてくれるマスメディアに好意的な尊師の特異な価値観が、このインタビュー記事から見て取れる。
「週刊文春」における木村花の実母の証言
2020年7月2日に発売された「週刊文春」7月9日号[11]に、故・木村花の母親である女子プロレスラー・木村響子のインタビューが掲載された。内容はフジテレビの悪質なやらせ脚本によって悪役を演じさせられた木村花がネット炎上の対象となり、自殺に追い込まれたとするものである。記事の見出しには、娘を失った母親の慟哭[12]が記されている。
「自殺の8日前、娘から“やらせ”を打ち明けられました」。花さんの母・響子さんが初めて口を開いた。「娘が遺していたLINEや契約書、すべてお見せします。スタッフの指示通りにしただけなのに、なぜ娘がバッシングを受け、死ななければならなかったのでしょうか」
この記事は、母・木村響子による悲痛な証言から始まる。
「このままだと花の死が『暴力的な女子が男性に乱暴を働き、SNSの批判を苦にして自殺した』というストーリーで片付けられてしまう。真相は、全然違うんです。彼女はスタッフの指示通り、ヒール役に徹しただけ。私も娘から話を聞いていたし、彼女の携帯電話に証拠は全部残っています。大人たちにウソをつかれ、丸め込まれて最後は逃げ場がなかった。亡くなった今、せめて花の名誉を回復してあげたい。応援してくれた方々にも真実を知ってほしいと思ったからこそ、取材を受けました」 女子プロレスラー木村花さん(享年22)の写真を手に、涙ながらに語るのは、母親の響子さん(43)だ。 事件後はじめて取材に応じた響子さんは十時間にわたり、“やらせ”をはじめとする「テラスハウス」への不信感、そして愛娘への思いを明かした。
この記事では、フジテレビならびに制作会社のスタッフによる悪質な煽り演出の実態も述べられている。
YouTubeに未公開映像が公開された翌日の五月十五日、花さんは、響子さんと共に、祖母の誕生会を開いた。 その帰り道、響子さんは花さんを自宅まで車で送る。すると助手席に座る花さんが涙を堪えていた。響子さんは車を止めて娘と向き合った。 花さんはこう語り始めた。 「テラハに出た当初からプロレスラーらしく振舞えって……。一のことを百にして盛り上げて欲しいって言われて。コスチュームの件(注:木村花の炎上のきっかけとなった番組内のエピソード)はスタッフにめっちゃ煽られた。『いいじゃん。あんな奴(注:木村のコスチュームを洗濯機で傷めたとされる男性共演者)、ビンタぐらいしたらいいじゃん』って。盛り上げなきゃと思ったけど、プロレスラーとしてビンタはさすがにできないから(注:格闘技選手が傷害事件を起こした場合、引退を余儀なくされるとともに刑が加重される)、苦し紛れで帽子をはたいたの。スタッフは信用できないよ」 響子さんが振り返る。 「この時、初めて花からテラハの話を聞き、撮影現場で想像以上のことが起きていると驚きました。花の不注意もあってコスチュームが縮んだことは事実ですが、スタッフが『ビンタしたら』って……。花の言動を炎上の燃料に使っているのは明らかでした」 そしてついに五月十八日には、地上波のフジテレビで第三十八話「コスチューム事件」が放送される。Netflix会員ではない視聴者も加わり(木村花に対する)誹謗中傷はさらにヒートアップ。
上記の通り、フジテレビならびに番組スタッフは木村花を悪役として演じさせ、意図的なネット炎上を目的とする演出を行っていたことは明らかである。このような状況に置かれている遺族が、無能弁護士の売名目的のインタビューを目にしたら一体どのように思うであろうか。
さらに、文春の記事では労働問題に詳しい生田秀弁護士がコメントを寄せている。
なぜ花さんはスタッフの要求に従い続けたのか。そこには“契約書”の存在があった。花さんがフジテレビと制作会社のイースト・エンタテインメントと一九年九月二日付で交わした「同意書兼誓約書」だ。 (中略) 特に目を引くのが「演出指示に従う」という次のような一文だ。 〈私は、本番組収録期間中のスケジュールや撮影方針(演出、編集を含みます。)に関して、全て貴社らの指示・決定に従うことを誓約します〉 労働問題に詳しい生田秀弁護士が指摘する。 「契約に違反し、放送が中止になった場合、放送回分の制作費を最低限とする賠償額を請求するとありますが、これは数百万、数千万円単位の金額となるはずです。つまり番組の指示・決定に従わなければ、巨額の損害賠償が発生する可能性があり、出演者が演出を含めて番組の意向に背くことは現実的に難しい。『台本なしで自由に暮らす』という番組の看板に偽りがあると認めるようなものです。出演者の意思でリタイアできないなど対等性を欠く面もあり、非常に拘束性の高い契約と言えます」
生田弁護士は「テラスハウス」の契約書における法的問題点を具体的かつ明快に指摘しており、どこかの無能弁護士の売名・自己主張目的のインタビューとは大違いである。
木村花の実母である木村響子は、娘を自殺に追い込んだ主犯がネット上での誹謗中傷ではなく、フジテレビであるとはっきり認識している。ただし、木村響子はネット規制の強化そのものは否定していない点にも留意が必要である[13]。
「テラスハウス問題」に関するまともな弁護士の記事
テラスハウス問題が起きた直後に、法的な観点から自らの見解を述べた弁護士が複数存在する。以下、これらの有用な解説記事を御覧いただきたい。
文春オンライン:弁護士が解説 木村花さん死去、テラハ番組側に法的責任は問えるのか?田畑純 弁護士(2020年6月6日)
(該当記事へのリンク(魚拓))
海外の類似番組におけるトラブル事例を挙げ、放送局の法的責任追及とその限界を論じる良記事である。それにしても海外のテレビ番組では出演者の自殺どころかガチコロ事件(しかもホモ絡み)まで発生しているのはたまげたなぁ…
Business Lawyers:リアリティー番組に潜むリスクと製作者の法的責任―「テラスハウス」事件を二度と起こさないためにできること 國松崇 弁護士
(該当記事へのリンク(魚拓) )
大手キー局TBSの企業内弁護士としての経験を持つ筆者による「リアリティー番組」に関する長文の論考。客観的な立場から述べられており、上記の田畑弁護士の論考と併せて読むと、テレビ番組の製作関係者には有益な情報になると思われる。
日刊ゲンダイDIGITAL:「表と裏」の法律知識 木村花さん襲った誹謗中傷 断ち切るには2つの法改正が必要 髙橋裕樹 弁護士(2020年5月31日)
(該当記事へのリンク(魚拓) )
ネット上での誹謗中傷について、「明らかな名誉毀損・侮辱の場合の投稿者情報の開示」と「投稿者情報の1年程度の保存の法制化・義務化」という具体的かつ実効的な対策を提唱する内容。いろいろと問題の多い日刊ゲンダイにしてはきわめて良質の記事である。ただし、髙橋弁護士は「何を以って明らかな名誉毀損とするかは難しい」とも指摘しており、言論の自由とネット上の発言規制を両立することの難しさについてもはっきりと言及している。誰にも相手にされず、SNS上でただひたすら一方的に「プロバイダ責任法ガー」「法改正ガー」「政府ガー」「立憲民主党ガー」などと発狂するどこかの無能弁護士とは大違いである。
東京スポーツ:「あいのり」出演の横粂弁護士が“テラハ事件”で緊急提言(2020年5月27日)
(該当記事へのリンク(魚拓) )
「テラスハウス」の事実上の前身となる恋愛バラエティー「あいのり」に出演した経験を持つ横粂勝仁弁護士によるコメント。「あいのり」と「テラスハウス」の時代性や番組内でのヤラセの有無などの相違点と、ネット規制の必要性に関する主張である。東スポらしくゆるい内容ではあるが、「『死ね』は誹謗中傷です。『辞めろ』は批判。『無能』も批判の範ちゅうでしょう。」というコメントが注目される。横粂弁護士の見解に基づけば、尊師に対して「無能弁護士」と書くことは「批判」なので名誉毀損や侮辱に該当せずセーフということになる[14]。
日経ビジネス:テラスハウス騒動で機運高まるネット中傷対策の危うさ
(該当記事へのリンク(要会員登録)(魚拓) )
この記事の閲覧には会員登録(無料)が必要であるが、森亮二弁護士が恒心的観点においてきわめて重要な指摘をしているので、該当箇所を引用する。
今回、総務省の研究会では開示する情報に電話番号を新たに加えるなどして、被害者がよりスピーディーに投稿者を特定し、損害賠償を請求できるよう議論している。 この情報開示制度は木村さんのような誹謗中傷の被害者の救済を想定して2002年に設けられた。その一方で、当初から威圧を目的とした「スラップ訴訟」で悪用される懸念が指摘されてきた。 訴訟を連発し精神的に参らせる “被害者”を自称する企業が、正当な辛口批評や告発を書き込んだ人物の身元を情報開示制度で特定し、威圧するために名誉毀損で訴えるなどのケースがスラップ訴訟に相当する。投稿者が一般の個人の場合、裁判のコストが大きな負担となり、提訴自体が威圧として働く。 英知法律事務所の森亮二弁護士は、これまで数多くのスラップ訴訟に対処してきた。 例えばマルチ商法を手掛ける会社の販売方法をSNSで批判したブロガーの代理人となったときのことだ。ブロガーは無断で商品の写真を使っており、マルチ商法を展開する会社から著作権侵害で訴えられていた。「ブロガーを黙らせることが本来の目的だった」というのが森氏の見立てだ。 このほかにも木村さんのような誹謗中傷の被害者にとっては、弁護士を通じてSNS運営会社に投稿の削除を求めることも有効な対抗手段となる。ただやはり情報開示制度と同様に、不当な動機で削除を求めてくる自称“被害者”が少なくないのが実情だ。 森氏はSNS運営会社の代理人として、美容クリニックからの削除要請に抵抗したことがある。 「『医師の説明がよく分からない』『感じが悪かった』など少しでもネガティブな投稿があるとクリニック側は消すよう訴えてきた。それもまとめて提訴するのでなく、あえて1件1件の投稿について個別に訴えることで、最終的に訴訟案件は10件に上った。SNS運営会社は零細だったため、訴訟が大きな負担となり、運営者は精神的に参ってしまった」(森氏)という。これも屈服させることを狙ったスラップ訴訟である。 評価の低い投稿を消し、高い評価の投稿だけを残せば、本来は品質の悪いサービスや商品が高品質であるかのように印象づけることが可能だ。SNS運営会社に対する削除要請は誹謗中傷の被害者を救う半面、印象操作によって消費者をミスリードする手段にもなり得る。
当Wikiの読者であれば、これまで尊師がフジテックス、ロイヤルネットワーク、サイモントン療法協会、立花孝志などの代理人となり、スラップ訴訟を起こす悪質な関係者の代理人となり続けてきたことを御存知であろう。
さらに、中日新聞 2020年7月12日付にのインタビュー登場した尊師は「(自宅住所の特定など)これほどの損害を受けても、日本の裁判では費用を回収できません。発信者特定に必要な弁護士費用は五十万~八十万円。損害賠償を求める民事裁判を起こしてもわずかなお金しか受け取れません。発信者が刑事責任を問われることもほぼありません。「プロバイダー責任制限法」は被害者のためになっていない。」と、異常なまでに金銭に執着したコメントをしている[15]。すなわち、尊師が「プロバイダー責任制限法」の改正に固執するのは、スラップ訴訟を起こす悪徳企業の受託案件を増やしたいという思いがあるのではないだろうか。
「テラスハウス問題」に関連した尊師発言の問題点
大手テレビ局の人気番組内で、出演者がやらせ強要によりネット炎上の被害を受けて自殺に追い込まれた衝撃的な事件に対して、まともな法曹関係者は生田弁護士、田畑弁護士、髙橋弁護士のように、最低限の事実関係を確認した上で発言している。しかし、法曹関係者であるにも関わらずこれまでにいろいろとやらかした実績を持つ無能弁護士である尊師は、ひたすら思い込みだけで一方的な自己の政治的主張を続けており、関係者の意見を確認しようとする誠実な姿勢は一切見られない。法曹関係者としてあるまじき言動である。このような無理筋の主張を通そうとする尊師の姿勢が重光ネキ、ステロイド患者、アマギフ裁判などにおける無残なまでの全面敗訴をもたらしたことは言うまでもない[16]。
尊師のTwitterの発言ならびに弁護士ドットコムニュースの発言では、木村花の番組内の行為が全て「やらせ」であったことをほぼ完全に無視している。そして、「暴力的な木村花がSNSの批判を苦にして自殺した」というフジテレビ側が作り上げた悪質なストーリーを否定するでもなく、そのまま垂れ流した上でネット規制強化論のみを声高に主張している。これは、亡くなった木村花ならびに遺族に鞭打つ行為に等しい。
その挙げ句に、自分が理想とする「優しい世界」の実現、すなわちネットが全ての悪の根源とする政治的主張に持っていこうとするのみならず、弁護士ドットコムニュースのインタビュー記事の最後では、自らが監訳を務めた書籍の広告まで行っている。これは、法曹関係者としてというよりも、もはや人間としてあるまじき姿勢である。上記の各種記事からも分かる通り、テラスハウス問題にコメントを行っている他の法曹関係者は、誰一人として事件に便乗して自らの広告などを行うようなことはしていない。
尊師はこれまでにも弟・厚史の自殺について様々な事実のセルフ開示を行ってきた。さらに森友学園問題で自殺した財務省職員の手記公表が公表されると、それに便乗する形でTwitterの恒心を再開した。その舌の根も乾かぬうちに、今度は「テラスハウス問題」で、出演者の自殺に対するインタビュー記事という形で自分の売名を試みようとした。これらの事実を総合すると、意識してか無意識なのかわからないが、尊師は他人の自殺を自らのプロモーション手段として捉えているとしか考えられない。このような行動は明らかに人としておかしいのではないか。
脚注
- ↑ テラスハウス問題の細かい経緯はMuyopediaの木村花の項目に詳述されているので、そちらを参照されたい。
- ↑ 「テラスハウス問題」の本質と関係のない細かいツッコミについては当Wikiの該当項目の注釈を参照されたい。
- ↑ ただし、山里もアドリブではなく、フジテレビが作成した脚本に基づいて木村花を中傷していた可能性が高いため、加害者であると同時にフジテレビのヤラセ脚本による被害者であると見ることも可能である。また、同番組で以前山里とともに司会を努め、山里のブレーキ役となっていた徳井義実が降板したことにより、山里の出演者攻撃がエスカレートしたという指摘も存在する。山里亮太がハッセの高校の先輩であるという点も、恒心的には留意すべき事実である。
- ↑ かつての2ちゃんねる同様、デタラメな運営で有名な動画サイト。しかし、尊師は自らに対する名誉毀損に該当するはずの多数のパカソンやMMDを削除せずに放置しているニコニコ動画運営に対しては不思議なことになぜか怒りを一切示していない。挙句の果てには、ニコニコ動画トップだった川上量生の弁護まで行った。尊師には一貫した思想というものは存在しないようである。
- ↑ 著作権法の専門書や雑誌に掲載される判例に「チキ本さん~呪われしモザイク事件」などいったエア本動画のタイトルが残ることになったのは、司法界に対する某宗教団体の偉大な功績である。尊師は法曹関係者であるが、司法界においてそのような有益な貢献を過去に一度でも行ったことがあるのだろうか。
- ↑ ひょっとすると、尊師が「恒心」「臥薪嘗胆」など、中国の故事成語を好んで使用することと、何らかの関係があるかも知れない。
- ↑ 判明している限りでは尊師は刑事裁判の実務経験が全くないため、量刑相場に関する状況を考慮せずに、名誉毀損の法定刑引き上げを声高に主張しているものと推測される。
- ↑ 甘芋の場合、刑事事件では「責任能力なし」と判断される可能性が高い。また、甘芋は一般的に経済力が乏しいため、民事で訴訟を起こしても賠償金を回収できる可能性は低い。これは法的手続きにおける限界である。
- ↑ 尊師が正体不明の社団法人と「インターネット上の誹謗中傷を根絶すべく、総務省、法務省、文科省及び大臣に求めます」という署名活動をネット上で行っていることは確認されている。広告になるので該当のサイトへのリンクは控える。
- ↑ 「6月15日」は書籍奥付に印刷された発刊日であり、実際にAmazonでこの書籍が購入可能になったのは2020年6月5日である。
- ↑ 『週刊文春』7月9日号「木村 花さん<テラスハウス>母が衝撃告白<10時間>「娘はフジテレビに殺された」(魚拓)
- ↑ 週刊文春のインタビュー記事本文には「涙ながらに語る」と記載されているので、この記事の母親の証言は「慟哭」に該当する。尊師が「慟哭」を誤って理解している点については「この慟哭に耳を傾ける。」の項目を参照。
- ↑ 読売新聞 2020年7月10日付で木村響子がインタビューに答えており、インターネット上の書き込みについて「モラルが通じない人には厳しい処罰が必要。悪質なものを削除する仕組みを作ってほしい」と訴えている。さらに「花の名前で(ネット上の中傷に悩む人たちを救う)NPOを作りたい」とも語っている。しかし、世の中には「木村さんの死は他人事ではない」だの「お会いしたことはなくともショックです」だのと言い寄ってくるような無能弁護士もいる。遺族がそのような詐欺師に食い物にされて二次被害が発生することが懸念される。
- ↑ ただし、これはあくまでも一弁護士の個人的見解であり、文脈や用例などによってはアウトになるリスクもあるので注意が必要である。例えば、甘芋の沖縄君のように尊師に対して「無能」を何百回、何千回も繰り返した場合は「批判」の範囲を超え、名誉毀損や脅迫などの要件を満たす可能性がある。
- ↑ 上記注釈にもある通り、経済力のない相手が加害者の場合は民事訴訟による金銭回収を望むのはほぼ不可能である。
- ↑ そもそも、尊師は弁護士であるにも関わらず日本語の能力が壊滅的なので、依頼者の日本語の主張を理解できていない可能性すら存在する。
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