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'''第14回MMD杯'''(だいじゅうよんかいえむえむでぃーはい) | '''第14回MMD杯'''(だいじゅうよんかいえむえむでぃーはい)とは、2015年1月から3月にかけて行われたフリーソフト「MikuMikuDance」(およびその派生ソフト)を使用した動画のマイリスト登録数を競う大会である。複数のテーマ内から参加者が好きなものを1つ選び、それに基づいて作った動画を予選(予告版)と 本選(完成版)の2回のラウンドで所定期間内に一斉に公開し合い、マイリスト登録数により算出する獲得ポイントを競い合うルールにより行われた。 | ||
== 概要 == | == 概要 == |
2015年9月17日 (木) 11:58時点における版
第14回MMD杯(だいじゅうよんかいえむえむでぃーはい)とは、2015年1月から3月にかけて行われたフリーソフト「MikuMikuDance」(およびその派生ソフト)を使用した動画のマイリスト登録数を競う大会である。複数のテーマ内から参加者が好きなものを1つ選び、それに基づいて作った動画を予選(予告版)と 本選(完成版)の2回のラウンドで所定期間内に一斉に公開し合い、マイリスト登録数により算出する獲得ポイントを競い合うルールにより行われた。
概要
MMD杯は2008年から半年に一回開催されているMMD関係では最大規模の大会である。従来はなんJ民や教徒とは殆ど縁がないニコニコ動画での大会であったが、1月19日、Altail氏によるMMD杯の予選動画【第14回MMD杯予選】声なき声に力を。が投稿されたことから騒動が始まる。
その後27日に尊師のMMDモデルがアサケーに投下され、他の教徒らも本選から今大会に参戦することになる。[1]
Altail氏も無事本選動画、【第14回MMD杯本選】声なき声に力を。が投稿され、ダブルぬるぽ(通称:工作ニキ・0.3%ニキ)等の協力もあってか、上記の動画に加え尊師MMDを使用した他の動画が優勝等の条件であるマイリスト登録数1~4位を独占することになる。
下記以後では今大会の流れを尊師関係を中心に説明する。
大会の流れ
尊師参戦前の問題
「小関直哉特定の軌跡#背景」も参照。
「MMD(MikuMikuDance)」はその名(初音ミク)の通りボカロキャラの持ち歌PV用に使用されることを目的に制作されたフリーの3DCGムービー製作ツールであり、[2]それを用いた作品を投稿しあって競う「MMD杯」は、MMDが公開された2008年から半年に一回ほどのペースで開催されてきたニコニコ動画を代表する一大イベントである。[3]当初のニコニコ動画上のMMD文化黎明期においては投稿数も少ない小さな規模のイベントに過ぎなかったが、対象はやがてボカロ以外のアニメ・ゲームキャラにも広がり、MMD技術の進歩と共に動画のクオリティも加速度的に向上するなどして徐々に規模が拡大していったことで、ついには審査員にプロの人間や大企業・官公庁などが参加するなど半ば公式化した一大イベントへと成長した。[4]しかしその陰で肥大化したコンテンツ特有のきな臭い問題も増加していった。
その主たるものは動画に対する「工作」の問題であった。歴代MMD杯においてのランキングの目安となる集計ポイントの判断基準が「マイリストの登録数」のみに限られており、このマイリスト登録数はニコニコのランキング集計システム上の欠陥により工作ツールを利用した操作が容易であるという問題を抱えていた。そのため次第に「応援したい作品を工作し強引にランキング上位に持ち上げる」という行為が横行するようになり、既に第10回辺りからこの問題が顕著になっていたとされている。[5]また、工作された動画は否が応にも批判や中傷の対象となるようになったため、今度は「アンチが蹴落としたい動画をあえて工作して評判を失墜させる」という行為が懸念されるようにもなり、実際にそのようなことが行われ各ジャンルのアンチと信者の間で絶え間ないネガキャン・誹謗中傷・ジャンル対立煽り合戦が展開されるなどやがて泥沼化していった。
特に第12回MMD杯は大きな問題になった。この頃、KADOKAWA(角川ゲームス)・DMMのブラウザゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」(以下:艦これ)がネット上でブームとなっており、同作品に関連するMMDモデルも多く作られたが、この大会では選考委員に艦これの開発元であるKADOKAWAが参加した上、テーマに「女子力(物理)」といった艦これを連想させるようなものが入っており、さらにマイリスト数上位の動画に与えられる賞の多くを艦これMMD作品が独占した為、掲示板など各所で「これは角川・DMMによる出来レースだ」という疑惑や不満が噴出。この流れは第13回MMD杯でも続き、テーマが「海」とまたもや艦これを連想させるものにされたほか、MMD杯のリアルタイムデータを解析・閲覧できるサイト「Angel-Cup」の外部リンクに艦これ系まとめブログの「艦これまとめ速報~かん速~」が薄い文字で追加されるというどこかの無能を髣髴とさせるような所業が問題となり、とうとう上位3位どころか7位まで艦これ動画が独占するまでに至り、ついには「DMM杯」と揶揄されるようになってしまった。
これらの問題の根底にはMMD杯外の各所でも問題となっていた各ジャンル同士の対立煽りの空気があり、その結果MMD杯は「容易に操作可能な数字で決着をつける」という大会の特性に目を付けた信者・アンチ・愉快犯による工作合戦・コメント荒らし等の行為で大荒れの様相と化し、いつしかMMD杯は「誰が優勝しても喜べない」大会となってしまっていた。
以上の問題についてはニコニコ大百科の「MMD杯問題」の記事も参照のこと。
またそんな最中幾度となく運営陣にルール見直しを迫る意見が提出されるも運営陣は特にルールを改善せず、問題が山積みの状態で第14回MMD杯は始まった。
???「そこで当職の登場!ってわけだwwww」
大会の流れ
尊師参戦~予選投票
上記のような問題を抱えながら1月16日に大会は始まる。多くの予選動画が上げられる中、19日、テーマ「声」にAltailという投稿者によって尊師のモデルが使用された予選動画が投稿された。
動画そのものはスマブラ参戦ムービー風の画面にただ尊師が数歩歩くだけと言うものであったが、即日カラケーやなんJに動画の存在が伝わるや否や教徒らは衝撃を受け、様々なコメントやタグが残された。
この頃は上記のようなMMD杯の抱える問題や背景などについて恒心教徒は全くと言っていいほど知らず、半ば除外を前提として布教活動の一環になればいい程度に考えていたものたちが多く、この後起こる波乱についてはほとんど予測されていなかった。
ダブルぬるぽ(0.3%ニキ)の介入
その後、突如として本動画のマイリス数が急激に伸び始め、予選上位に食い込み始める。後にこの工作はアルパカ動画を工作で1000万再生にするなどでニコニコで有名な工作員「ダブルぬるぽ」によるものであった。(以後なんJでの通称0.3%ニキ[6]で統一)。この一件により尊師動画が予選1位となる可能性が本格的に示唆され、次第に流れは尊師優勝へとシフトした。
なんJ・恒心教徒側の反応
この一件に対する反応は様々であり、「布教が第一であり順位は気にしない」という意見もあったが、前述の件で尊師動画が1位通過する可能性が出てきたところで「工作で尊師を優勝させよう」という意見が次第に高まり、以降主流の流れとなる。また一方でそもそもMMD路線自体にあまり好意を示していなかった教徒も少なからずおり、後々議論を産むこととなる。
また工作については元々飴戦争等でランキング工作をしていた教徒は特に抵抗感がなく、また今年1月頭にいくつかの尊師・チンフェ動画が工作により綜合ランキング1位になる事件[7](これも0.3%ニキによるものであった)もあったがために、工作自体も特に違和感なく受け入れられた。さらに尊師動画が伸び始めてほどなく経った21日ごろなんJでMMD杯の一件が話題となり、その際最初に述べたようなMMD杯が抱える問題が大きくクローズアップされ、「特定ジャンルの代理戦争となったMMD杯に核を落とそう」というジハード的感情を持つものたちの支持が集まり、MMD杯路線は大きな流れとなる。
また下記のような他住民の反応が晒されると各問題点に対する反論材料がまとめられ
- 工作はいかんでしょ→元々工作ありきの大会なのでセーフ
- 特定人物に対する誹謗中傷だ→誰とは言ってない、適当に作った男性がどこぞの弁護士に似てしまっただけ
- 権利侵害になる→二次創作同人作品全体へのブーメラン[8]
という一問一答が生まれた。またこの2番目の半ば強引な反論が後の「一般男性」路線の萌芽となる。
他住民の反応
0.3%ニキの介入もあってか、Altail氏の動画が投稿された時点で他住民は尊師MMDによる参加を問題視した。「公序良俗に反する」として除外を狙ったが、そもそも動画自体はただ尊師が歩いているだけであり、教徒には「これは一般男性なのでセーフ」と言われ、工作に関しては上記のように既に慣例化していたのでブーメランとなってしまった。
しかし上記のようにこの大会自体に不満を持つ人もおり、「どうせならぶっ壊してくれ」と少なからず支持する人もいた。こうした外部の層が尊師MMDを強力に支えたという意見もある。
1位獲得
1月26日、波乱の中予選は終了した。住民からの「除外しろ」という声に対し運営がどう対応するのか注目されたが、なんと運営は尊師動画を素通しし、2位に約6.6倍もの圧倒的大差をつけ尊師動画は見事予選1位に輝いた。[9]
この輝かしい門出になんJ民、恒心教徒は歓喜すると同時に次は本戦へ駒を進めようという流れとなる。この時MMD杯の詳細な情報が教徒に伝わり、「予選」は予選と名がついているものの勝ち抜き制などではなく、実際は上位獲得者にポイントが加算されるオプションのある実質的な告知枠であること、投票はマイリスト登録数のみで判断されること等が周知された。
一方の従来の住民はこの事態に侃々諤々の激論となったが、依然として内容は単なるジャンルへの批判であり、その有様に失望した一部の住民がジハード的感情を持ち更に尊師動画への支持を集めた。
Altail氏の失踪
しかし一方でこの急激な流れによって副作用も生まれていた。ほとんどの教徒はAltail氏の本選用の動画を期待していたが、アサケーで何者かがAltail氏を特定しようとするスレッドを立て、非難の嵐となる騒動が発生。また他所ではAltail氏が前大会の動画で使用したサムスのMMDが大本から抽出した違反モデルだと主張し煽りを入れる妨害もあり、Altail氏は徐々に公での露出を減らしていき、ついにはツイッターを消し、今までの尊師MMDによる予選動画以外の投稿動画を全て削除する等不穏な動きが見られた。その為教徒には「もしかするとこのまま本選に参加しないのでは?」と不安視するものもいた。
しかし、その後27日にアサケーにて名無しで動画に使用された尊師モデルが投下され、他の教徒により投稿された動画にレビューを付けるなどAltail氏が生存しているらしき動きがしばらく確認されていた。
予選終了・MMD路線開始
予選終了から本戦開始までは17日もあったため、暇を持て余した教徒は投下された尊師モデルで遊び始めた。1月28日には予選動画以降初となる動画「一般男性スターターキット.koushin」[10]が投稿され(また本動画は初めて尊師MMDに対して「一般男性」と名がついた動画である)、また同日には尊師モデルにニコニコ動画で人気の曲「スイートマジック」を躍らせた動画が投稿され[11]、クソデブツンツン頭がコミカルで可愛げのある動きを見せるギャップが教徒に人気を博した。また29日には後に尊師でME!ME!ME!等数々の名作を発表するおまんこが壊れるわ氏の処女作「たかちゃんと夏の日」[12]も投稿されるなど芸術路線が大きく発展を見せた。一方のアサケーではMMDスレが立ち[13]、これらの動画を評価し合うとともに3Dモデリングに強いもの達によって尊師以外のハセカラファミリーのモデル製作が始められたりダチョウのATSUSHIなどの代用品の模索が行われた(本格化するのは本戦開始以降)。
またこれらの動画にも0.3%ニキがしばしば工作を行った。特に「尊師でME!ME!ME!」は一気に9万以上のマイリストを突っ込む猛撃によって即座にニコニコランキングで1位を獲得、動画「週刊ニコニコランキング」では歴代48位にランクイン[14]するなどの快挙を達成し、以降尊師MMD動画の代名詞とされるようになる。
2月4日にYoutube板のMMD本スレにて「杯運営が尊師動画を参加禁止にする」という怪情報が出回り、なんJで騒動となった。しかし同日に別IDによって後釣り宣言が行われて事態は収束した。このレス及び釣り宣言の真偽は不明であるが、後々の結果からして実際に釣りであったと思われる。
しかし本戦が近づくにつれ教徒の中では焦燥感が漂い始めていた。ほとんどが初めてMMDに触れる恒心教徒はまだ技術が浅く、頼みの綱は原点でありMMD杯経験者であるAltail氏のみだった。しかし、本戦開始2日前の2月11日には彼の二コレポが非公開となり完全に音信不通となってしまう。「荒らしがゴミ動画を工作してMMD杯を荒らした」と結論付けられることを恐れていた一部の教徒はAltail氏の本戦不参加を危惧した。
2月12日、ニコニコ生放送にてMMD杯の前夜祭が執り行われた。番組内では予選で上位にランクインした様々なジャンルの動画が紹介されたが、肝心の1位については「触れてはいけない」とだけ表現してスルーされた[15]。
本選開始
2月13日21時、本選投稿の時間となると同時に後に上位で争う事になる東方動画やアイマス動画と共に早速別の教徒が本選用の動画「【第14回MMD杯本選】一般男性「わかば」 店員「250円お願いします」」を投稿する。Altail氏の不参加を危惧していたなんJ民・恒心教徒らはひとまず本動画を支援した。
しかし21時48分、投稿が不安視されたAltail氏がついに本選動画を無事投稿し、教徒らは一安心すると共に予想を遥かに上回るクオリティに身が震えた。[16]
その後も他の教徒により次々と尊師MMD動画が投稿され最終的には以下の動画が参戦することになる。
本選 参加動画
【theme:パソコン】 ・一般男性「わかば」 店員「250円お願いします」※以後「わかば」 【theme:声】 ・声なき声に力を。※以後「カラトラマン」 ・一般男性、うん項をする ・一般男性地下鉄にて.mp4 ・とある一般男性の夜間行動記録 ・一般男性 vs 霊夢 vs ミク vs 春香 vs 金剛 (※遅刻組(対象外)) ・みんなのうた(UTAU版) 【theme:果実】 ・果物アイスをいっぱい食べました。 ・生きるため 仕方なかった※以後「無人島」 【theme:未来】 ・タタカイ ノ オワリ ・愛無き世界 【theme:華やか】 ・一般男性脱糞シリーズ※以後「脱糞」 【theme:今年こそ】 ・今年こそ、と名誉挽回に燃える一般男性 ・じぇい尊 ・悪魔 【theme:H女子】 ・東方、艦これ、アイマスでME!ME!ME!
そして投稿期限最終日(16日)にこちらも後に上位争いする事になる艦これ動画やAC動画も投稿され、尊師以外は優勝を実質それぞれのジャンル(東方・アイマス・艦これ・AC)を代表する動画が争う事となる(以降これらの動画はジャンル名で表記する)。
開始序盤~アイマス・東方の攻勢
なんJ民は投稿後すぐにカラトラマンに投票を開始し、順調に票を伸ばし始めた。一方、0.3%ニキは「最終日まで待つ」と発言した。しかし、序盤からアイマスが激しく票を伸ばし、初日の時点でカラトラマンに大差をつけて1位となる。さらに14日には東方の伸びが加速し、カラトラマンを抜いた後アイマスを抜き1位に君臨した。一方アイマスの伸びは緩やかになりはじめほぼストップしたが、カラトラマンとの差は大きく手動では追いつかないほど開いていた。
元々の地盤の違いやツールを使用しているとしか思えない伸び具合に、手動で細々と対抗するしかないなんJ民は次第に疲弊し始め、「結局はツールを持っている人間が勝つだけ」という風潮となり、0.3%ニキが一向に介入しないことから工作に半ば挫折し始めた。また一方で実況民族であるなんJ民は野球1試合分以上の時間集中力を持続させることが難しく、17日も期間のあるMMD杯に参加すること自体が無謀だったのではないかという意見もあり、全体に閉塞感が漂い始めていた。
また0.3%ニキ自体が外部の人間であり、また最終日まで介入を行わないという宣言がなんJ民の不信感を煽り、スレは徐々に他動画への攻撃や作者に対する個人攻撃へシフトしていった。そのため尊師動画に批判的な発言をした投稿者の晒し上げや、スレ内でのジャンル対立が横行し混沌とした状態になっていた。
脱糞動画の登場、投稿締め切り
2月15日午前1時、「一般男性脱糞シリーズ」が投稿された。これは絶叫脱糞コピペの主なものを動画化したものだったが、動画内で堂々と「唐澤貴洋」の名前を出してしまっていることからか動画説明文で「受賞はない」と宣言している潔さや、自動音声の間の抜けた喋り方、ウンコを付けたままME!ME!ME!を踊るなどのシュールさが深夜帯のなんJ民を爆笑の渦に誘い、瞬く間に人気動画となった。さらに何者かが本動画を工作、投稿直後のニコニコランキングで上位に上り詰め、恒心教徒以外の多くの人々からも注目を集めて、そのままMMD杯ランキングでも1位となった。0.3%ニキ本人はは脱糞に関する関与を否定しているが、Twitter上で「積み方がかつてレスリング動画工作員に似ている」と発言している[17]。また0.3%ニキはテストとして無人島を支援し始め[18]、東方を抜き去り無人島と脱糞がワンツートップとなる。このとき艦これMMD制作者であるすっしーPが尊師MMD作品の実質的なランキング排除案として「お前ら暇で賞」の授与を提案し、教徒に目を付けられ炎上。
さらに投稿締め切りの16日になると一気に7作品が投稿され、なんJ・カラケーでは各作品の品評で盛り上がるようになった。特に15日に投稿された「タタカイ ノ オワリ」、16日の「とある一般男性の夜間行動記録」や「悪魔」はその前衛的な内容が話題を呼び、以降数々投稿された狂気路線の嚆矢となった。一方で本戦開始直後からなんJではアニメやゲームの美少女キャラを尊師モデルに犯させようという提案(いわゆるダーキニー路線)が持ち上がり、定期的にgifアニメとして投下されるようになっていた。またその中でも艦これに登場する駆逐艦「電(いなづま)」は「ダーキニーちゃん」と命名され(詳しくは前掲の記事参照)、以降風評被害が加速することとなる。
停滞、カラトラマン転落
しかし当のカラトラマンは15日に1万マイリスを超えるも工作員の介入がないため依然伸び悩み、さらにMMD杯参加不参加関係なく多くの尊師動画が投稿される中で次第に教徒の目は他の動画へ移っていき、18日の時点でほとんどストップ状態となっていた。
すると一方で先述したそれぞれの上記の4つの動画が18~20日を境として一気に票を伸ばし、20~21日ごろには5万以上ものマイリスト数になり、結果22日の時点でランキングはこの4つの動画が独占。尊師動画はその下に燻ることなり、カラトラマンに関しては他の動画にも負け10位近くまで転落することになる。
ただそれまでほぼ圏外だった悪魔が21~22日辺りから急激に伸びだし[19]、上位に食い込んだがそれでも1万程度足りなかった。
こうした事態を受け「優勝する為には0.3%ニキが工作するしかない」という風潮になるが、なんJ民の0.3%ニキへの懐疑的な視線は変わらずさほど信用はされなかった。しかしこの展開は後の大きな布石となるのだった。
なおこの頃ちょうど尊師が新事務所を設立したため恒心教徒のほとんどはそちらの話題へ流れ、以降しばらくMMD杯の話題は下火となる。
0.3%ニキの計画
実は4つの動画の工作マイリストの一部は0.3%ニキが増やしたものであった。態々敵の動画にマイリス登録した理由は、投票終了直前に一気にマイリスを抜き下位に転落させる「逆工作」を行うためであり[20]、これによって相手のマイリス上限を掌握することによって相手の工作する余地を封じ込めると同時に尊師動画の1位へのハードルを下げる作戦であった。
しかしこの作戦には賛否両論があり、0.3%ニキがこれを行うそもそもの目的が「事態を混乱させ展開に面白みを加えると同時に、MMD杯が工作員の掌にあることを誇示するため」[21]という半ば自己満足的なものであったことや、さらに事前に宣言してしまうことで何らかの対策をとられてしまうという懸念があったこと等の問題点から多くの教徒は逆工作作戦に懐疑的であった。そんな中、事件は起こった。
早朝ランキングカラコロ事件
2月25日、0.3%ニキがニコニコ動画のランキングを利用して神聖六文字を完成させた[22]。これによりなんJ民および恒心教徒は一瞬湧き立ち0.3%ニキを認めるようになるも、その後ニコニコ運営が突如プロキシ規制を実施し、0.3%ニキはマイリスを増やせない状況に追い込まれた[23]。この時なんJでの伝言ゲームで齟齬が発生し、「0.3%ニキはアカウントを凍結され、他ジャンルに増やした分を減らせなくなり、敵に塩を送った」という情報が伝わった結果0.3%ニキの信用はなんJで失墜した。MMD杯での優勝はおろか入賞自体危ぶまれる状態になり、全体的に敗戦ムードが漂うこととなる。
しかし一方で無名の工作員による地道な工作活動が続けられ、25日を境に脱糞、無人島、悪魔、カラトラマンの票の伸びが徐々に加速し始めた。
逆工作実施、一転攻勢へ
前述のように敗戦ムードの中懸命な支援が続けられ、元々爆伸びしていた悪魔は27日に4動画を追い抜き始め、ついに現状1位だった東方まで迫り2位まで浮上した。またかなり下に転落してたカラトラマンも急激に伸びだし上位まで食い込んだ。
そして2月28日昼、上位4動画のマイリス数が一度に急落し、ちょうど45000前後でぴったりと止まる。これは無論0.3%ニキによる逆工作であり、これが止めとなって1~4位まで尊師MMD動画が独占することになる[24]。ここに来ての一転攻勢に教徒らは活気を取り戻し始め、上位動画に対する熱い声援が浴びせられた。その一方で他住民は突然の事態に混乱し、各ジャンルの信者は余裕がなくなったのか尊師動画に対してブーイングを開始して、なんとかして除外させようと躍起になりニコニコ大百科の掲示板では非難の応酬となった。なんJでもスレが加速するとともに情報が錯綜し、逆工作直後に艦これの動画が「5分に8000も増えた」という誤認が広まるなど混乱した。[25]
余談だが同時に他の尊師動画も工作され、結果的にわかばが10位に入った。
そして勝利、尊師MMD動画上位独占
3月に入るとMMD杯も佳境となる。ここに来て4動画のマイリス数にはほとんど動きがなく[26]、そのまま順位が固定され尊師動画が表彰台を独占する可能性が濃厚となった。艦これファンを中心とした他住民からの除外意見が高まり激しいレスバトルとなるものの、3月2日に杯運営側の人間であるビームマンPが自身の生放送にて「工作されたからといって除外するわけにはいかない」「(誹謗中傷がルーツのコンテンツだという意見に)東方やボカロ等一部を除いて参加しているジャンルは皆真っ黒」「残念ながら今回の結果はああいう感じになります」という趣旨の発言[27]をしたことにより除外の可能性は薄くなり、いよいよ大団円に近づいていく。
3月1日、突如悪魔、脱糞に逆工作がなされた。これに対しスレには様々な憶測が飛び交ったが、カラトラマンの票数がほとんど変わっていないこと(それでも微減していた)、逆工作前は悪魔が1位、脱糞が2位だったことなどから「カラトラマンを1位にするための粋な順位調整である」という結論に落ち着いた。
その後これらの現象もすぐ打ち止めになり、以降そのままの状態で逃げ切った結果カラトラマンが無事優勝の条件であるマイリスト1位に輝いた。
最終ランキング
1位:声なき声に力を。 【マイリス数】50,652(+予選ボーナス(100)) 2位:一般男性脱糞シリーズ 【マイリス数】50,562 3位:悪魔 【マイリス数】50,501 4位:生きるため 仕方なかった 【マイリス数】48,522 5位:海色【MMD艦これ】 【マイリス数】44,761 (+予選ボーナス) 6位:東方で かわいく!きょうもハレバレ 【MMD-LIVE】 【マイリス数】44,179 (+予選ボーナス) 7位:M@STERPIECE LIVE!! 765PRO ALLSTARS+【合作】 【マイリス数】44,074 8位:ARMORED CORE request of F【ACMMD】 【マイリス数】43,713(+予選ボーナス) 9位:ほっぽや 【マイリス数】17,478(+予選ボーナス) 10位:一般男性「わかば」 店員「250円お願いします」 【マイリス数】16,187
閉会式・結果発表
以上のように尊師動画は工作の力を借りながらも上位を独占したが、カラトラマン以外は公序良俗に反する可能性があり、そもそも最終的には運営陣の判断により決まるので表彰では除外される可能性もあった。しかし前述のビームマンPの発言や、また今更になって「除外が行われる時は大会期間中に通知がある」という事が判明しその可能性はほぼなくなる。ちなみに余談であるが3月4日には週刊アスキー誌面上にて「悪魔」が取り上げられ、「ヤバゲ」という編集部からのコメントが付く珍事が発生した[28]。
そして3月7日21時に生放送が開始し、閉会式・結果発表が行われ、結局そのまま上記のランキング通りに優勝、準優勝、敢闘賞を独占し、最初期から提言されていた以下のコピペ通りになった。
186: 風吹けば名無し 2015/03/02(月) 21:09:02.80 ID:KDBVtOpop [2/6] 第4回 優勝ボカロ 準優勝ボカロ 敢闘賞ボカロ 第5回 優勝AA 準優勝ボカロ 敢闘賞オールスター 第6回 優勝ボカロ 準優勝東方 敢闘賞フリーザ 第7回 優勝東方 準優勝ボカロ 敢闘賞ボカロ 第8回 優勝オールスター 準優勝ボカロ 敢闘賞ボカロ 第9回 優勝スパロボ 準優勝東方 敢闘賞ボカロ 第10回 優勝アイマス 準優勝東方 敢闘賞AA 第11回 優勝アイマス 準優勝東方 敢闘賞ヤンデレ 第12回 優勝艦これ 準優勝艦これ敢闘賞 艦これ 第13回 優勝艦これ 準優勝艦これ敢闘賞 艦これ 第14回 優勝一般男性 準優勝一般男性 敢闘賞一般男性[29]
また、4位だった無人島もテーマ別の松(1位)で入賞、更に終盤に工作された為かわかば、タタカイ ノ オワリ、ME!ME!ME!も入賞しまさかの7つの尊師動画が入賞することになる。
なお、ランキングから形式上で受賞させた後は 第2部での運営陣・審査員選抜による特別賞・選考委員賞には入賞せず、審査員や運営陣も尊師に対してはノーコメントで結局殆ど触れらないまま閉会式は終了した。余談ではあるが大会終了後4カ月以上経過した7月時点での再生数の伸び率においても艦これMMD作品は3位圏内に入ることはなかった[30]。
小関直哉によるニコニコ大百科記事改竄事件
「小関直哉」も参照。
「小関直哉特定の軌跡」も参照。
ところが3月8日、ニコニコ大百科の記事「第14回MMD杯」にて、「オメガ」という艦これファンと思われるユーザーにより尊師MMDが受賞作品一覧に表示されないよう改竄され[31]、これに怒った教徒(ドットウンフェ)により本名・住所・各種アカウント・18禁SSなどが開示されたことにより本人も謝罪したため、騒ぎは沈静化したかに見えた。ところが翌9日、「ジェルジェル」というユーザーによりほぼ同様の改竄が行われる。IP等の状況証拠や前日に開示された本人の生活パターンから同一人物ではないかと推測されている。これに対して教徒及び教徒ではない善意のユーザー複数人が差し戻しを行い、16時から約7時間に及ぶ編集合戦が繰り広げられた。大百科運営への通報により「第14回MMD杯」が編集不能になると、「MMD杯問題」に場を移し、こちらでも同様に編集不能になるまで約3時間の編集合戦となった。[32]
本選 入賞動画
Altail氏による『声なき声に力を。』が綜合優勝を果たした。
『一般男性脱糞シリーズ』が準優勝、『悪魔』が敢闘賞をそれぞれ獲得。
またその他にテーマ別の入賞では『一般男性「わかば」 店員「250円お願いします」』が「テーマパソコン:松 - とある一コマ賞」を、
『生きるため 仕方なかった』が「テーマ果実:松 - 生きたいで賞」を、
『タタカイ ノ オワリ』が「テーマ未来:竹 - 終戦賞」を
『東方、艦これ、アイマスでME!ME!ME!』が「テーマH女子:松 - ON TIME!賞」を獲得した。
註釈
- ↑ この大会の予選は言わば「宣伝」に近いものであって、投稿することにより多少のボーナスがもらえる程度であり最初から予選用動画を上げなくても参加できる。
- ↑ 開発者の個人利用目的で作成された
- ↑ MMD杯公式ホームページ
- ↑ 歴代統計結果
- ↑ ニコニコ大百科にはMMD杯問題という記事が作成されている。
- ↑ 本人が「ニコニコ全アカウントの0.3%持っている」と自称したことから
- ↑ 恒心年表の01/02を参照
- ↑ ただし、MMD杯の主なジャンルでもあるVOCALOID(クリプトン、インターネット)艦これ、東方等は二次創作を明確に許可している為、これらのキャラクターと認可された素材のみを使用した作品に限りこの反論は的外れである
- ↑ http://angel-cup.ch2.cc/mmdcup14pre/?th=0&o=5
- ↑ http://www.nicovideo.jp/watch/sm25441900
- ↑ 唐澤貴洋が踊ってみた
- ↑ http://www.nicovideo.jp/watch/sm25449889
- ↑ MMD路線
- ↑ 週刊ニコニコランキング #405 -2月第2週-
- ↑ MMDアニメーションを一緒に作ろう#9948:18ごろ
- ↑ なお大会終了後に恒心教ニコニコ支部でAltail氏が行った生放送で、「アサケーで応援する声がなければ投稿する勇気がなかった」とコメントしている(タイムシフトは残っていないためコメントのコピーを参照)。
- ↑ http://twitter.com/CorossLawFirm/status/566908520935600128 http://twitter.com/CorossLawFirm/status/566908640955604992
- ↑ 無人島には自分以外にも別の工作員も介入していたと発言している
- ↑ これも0.3%ニキは関与を否定しており、犯人を「ゴースト法の人」と推測している。
- ↑ 「逆工作は現在は対策されて意味がない」と言う声もあるがそれはニコニコの公式ランキング上での話であり、今大会では関係ない。
- ↑ http://twitter.com/CorossLawFirm/status/573491636652519426
- ↑ http://i.imgur.com/8KfwObn.png
- ↑ http://twitter.com/CorossLawFirm/status/570736949595471872 http://twitter.com/CorossLawFirm/status/571049014491131904
- ↑ この日に逆工作を実施した理由は、規制を受けたことから更なる対処を警戒し予定より早めに行ったとのこと。
- ↑ ニコニコチャートではこの日に当該動画がしっかり8,000マイリス減っていることがわかる。また、後にアサケーでもダブルぬるぽが間違いだと発言している。
- ↑ この理由については「あと数日の時点で逆工作を実施され、挽回するには露骨な工作を行う必要があるため今まで『工作はない』としてきた既存ジャンルには行いづらい」とされている
- ↑ ビームマンP、一般男性について語る - ニコニコ動画
- ↑ 画像
- ↑ 【Vやねん!】尊師MMD優勝祝勝会場
- ↑ 7月時点のランキング
- ↑ http://dic.nicovideo.jp/revs/a/%E7%AC%AC14%E5%9B%9Emmd%E6%9D%AF/1-
- ↑ http://dic.nicovideo.jp/revs/a/mmd%E6%9D%AF%E5%95%8F%E9%A1%8C/1-