「偽造文書事件」の版間の差分
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'''偽造文書事件'''(ぎぞうぶんしょじけん)とは、2015年11月頃に起きた、警察庁を騙り「弁護士の[[唐澤貴洋|カラサワ]]です」と名乗る詐欺への注意を呼びかける偽造文書が12道府県の教育委員会などに送られた事件である<ref name="asahi"> | '''偽造文書事件'''(ぎぞうぶんしょじけん)とは、2015年11月頃に起きた、警察庁を騙り「弁護士の[[唐澤貴洋|カラサワ]]です」と名乗る詐欺への注意を呼びかける偽造文書が12道府県の教育委員会などに送られた事件である<ref name="asahi">{{archive|https://twinavi.jp/topics/news/565e84e8-e0e4-411f-84dc-1a7b5546ec81|https://archive.vn/Y5yOp|ツイナビ}}</ref><ref name="tbs">{{archive|https://www.asahi.com/articles/ASHCW6FGZHCWUTIL05N.html|https://archive.vn/IDk5i|朝日新聞デジタル}}</ref>。送付先の一部では各学校を通じて実際に生徒に偽造文書が配布された。 | ||
== 概要 == | == 概要 == | ||
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いずれも2015年11月20日以降に国内で投函されており、警察庁が把握しただけで数十通に上る<ref name="asahi" />。 | いずれも2015年11月20日以降に国内で投函されており、警察庁が把握しただけで数十通に上る<ref name="asahi" />。 | ||
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TBSは「この文書に、[[グーグルマップ]]が書き換えられた事件で被害にあった事務所の弁護士の名前が書かれていることが新たにわかりました。」「警察庁は、公文書偽造の疑いもあるとして警視庁に相談しています。」などとも報じた<ref name="tbs" />。 | TBSは「この文書に、[[グーグルマップ]]が書き換えられた事件で被害にあった事務所の弁護士の名前が書かれていることが新たにわかりました。」「警察庁は、公文書偽造の疑いもあるとして警視庁に相談しています。」などとも報じた<ref name="tbs" />。 | ||
日本PTA全国協議会は12月3日、警察庁からの情報としてこの詐欺について、ホームページ上で注意を呼びかけた<ref> | 日本PTA全国協議会は12月3日、警察庁からの情報としてこの詐欺について、ホームページ上で注意を呼びかけた<ref>{{archive|https://resemom.jp/article/2015/12/04/28343.html|https://archive.vn/AhLZn|リセマム}}</ref>。 | ||
==送付の手口== | ==送付の手口== |
2020年6月1日 (月) 21:14時点における版
偽造文書事件(ぎぞうぶんしょじけん)とは、2015年11月頃に起きた、警察庁を騙り「弁護士のカラサワです」と名乗る詐欺への注意を呼びかける偽造文書が12道府県の教育委員会などに送られた事件である[1][2]。送付先の一部では各学校を通じて実際に生徒に偽造文書が配布された。
概要
文書はA4用紙2枚で、「新型の特殊詐欺に関する注意喚起について(要請)」と題する送付文と「弁護士を名乗る悪質な詐欺電話にご注意ください!」とする配布文がセットになっている。弁護士を名乗る「カラサワ」という男が個人情報の削除費用として現金を要求する詐欺について紹介し、注意を呼びかける内容。差出人は警察庁生活安全局長とされ、担当係として実在する同局生活安全企画課が記載してあり、警察庁代表の電話番号が記してある。
恒心教に関連する数字である「31674」及び「40298」、イラスト尊師や有能版唐澤貴洋、悪芋に似たイラストシルエットも確認できる。文中にも「今年3月に初めて確認された」「数十万円の現金を要求」「本物の弁護士がこのような電話で一方的に現金を要求することはありません」などと騒動を暗喩するような文言が多数盛り込まれており、教徒の手によるものであることは明白だった。
いずれも2015年11月20日以降に国内で投函されており、警察庁が把握しただけで数十通に上る[1]。
偽造文書は東京都内の学校などで実際に配布され、Twitter上で多くの報告が確認された[3]。
TBSは「この文書に、グーグルマップが書き換えられた事件で被害にあった事務所の弁護士の名前が書かれていることが新たにわかりました。」「警察庁は、公文書偽造の疑いもあるとして警視庁に相談しています。」などとも報じた[2]。
日本PTA全国協議会は12月3日、警察庁からの情報としてこの詐欺について、ホームページ上で注意を呼びかけた[4]。
送付の手口
文書の内容や報道を綜合すると、この偽造文書を送付した手口は以下のようなものだったと推測される。
まず、送付文の宛先は各都道府県の教育委員会と各政令指定都市の教育委員会、各都道府県知事、付属学校を置く各国立大学法人学長となっている。これらはいずれも、文中で詐欺の対象とされている中学校や高校を所管する組織である。すなわち、これらの組織に「所管する学校へ配布して欲しい」として偽造文書を送付することで、都道府県教育委員会を例に取ると、
都道府県教委→市町村教委→各市町村立学校→各児童生徒
という流れ文書が配布され、数十カ所に偽造文書を送りつけるだけで極めて広範囲に文書を拡散することができる。
ちなみに各都道府県知事(知事部局)が送付対象とされているのは私立学校については多くの自治体で知事部局が所管しているから、各国立大学法人学長については付属小中高校が存在するからだと考えられる。
送付文も配布文も極めて精巧に作られている他、学校現場を直接所管する文部科学省ではなく警察庁を送付元としたチョイスも「各教委などが普段やり取りのある文科省を送付元すると、問い合わせられて発覚する可能性が高まるため」と推測することもでき、恒心教が起こした犯罪の中でも極めて高度な知能犯といっていいだろう。
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