「第14回MMD杯」の版間の差分
ナビゲーションに移動
検索に移動
細
編集の要約なし
*>ウンコ(人) 編集の要約なし |
*>BG1 細編集の要約なし |
||
2行目: | 2行目: | ||
== 概要 == | == 概要 == | ||
MMD杯は2008年から半年に一回開催されているMMD関係では最大規模の大会である。従来はなんJ民や教徒とは殆ど縁がないニコニコ動画での大会であったが、1月19日、[[Altail]]氏によるMMD杯の予選動画[http://www.nicovideo.jp/watch/sm25379321 【第14回MMD杯予選】声なき声に力を。]が投稿されたことから騒動が始まる。 | |||
その後27日に尊師の[[唐澤貴洋(MMDモデル)|MMDモデル]]が[[唐澤貴洋掲示板#麻原彰晃掲示板|アサケー]]に投下され、他の教徒らも本選から今大会に参戦することになる。<ref>この大会の予選は言わば「宣伝」に近いものであって、投稿することにより多少のボーナスがもらえる程度であり最初から予選用動画を上げなくても参加できる。</ref><br/> | その後27日に尊師の[[唐澤貴洋(MMDモデル)|MMDモデル]]が[[唐澤貴洋掲示板#麻原彰晃掲示板|アサケー]]に投下され、他の教徒らも本選から今大会に参戦することになる。<ref>この大会の予選は言わば「宣伝」に近いものであって、投稿することにより多少のボーナスがもらえる程度であり最初から予選用動画を上げなくても参加できる。</ref><br/> | ||
12行目: | 12行目: | ||
{{see also|小関直哉特定の軌跡#背景}} | {{see also|小関直哉特定の軌跡#背景}} | ||
===背景=== | ===背景=== | ||
「MMD(MikuMikuDance)」はその名(初音ミク)の通りボカロキャラの持ち歌PV用に使用されることを目的に制作されたフリーの3DCGムービー製作ツールであり、<ref>[http://ascii.jp/elem/000/000/470/470260/index-2.html 開発者の個人利用目的で作成された]</ref>それを用いた作品を投稿しあって競う「MMD杯」は、MMDが公開された2008年から半年に一回ほどのペースで開催されてきたニコニコ動画を代表する一大イベントである。<ref>[https://sites.google.com/site/mmdcuphp/home MMD杯公式ホームページ]</ref>当初のニコニコ動画上のMMD文化黎明期においては投稿数も少ない小さな規模のイベントに過ぎなかったが、対象はやがてボカロ以外のアニメ・ゲームキャラにも広がり、MMD技術の進歩と共に動画のクオリティも加速度的に向上するなどして徐々に規模が拡大していったことで、ついには審査員にプロの人間や大企業・官公庁などが参加するなど半ば公式化した一大イベントへと成長した。<ref>[https://sites.google.com/site/mmdcuphp/publication_data/statistics 歴代統計結果]</ref> | 「MMD(MikuMikuDance)」はその名(初音ミク)の通りボカロキャラの持ち歌PV用に使用されることを目的に制作されたフリーの3DCGムービー製作ツールであり、<ref>[http://ascii.jp/elem/000/000/470/470260/index-2.html 開発者の個人利用目的で作成された]</ref>それを用いた作品を投稿しあって競う「MMD杯」は、MMDが公開された2008年から半年に一回ほどのペースで開催されてきたニコニコ動画を代表する一大イベントである。<ref>[https://sites.google.com/site/mmdcuphp/home MMD杯公式ホームページ]</ref>当初のニコニコ動画上のMMD文化黎明期においては投稿数も少ない小さな規模のイベントに過ぎなかったが、対象はやがてボカロ以外のアニメ・ゲームキャラにも広がり、MMD技術の進歩と共に動画のクオリティも加速度的に向上するなどして徐々に規模が拡大していったことで、ついには審査員にプロの人間や大企業・官公庁などが参加するなど半ば公式化した一大イベントへと成長した。<ref>[https://sites.google.com/site/mmdcuphp/publication_data/statistics 歴代統計結果]</ref>しかしその陰で肥大化したコンテンツ特有のきな臭い問題も増加していった。 | ||
その主たるものは動画に対する「'''工作'''」の問題であった。歴代MMD杯においてのランキングの目安となる集計ポイントの判断基準が「マイリストの登録数」のみに限られており、このマイリスト登録数はニコニコのランキング集計システム上の欠陥により工作ツールを利用した操作が容易であるという問題を抱えていた。そのため次第に「応援したい作品を工作し強引にランキング上位に持ち上げる」という行為が横行するようになり、既に第10回辺りからこの問題が顕著になっていたとされている。<ref>ニコニコ大百科には[http://dic.nicovideo.jp/a/mmd杯問題 MMD杯問題]という記事が作成されている。</ref>また、工作された動画は否が応にも批判や中傷の対象となるようになったため、今度は「アンチが蹴落としたい動画をあえて工作して評判を失墜させる」という行為が懸念されるようにもなり、実際にそのようなことが行われ各ジャンルのアンチと信者の間で絶え間ないネガキャン・誹謗中傷・ジャンル対立煽り合戦が展開されるなどやがて泥沼化していった。 | その主たるものは動画に対する「'''工作'''」の問題であった。歴代MMD杯においてのランキングの目安となる集計ポイントの判断基準が「マイリストの登録数」のみに限られており、このマイリスト登録数はニコニコのランキング集計システム上の欠陥により工作ツールを利用した操作が容易であるという問題を抱えていた。そのため次第に「応援したい作品を工作し強引にランキング上位に持ち上げる」という行為が横行するようになり、既に第10回辺りからこの問題が顕著になっていたとされている。<ref>ニコニコ大百科には[http://dic.nicovideo.jp/a/mmd杯問題 MMD杯問題]という記事が作成されている。</ref>また、工作された動画は否が応にも批判や中傷の対象となるようになったため、今度は「アンチが蹴落としたい動画をあえて工作して評判を失墜させる」という行為が懸念されるようにもなり、実際にそのようなことが行われ各ジャンルのアンチと信者の間で絶え間ないネガキャン・誹謗中傷・ジャンル対立煽り合戦が展開されるなどやがて泥沼化していった。 | ||
===ニコニコ動画における「艦隊これくしょん」の出現=== | ===ニコニコ動画における「艦隊これくしょん」の出現=== | ||
2013年後半期頃から、KADOKAWA([http://www.kadokawagames.co.jp/ 角川ゲームス])・DMMのブラウザゲーム「'''艦隊これくしょん~艦これ~'''」(以下:艦これ)の大々的なステルスマーケティングがインターネット上の各種動画サイトやSNS、アフィリエイトまとめブログを通じて展開され、ニコニコ動画にもMMDを含む多くの艦これ作品が投稿されるようになった。その中でもニコニコ動画においては同サイトの運営元であるドワンゴが、艦これの運営元である株式会社KADOKAWAに経営統合の名の下で買収されたことを背景に、運営主導のもと艦これの露骨な宣伝工作やステマが行われたことでユーザーの大きな反発を受け、やがて艦これという作品そのものが「ステマ」ではないかとする疑惑と共に強いバッシングを受けるようになった。KADOKAWAドワンゴ運営による度重なる経営上の失策が重なり、経営統合後の2013年11月から2014年11月にかけてのニコニコ動画・生放送・静画の月間総アクセス数が軒並み4割近くも激減<ref>[http://orpheus.2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1420107933/ ニコニコ動画の視聴者数激減wwwwww]</ref>してしまう事態に陥ると<ref>このことが皮肉にもMMD自体の大元にしてニコニコ動画を最大のポータルサイトとしていたボーカロイドコンテンツそのものの衰退原因のひとつとなってしまったとする説もある</ref>、一部のユーザーはこれを「ニコニコ動画における艦これのステマ行為に反発したユーザーの離反」ないし、「ニコニコ動画全体よりも艦これの宣伝を第一に優先させたい意向を持つ運営の焼き畑農法的な経営方針が一因の事態」と考えるようになり、ニコニコ動画全体を牛耳る「KADOKAWA」と「艦これ」への批判と不満がますます募っていた。 | |||
===第12~13回MMD杯以降=== | ===第12~13回MMD杯以降=== | ||
そんな深刻な状況下のもとで2014年1~3月に開催された「第12回MMD杯」ではそれまでMMD杯自体が抱えていた問題に加え、「KADOKAWA」と「艦これ」のステマ疑惑に関する問題がより一層顕著に表面化した。この大会から審査員に艦これの開発元である[http://dic.nicovideo.jp/a/%E7%AC%AC12%E5%9B%9Emmd%E6%9D%AF KADOKAWAが参加]、テーマに「女子力(物理) | そんな深刻な状況下のもとで2014年1~3月に開催された「第12回MMD杯」ではそれまでMMD杯自体が抱えていた問題に加え、「KADOKAWA」と「艦これ」のステマ疑惑に関する問題がより一層顕著に表面化した。この大会から審査員に艦これの開発元である[http://dic.nicovideo.jp/a/%E7%AC%AC12%E5%9B%9Emmd%E6%9D%AF KADOKAWAが参加]、テーマに「女子力(物理)」といった明らかに艦これを狙い撃ちしたようなものが選ばれるなどした結果、上位3動画に与えられる優勝・準優勝・敢闘賞や多くの部門賞を[http://angel-cup.ch2.cc/mmdcup12/ 艦これMMD作品が占拠]。掲示板など各所で[http://dic.nicovideo.jp/b/a/%E7%AC%AC12%E5%9B%9Emmd%E6%9D%AF/511- 「これは角川・DMMによる出来レースだ」という疑惑や不満が噴出]する結果となった。この流れはさらに続く「第13回MMD杯」で加速し、テーマが「海」とまたもや明白に艦これを狙ったものにされたほか、MMD杯のリアルタイムデータを解析・閲覧できるサイト「Angel-Cup」の外部リンクに艦これ系まとめブログの「艦これまとめ速報~かん速~」が薄い文字で追加されるという[http://i.imgur.com/mgW0O9D.jpg どこかの無能]を髣髴とさせるような所業が大きな問題となり、とうとう[http://angel-cup.ch2.cc/mmdcup13/ 上位3つどころか7位まで艦これ動画が占領する]までに至り、ついには[http://dic.nicovideo.jp/b/a/%E7%AC%AC13%E5%9B%9Emmd%E6%9D%AF/1- 「'''DMM杯'''」と揶揄される]ようになった。 | ||
この艦これ問題の根底にはMMD杯外の各所でも問題となっていた艦これを含めた各ジャンルの対立煽りの空気があり、その結果杯は「容易に操作可能な数字で決着をつける」という大会の特性に目を付けた信者・アンチ・愉快犯による工作合戦・コメント荒らし等の行為で大荒れの様相と化し、いつしかMMD杯は「誰が優勝しても喜べない」大会となってしまっていた。 | この艦これ問題の根底にはMMD杯外の各所でも問題となっていた艦これを含めた各ジャンルの対立煽りの空気があり、その結果杯は「容易に操作可能な数字で決着をつける」という大会の特性に目を付けた信者・アンチ・愉快犯による工作合戦・コメント荒らし等の行為で大荒れの様相と化し、いつしかMMD杯は「誰が優勝しても喜べない」大会となってしまっていた。 |