恒心文庫:もっとデリュケーに登場したいナリ!

2022年7月21日 (木) 08:37時点における>チー二ョによる版 (→‎リンク・脚注)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)

本文

数日毎に1作品読み切り小説が投稿される掲示板がある。その名も暴れん坊会計士掲示板(通称デリュケー)。
暴れん坊会計士は言うまでもなくかの炎上弁護士として名高い唐澤貴洋弁護士の父の唐澤洋会計士。
デリュケーではさまざまな感性を持った作者が唐澤貴洋や父洋との官能小説を中心に多種多様な作品を投稿してくれるのである。
しかしそんなデリュケーに2022年に入ってから一つ大きな事件が発生している。
それは唐澤貴洋が物語の主人公ではなく唐澤貴洋の元同僚の山岡裕明が主人公の小説が増えているということである。
山岡裕明は唐澤貴洋から逃げるようにして独立した弁護士であるのだが、設立した八雲法律事務所で新規加入者も含め唐澤貴洋と同様の内容のデリュケー作品が投稿されているようである。
唐澤貴洋と父洋が長年築き上げてきたデリュケーがいつの間にかヒステリック乳首が主人公の乳首ケーと化してしまうのではないか。
その現状に腹を立てながら今日もデリュケーを眺めているのが紛うことなき唐澤貴洋なのである。
新作が投稿されると仕事をそっちのけで即座にデリュケーを見にやって来る唐澤貴洋。
「今日も山岡君か・・・。当職が主人公の小説はいつ書かれるナリか」
と元気をなくす唐澤貴洋。
落ち込む息子を放っておけない父洋は唐澤貴洋と2人で緊急会議を開いた。議題はただ一つ
「どうすればもっと唐澤貴洋が題材のデリュケー小説を書いてもらえるのか」。
なかなか良い案が浮かばない2人であったが、父洋は「実際に過去に小説化されたものを実践しけいすけに動画化してもらうのはどうか」と尋ねた。
しかし顔を横に振るのは唐澤貴洋。というのもトラブルがあってけいすけとは絶縁状態にあるのだそう。
現在の同僚原田學植弁護士はデリュケーには否定的であるため協力者がいない以上は動画撮影が不可能なのである。
唐澤貴洋は「片方がプレイし片方が動画撮影できるものでかつインパクトの大きいプレイが必要」だと改めて強調した。
会議は難航した。その間にもヒステリック乳首が主人公の小説は書かれてしまう。焦る唐澤貴洋。
遂に唐澤貴洋は「外部から協力者を連れてくること」を閃いたのである。さすがは慶應卒の頭脳をもつ弁護士と言えよう。
協力者を募るのは簡単だ。自身のツイッターで呼びかければいいだけである。
「抽選1名様で事務所に招待します」
とツイッターに書き込んだ。
抽選とは書いたものの、狙いは一人しかいない。

「まつたけ寒天固め」

「当職は君をいつも欠かさずロックオンしているナリ」

予想通りまつたけ寒天固めはツイートするや否や即座に志願したのを確認した唐澤貴洋。
笑顔を浮かべ自身の下半身が膨らむのを確認した。
「しいちゃん・・・。グフフフフフフ・・・」
今日も彼の息子は元気である。

数日後唐澤貴洋は言うまでもなくまつたけ寒天固めを当選させた。明らかに恣意的な抽選ではあるのだが。
当選したことを知るや否やウッキウキになるまつたけ寒天固めは生のからさんに実際に会うことが出来るのを本気で楽しみにしているようであった。
博多駅から新幹線に乗って東京駅まで向かうまつたけ寒天固め。東京駅で唐澤貴洋と運転手の父洋が出迎えてくれるとのことである。
新幹線の中で唐澤貴洋と何を話そうかとか握手できるかとか考えるまつたけ寒天固めは唐澤貴洋を想像するだけで胸がいっぱいになっていた。
普段スマホの壁紙で見るからさんとは一味違う風に見えて一層ドキドキさせるまつたけ寒天固め。いつの間にか寝てしまった。
約5時間の移動を終えて東京駅に着いたまつたけ寒天固めは唐澤貴洋が指定した場所に向かった。
唐澤貴洋と父洋が手を振って待っている。
「はじめまして。からさん。あっ、唐澤貴洋先生」
「からさんで構わないナリよ」
「父の唐澤洋でりゅ」
軽い挨拶を交わした後、一同は車に乗ってどこかに向かう。
緊張して固くなっているまつたけ寒天固めに唐澤貴洋は優しい言葉をかけて緊張をほぐしてあげた。まつたけ寒天固めも次第に慣れてきたようで、唐澤貴洋とたわいもない会話をして憧れのからさんとの会話を楽しんだ。
ところが3人を乗せた車は事務所を通り越す。事務所を通過して数分後にとあるホテルのような施設に停車した。
「ここは」
「当職の事務所ナリ」
どう見ても事務所ではなさそうなので思っていたのとは違うまつたけ寒天固めは指摘しようとした瞬間、突然自分の顔に目隠しされ、小走りにホテルの中に吸い込まれて行った。
部屋についてマットレスに叩きつけられると目隠しが外された。ホテルの中だ。やはり違う。
急いで逃げようと抵抗したのだが、まるで見越していたかのように素早く手足を拘束されてしまった。乱暴に衣服も全部剥がされた。もう逃げられない。
視線を上にあげるとそこには全裸でハアハア荒い息づかいする唐澤貴洋と同じく全裸で大型カメラを準備する父洋の姿があった。
「しいちゃん。お待たせナリ。お待たせしすぎたかもしれないナリ」
「からさん。こ、これは・・・」
次の瞬間全裸の男が自分を目掛けて飛び込んできた。
「当職はショートヘアの女の子としかセックスしないナリ」
と言うと口でまつたけ寒天固めの髪を引きちぎり始めた。
「これは当職としいちゃんの契りナリよ。内緒ナリよ」
あらかた毛が抜けるのを確認すると後ろから
「今からカメラを回すので楽しんでセックスすりゅ!すりゅよ!」
と聞こえた。
からさんの巨根が一斉に襲いかかってくる。頭は押さえつけられ、自分の穴の中では激しい拒絶反応が起こり苦しくなるまつたけ寒天固め。
「当職のまつたけでしいちゃんの寒天を作るナリよ」
抵抗しようにも抵抗できず気を失いかけるまつたけ寒天固めであったが、からさんの濃厚な唇は下半身の強い衝撃を無と化す魔力があることを知らず唇を合わせてしまう。
そうすると不思議なことに緊張はほぐされ、さっきまでの激痛が嘘みたいに気持ちよくなる。すると数秒後には寒天が取り出されそうになる。
「あと少しでしいちゃんの初寒天ナリね」
とより一層上下運動を激しくする唐澤貴洋。
唇をそっと外したからさんの後ろには眩しくて直視できないものの、父洋が笑っているような気がした。それ以上に目の前のからさんのチンポが気持ちよすぎる。

「からさん、あっ…ダメ…いく、いっちゃう、中に出して…」

まつたけ寒天固めは潜在的な意識の中で自分の一番好きな言葉を無意識に発したようだ。すかさず

「しいちゃん、あっ…ダメ…いく、いっちゃう、中に出りゅ…」

しいちゃんの下半身は激しい滝に打たれたのを感じた。過去一番の快楽を最後にカメラでの撮影は終わったようだ。
「この動画をマヨルカ島掲示板に匿名投稿すれば当職が主役のデリュケーができるナリ」
と大喜びする唐澤貴洋。
「からさん、まさか私をデリュケー小説にするためだけにここに呼んだの?からさんって最低!大っ嫌い!」
怒ったまつたけは唐澤貴洋がチンポ洗い、父洋が電マの準備をしている一瞬の間にホテルから逃げ出した。

翌日以降まつたけは唐澤貴洋に対して懲戒請求をしたようだ。ついでに警察にも被害届を提出。
「自身が受けた拉致監禁、暴行、強姦」
これらを事由に第一東京弁護士会に異議申出した。
いくら弁制重挑による庇護を受けている唐澤貴洋だとしても若い女性に対するみだらな行為は弁護士会や日弁連の間でも問題視され、警察も事務所に捜査に入った。
父洋が撮影していた動画が何よりの証拠となり2人は逮捕。唐澤貴洋にも除名処分が下された。
「唐澤貴洋容疑者44歳による20代女性に対する強制性交等罪で逮捕」の一報はマヨルカ島掲示板だけではなくありとあらゆるネット掲示板で話題となった。
それはデリュケーでも例外ではなく、唐澤貴洋と父洋の逮捕を素材にデリュケー小説は大量生産された。
となると、ある意味唐澤貴洋の悲願は実を結んだということになるのではないか。

どんな願いだとしても時が経てば思わぬところで叶うものなのかもしれない。
この世には不思議で満ちあふれている。
それは時として人間の性欲のように。

おしまい

タイトルについて

この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。

この作品について

唐澤貴洋とまつたけ寒天固めの性行為が題材になっており、まつたけ寒天固めが登場するデリュケー作品はこの作品が初である。執筆後にまつたけ寒天固めの質問箱にデリュケーが書かれたことを伝えた教徒に反応し[1]、後に「寒天が取り出されるってなんだよ😡 」と本人からお墨付き感想がもらえるという極めて稀な出来事が起こった[2]

リンク・脚注