「Twitter逮捕歴削除請求裁判」の版間の差分
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>片山行信 (反応と所感に追記した。) |
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統計的には民事訴訟において最高裁判所で判決がひっくり返るのは極めて稀であり、大半が受理もされず門前払いにされる。高裁の判決がひっくり返る確率については、諸説あるが1%もないとされる<ref>{{Archive|http://www.shomin-law.com/saibansaikousai.html|https://archive.ph/ZJp6e|2020年度は0.78%}} - 庶民の弁護士 伊東良徳のサイト</ref>。その意味でも[[田中一哉(サイバーアーツ法律事務所)|田中一哉]]の評価が高まったと言えよう。 | 統計的には民事訴訟において最高裁判所で判決がひっくり返るのは極めて稀であり、大半が受理もされず門前払いにされる。高裁の判決がひっくり返る確率については、諸説あるが1%もないとされる<ref>{{Archive|http://www.shomin-law.com/saibansaikousai.html|https://archive.ph/ZJp6e|2020年度は0.78%}} - 庶民の弁護士 伊東良徳のサイト</ref>。その意味でも[[田中一哉(サイバーアーツ法律事務所)|田中一哉]]の評価が高まったと言えよう。 | ||
元事件は原告(元犯人)側への配慮か読売新聞など「建造物侵入容疑で逮捕」と報じられているが(上述)、女湯へ侵入し覗きや盗撮しようとした実質{{wpl|性犯罪}} | 元事件は原告(元犯人)側への配慮か読売新聞など「建造物侵入容疑で逮捕」と報じられているが(上述)、女湯へ侵入し覗きや盗撮しようとした実質{{wpl|性犯罪}}であった。こうした覗きや盗撮といった性犯罪は再犯率が高いとされており<ref>[https://www.moj.go.jp/content/001162857.pdf 平成27年版 犯罪白書]、21ページ - 法務省 ただしこれも正確な再犯率ではない。本当の意味での再犯率は初犯者を全員かつ一生涯監視し続けない限り判明しないため測定は限りなく不可能。また、再犯者率と再犯率を混同してはならない</ref>、報道を残す公共性は十分高いのではないかとの意見も見られ<ref>[[唐澤貴洋Wiki:チラシの裏/山口三尊|山口三尊]]やTwitter利用者など。</ref>、ネット各所で特定や拡散を行おうとする機運の高まりに繋がっている。 | ||
== 所感 == | == 所感 == | ||
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更に、ニュースを見たTwitterユーザーがTwitterが削除する前に該当のツイートを特定しスクリーンショットを取って拡散<ref>{{Archive|https://twitter.com/SEKAI_NO_OWACON/status/1540277677130944512|https://archive.ph/nZVJA|特定した人物のツイート}}</ref>、無関係の人物の[[質問箱]]に原告の名前が大量投下される事件が発生している<ref>{{Archive|1=https://twitter.com/search?q=鈴木文刀&src=typed_query&f=top|2=https://archive.ph/tJDuT|3=原告の名前のTwitter検索結果}}</ref>。原告と田中の努力空しく2022年7月現在も削除されておらず、これでは最高裁で勝訴した意味が揺らいでいるのではないだろうか。 | 更に、ニュースを見たTwitterユーザーがTwitterが削除する前に該当のツイートを特定しスクリーンショットを取って拡散<ref>{{Archive|https://twitter.com/SEKAI_NO_OWACON/status/1540277677130944512|https://archive.ph/nZVJA|特定した人物のツイート}}</ref>、無関係の人物の[[質問箱]]に原告の名前が大量投下される事件が発生している<ref>{{Archive|1=https://twitter.com/search?q=鈴木文刀&src=typed_query&f=top|2=https://archive.ph/tJDuT|3=原告の名前のTwitter検索結果}}</ref>。原告と田中の努力空しく2022年7月現在も削除されておらず、これでは最高裁で勝訴した意味が揺らいでいるのではないだろうか。 | ||
なお、こうした民事訴訟の判決が無意味な紙切れになる事例は多く、古くは[[西村博之]]が民事訴訟の賠償金(一説には10億円以上)を時効まで踏み倒した他<ref> | なお、こうした民事訴訟の判決が無意味な紙切れになる事例は多く、古くは[[西村博之]]が民事訴訟の賠償金(一説には10億円以上)を時効まで踏み倒した他<ref>後の2020年4月の民事執行法の改正により踏み倒しはある程度困難になった。ただし匿名化した暗号通貨などに変えられると依然取り立ては困難である他、支払い能力が本当にないままでいれば踏み倒せるのは従来と同様である。[https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00247.html 民事執行法及び国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律の一部を改正する法律について] - 法務省</ref><ref>巨額の賠償金は{{wpl|特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律|プロバイダ責任制限法}}の施行(2002年5月)前のコンテンツプロバイダの責任が制限される前という側面もあるが、異論もある。</ref>、昨今では著名人が「誹謗中傷をなくす」と称し、[[唐澤貴洋Wiki:チラシの裏/はあちゅう|自身の炎上案件に対して安易に訴訟を持ち込んだた]]めに、かえって炎上の過激化・陰湿化を招き、放置していれば自然鎮火したはずの炎上を鎮火できないケースも増えている(最悪の場合[[恒心教徒]]が行っている嫌がらせと同じような被害を被ることもある)。また最悪の場合相手が[[tor]]やノーログ[[VPN]]を使用していて、そもそも金だけを溝に捨ててしまうケースも考えられる。総じてインターネットの炎上の前には、効果があるのは稚拙な素人のみであり、知識に長けた人の前では訴訟が無力というケースは多い。 | ||
== 脚注 == | == 脚注 == |