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「東京地方裁判所令和3年(ワ)第6410号」の版間の差分

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したがって,本件発信者情報は,「権利の侵害に係る発信者情報」に当たる。
したがって,本件発信者情報は,「権利の侵害に係る発信者情報」に当たる。
=====(被告の主張)=====
=====(被告の主張)=====
'''(1)''' プロバイダ責任制限法4条は,発信者の利益の保護のため,発信者情報の開示に関して厳格な要件を定めるとともに,開示関係役務提供者が慎重な判断をし,開示請求に応じなかったことにより開示請求者に損害が生じた場合の損害10 賠償責任を制限しているところ,このような法の趣旨に鑑みると,同条所定の要件は厳格に解すべきであり,「権利の侵害に係る発信者情報」とは,「侵害情報が流通されることとなった特定電気通信の過程において把握される発信者情報」を意味するものと解される。
'''(1)''' プロバイダ責任制限法4条は,発信者の利益の保護のため,発信者情報の開示に関して厳格な要件を定めるとともに,開示関係役務提供者が慎重な判断をし,開示請求に応じなかったことにより開示請求者に損害が生じた場合の損害賠償責任を制限しているところ,このような法の趣旨に鑑みると,同条所定の要件は厳格に解すべきであり,「権利の侵害に係る発信者情報」とは,「侵害情報が流通されることとなった特定電気通信の過程において把握される発信者情報」を意味するものと解される。
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本件各ログインは,侵害情報である本件各投稿とは別個の情報の流通であり,本件各ログインに係る情報は,侵害情報が流通されることとなった特定電気通信の過程において把握される発信者情報ではない以上,「権利の侵害に係る発信者情報」には当たらない。
本件各ログインは,侵害情報である本件各投稿とは別個の情報の流通であり,本件各ログインに係る情報は,侵害情報が流通されることとなった特定電気通信の過程において把握される発信者情報ではない以上,「権利の侵害に係る発信者情報」には当たらない。
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'''(3)''' 被告は,本件各ログインに際して使用された各回線の契約者に対し,プロバイダ責任制限法4条2項所定の意見照会を行ったところ,別紙IPアドレス目録の番号3及び4記載のIPアドレス及びタイムスタンプにより特定される各ログイン(以下「番号3及び4に係る各ログイン」という。)に関し,契約回線の運用受託者から,当該契約回線はフリーWiFiサービスに提供しているものであり,当該契約回線を使用して本件各投稿が行われたかどうかは不明であるとの回答があった。この回答を前提とすれば,当該契約回線の契約者に係る情報が明らかになったとしても,本件発信者を特定することはできないため,
'''(3)''' 被告は,本件各ログインに際して使用された各回線の契約者に対し,プロバイダ責任制限法4条2項所定の意見照会を行ったところ,別紙IPアドレス目録の番号3及び4記載のIPアドレス及びタイムスタンプにより特定される各ログイン(以下「番号3及び4に係る各ログイン」という。)に関し,契約回線の運用受託者から,当該契約回線はフリーWiFiサービスに提供しているものであり,当該契約回線を使用して本件各投稿が行われたかどうかは不明であるとの回答があった。この回答を前提とすれば,当該契約回線の契約者に係る情報が明らかになったとしても,本件発信者を特定することはできないため,
番号3及び4に係るログインに関する情報は,「権利の侵害に係る発信者情報」には当たらない。
番号3及び4に係るログインに関する情報は,「権利の侵害に係る発信者情報」には当たらない。
====2 争点2(被告がプロパイダ責任制限法4条1項の「開示関係役務提供者」に当たるか。)====
====2 争点2(被告がプロパイダ責任制限法4条1項の「開示関係役務提供者」に当たるか。)====
=====(原告の主張)=====
=====(原告の主張)=====
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