「日本経済新聞」の版間の差分
ナビゲーションに移動
検索に移動
→契約書も「サイバー防衛」 免責や賠償上限定め紛争予防(2022年10月15日)
>貴洋のホルマリン漬 |
>チー二ョ |
||
679行目: | 679行目: | ||
契約書の免責事項にサイバー攻撃を明記するなど事前にリスクを考慮する必要がある | 契約書の免責事項にサイバー攻撃を明記するなど事前にリスクを考慮する必要がある | ||
[[ファイル:5a1755d07978d47eb493db147e1c4b42dbc231ab.png|200px|left]] | |||
<br> | |||
<br> | |||
'''契約見直しが急増''' | '''契約見直しが急増''' | ||
686行目: | 690行目: | ||
損害の高額化も進む。米IBMの調査では、サイバー攻撃などによるデータ侵害で企業に発生する損失額は、22年で1件あたり平均435万ドル(約6億4千万円)と過去最高になった。 | 損害の高額化も進む。米IBMの調査では、サイバー攻撃などによるデータ侵害で企業に発生する損失額は、22年で1件あたり平均435万ドル(約6億4千万円)と過去最高になった。 | ||
自社への直接攻撃だけでなく、サプライチェーンや取引先を経由して被害が広がるのが最近の特徴だ。NTTデータ経営研究所が3月にまとめた調査では、17%の企業が「取引先などへの攻撃の影響が自社に及んだ経験がある」とした。 | 自社への直接攻撃だけでなく、サプライチェーンや取引先を経由して被害が広がるのが最近の特徴だ。NTTデータ経営研究所が3月にまとめた調査では、17%の企業が「取引先などへの攻撃の影響が自社に及んだ経験がある」とした。 | ||
[[ファイル:26cf97726b10428953785e3c1fbf494ab036fe07.png|200px|left]] | |||
'''取引網全体の備えに課題''' | '''取引網全体の備えに課題''' | ||
695行目: | 703行目: | ||
不可抗力条項は当事者にはどうしようもない事象の発生により製品の納入やサービス提供などができなくなったり遅れたりした場合に、賠償責任を負わないことを定める。一般的には天災や戦争などへの備えが多いが、山岡弁護士は「サイバー攻撃も不可抗力の事態として示せば免責される可能性が上がる」とする。 | 不可抗力条項は当事者にはどうしようもない事象の発生により製品の納入やサービス提供などができなくなったり遅れたりした場合に、賠償責任を負わないことを定める。一般的には天災や戦争などへの備えが多いが、山岡弁護士は「サイバー攻撃も不可抗力の事態として示せば免責される可能性が上がる」とする。 | ||
IT(情報技術)関連の法務に詳しい弁護士は「今年に入り、中小の専門商社から不可抗力条項にサイバー攻撃を加える契約見直しの相談を受けた」と話す。 | IT(情報技術)関連の法務に詳しい弁護士は「今年に入り、中小の専門商社から不可抗力条項にサイバー攻撃を加える契約見直しの相談を受けた」と話す。 | ||
[[ファイル:7ff20e50fa5356b0049420252b28752d713c5286.png|200px|left]] | |||
'''免責や賠償上限など明記''' | '''免責や賠償上限など明記''' |