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「恒心文庫:人を思い通りにするには」の版間の差分

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>チー二ョ
(ページの作成:「__NOTOC__ == 本文 == <poem> グォっ...! 当職の3桁の体重が乗ったパンチが裕明の左の脇腹に突き刺さる! 裕明は苦悶の表情を浮かべ…」)
 
>チー二ョ
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== 本文 ==
== 本文 ==
<poem>
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グォっ...!
グォっ...!
当職の3桁の体重が乗ったパンチが裕明の左の脇腹に突き刺さる!
当職の3桁の体重が乗ったパンチが裕明の左の脇腹に突き刺さる!
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やはり人を思い通りにするには恐怖しかない
やはり人を思い通りにするには恐怖しかない
当職は今回の件で更に持論を補強するに至った。
当職は今回の件で更に持論を補強するに至った。
当職は今、かつての部下であった男の眼前に立っている。
おおよそこの邂逅は感動の再会とは言えない物だ、それを象徴するかのように当職の体重並みに重苦しい空気が応接室に充満する。
祥平はぎこちない動きで椅子を引き当職に着席を促す、額には汗が滲み冬だというのにワイシャツにはじっとりと汗のシミができている。
「唐澤先パイ....」
祥平が狼狽えつつも当職の名前を呼ぶ。
当職は失望した。
祥平がクロスにいた時、当職は散々祥平にあることを義務付けていたのだが、どうやら当職の元を離れた途端記憶からすっぽり抜け落ちてしまったらしい。
「当職のことは所長、若しくは唐澤代表と呼べと指導したはずだが?」
当職は祥平を睨め付けつつ片足を踏み鳴らした、重く鈍い音が応接室に響き渡る。
その音は当職の体に高密度の何かが充満していることを意味しているのだ。
祥平のみがふるえる、わなわなと震えるその様は西野カナにも劣らない震えっぷりといえよう。
「.....じゃない」
蚊の鳴くような声で何を言ってるのか分からない、はっきり言え、怒らないからと祥平の発話を促す。
「あんたはもう俺の上司じゃ」
言い終わる前に当職は祥平の細い顎の先端に左フックを叩き込んでいた。
ドスっという音がした後、一瞬祥平の動きが止まりそのまま床に倒れ込んだ。
虚な目で天井を見上げている、ボクシングならレフェリーはカウントをやめ試合を即座に中止するだろう。
しかし、これは試合ではない、当職は祥平に花瓶の水をぶっかけ、気をつけさせる
「起きろ、話はまだ終わっていない」
祥平はなんとか起きあがった、しかし顎にフックが入り脳が揺れた為か足がいうことを聞かず再びもんどり打って倒れ込んだ。
当職は起きろと命令したのだ、もっと痛めつけられたいらしい。当職は椅子に登り、そのまま飛び上がり祥平の腹の上に着地した。
祥平は絶叫したが、直ぐに喉元を足で押さえつけ叫び声を上げないよう黙らせる。
「クロスを復活させる、破産管財人程度の仕事しかできないお前を拾ってやったんだ、こっちに戻れ。どうせ今も大した仕事なぞしていないだろう」
物はついでと祥平の右の脇腹を思い切り蹴り上げる、祥平が腹を押さえてのたうち回る。
右の脇腹には肝臓がある、格闘家すら蹴られたらひとたまりもない急所だ
さぞかし苦しいのだろう。
当職は祥平が戻るというまで蹴り続けた
裕明も殴って言うことを聞かせた、これで祥平も戻ってくるだろう。これからまた雑務と実務を下僕にやらせる日々が戻る
卑しい仕事なぞカス共にやらせればいいのだ
当職は虫の息の祥平に雇用契約書と労働条件通知書を投げつけ応接室を後にした。


</poem>
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この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。
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