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恒心文庫:Unchi

提供:唐澤貴洋Wiki
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本文

unchiが意味するものとは何か。
――もちろん、うんちである。
では、うんちが意味するものとは?

「味噌に必要なものは、大豆、塩そして麹です」
虎ノ門某所。暴力に強い職人はそう語った。

「麹は米麹を使っています。蒸した米を彼らの腋で温めておくと、麹菌が繁殖して米麹になるのです」
部屋の中には全裸の男が3人縛られて立っていた。彼らの両腋には米が詰められ、独特の臭気を放っている。

「煮た大豆、塩、米麹を入れてよく混ぜます。微妙な塩と水分の加減は尿で調節しています」
職人は大豆、塩、彼らの腋からすくい取った米麹を、彼らの口の中へ押し込むと、自らの陰茎をさらけ出した。
乳首の大きな全裸の男は、嬉しそうに陰茎を口に含むと、ごくりごくりと尿を嚥下する。
それを羨ましそうに見る、白いモミアゲの全裸の男と、太った全裸の男。執拗に陰茎を舐め回す、乳首が大きく勃起した全裸の男。
いつの間にか彼らの四つの陰茎は怒張していた。

乱交の痴態を小一時間ほど見せつけられた我々が辟易とたころ、全裸の男達は一斉に叫びはじめた。
「でりゅ! でりゅよ!!!! あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!)」

おお! なんという人体の神秘!!!
彼らの腸内で瞬く間に発酵が進み! 今、味噌が! あたかもunchiのように噴出したのだ!!
彼らの味噌を受け止めるバケツは瞬く間にいっぱいになり、部屋の中に何とも言えない臭気がこもった。

乳首の大きな全裸の男から出た味噌は白味噌だ。
「精液が混じることによって、色は白く、味に深いコクとエグみが出ます」
あの乱交に意味があったのか――。その事実に、我々は軽い衝撃を受けた。
思い返せばネコとなっていたのは彼一人だけだったような気がする。

白いモミアゲの全裸の男から出た味噌の中には、胎児の破片が混じっていた。
「あの男は常に妊娠させています。これを砕いてよく煮込むと、素晴らしいスープになるのですよ」
なるほど。あのモミアゲ紳士の子は豚と駝鳥だった。ならば、彼の子の骨から美味しい出汁が出ることは当然の帰結である。

そして、太った全裸の男から出た味噌の中には、未消化のニラやコーン、トイレットペーパーのカスなどが混じっていた。
これは失敗作ではないか。この無能味噌製造機は処分したほうが良いのでは――?
「いいえ。むしろこういった雑味が、味噌の美味しさを引き立て、重厚な深みを与えるのです。このニラやコーンを活かすため、ラーメンスープに使います」


スリーミリオングループが展開する新たなブランド、unchi。
味噌の良さを再確認し、misoを世界に広めるべく活動するunchiは、虎ノ門にアンテナショップを開店している。

この店で一番人気は味噌ラーメン。
3種類の個性的な味噌を、味噌ソムリエがブレンドした至高の逸品だ。
一杯の味噌ラーメンが貴方の心と体を温めてくれるだろう。

タイトルについて

この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。

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