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恒心文庫:洋一の見る夢

提供:唐澤貴洋Wiki
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本文

うおおおおおおおおおおおおおおおおお
洋一は叫んでいた。赤子なのに、その声は泣き叫ぶ声ではなく、生き残るための叫びをひたすらあげているのだ。
というのも、洋一の生まれる場所問題があった。長男たる貴洋は父のチンポから生まれ落ち、弟たる厚史は肛門から生まれる予定である。そうして洋一が割り当てられたのが、肛門とペニスの裏筋を繋ぐ縫い目である。ここから生まれろというのだ。
当然兄には相談した。しかし兄は我関せずとばかりに父に中出しを決められた厚子の腹から生まれてきた。同期の筋肉モリモリにケツに中出しされて孕んだ厚史はまだ眠っている。その居場所を奪うことはできない。しかも、洋一がいるのは金玉とケツマンコの間。つまり正真正銘洋の子供なのだ。父洋が自身の精子と自身の卵子を掛け合わせた鬼子。盛大な実験作。それが洋一であった。
洋一は明晰な頭脳で考える。どうすればいい。この硬く閉ざされた道をあけるにはどうすればいい。そうしてふと閃いた。自分の力でダメなら、父の力を借りればいい。父の体を作り変えればいい。洋一はひたすら下へと進んでいき、やがてそれを掴んだ。
「でりゅ、でりゅよ!」
それは父洋の前立腺であった。こうやって前立腺を刺激し、病みつきにすることで、前立腺を肥大化させる。そうして手術せざるを得ない状況に追い込み、その際に自分も摘出されるのだ。
洋一は暗く湿った世界で、ブルドッグの様な顔をした。

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