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恒心文庫:アタラシイシゲキ

提供:唐澤貴洋Wiki
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本文

ドピュリ。

ブルブルと余った皮の中で、豆のように小さな陰茎が跳ねた。
しかしそれは長くは続かず、わずか2,3度だけ脈動して、少しばかり種を吐き出したかと思うと、それきりピクリとも動かなくなった。

当職は溜息をついた。
また、いつも通り、である。
薄暗闇の中で光る液晶画面には、情弱な下級国民には手に入らないアウロリ動画が再生されている。
当職が仕事でダークウェブを探索するうちに当職が見つけた違法動画ファイルに当職の目は釘付けになり、見つけたばかりの頃は当職は仕事も時間も人目も忘れてひたすら自慰を行っていた。
しかしそれも昔の話である。
いくら貴重なアウロリ動画とはいえ、毎日毎日オカズにしていれば飽きてしまう。
当初、憧れの幼い肢体を見て勢いよく飛び出ていた当職の精液も、今や老人の小便のようにモタモタと漏れ出るばかりである。
人というものは常に新しい刺激を求めるものなのだ。

当職がホモに目覚めたのも、それがその時の『アタラシイシゲキ』だったからだ。
Y君は変わり者だったが、当職からすればいい男だった。
スラリとした肉体に、ワイルドな顎鬚を生やした精悍な顔つき。それに仕事もそれなりにできる。
そのいずれも当職にはないものだった。
弁護士にしては多少遵法意識が低かったのが似ている、という程度で、当職とは別次元の人間だった。
その時は、Y君のようないい男がなぜ当職のような無能が主宰する事務所に入りたいなどと言ってきたのか、それはわからなかった。

蓋を開けてみれば、それは簡単なことだった。
Y君はホモだったのだ。
当職はY君が当職の事務所に参画したその日に当職の後ろの純潔は失われた。
当職のものとは全く違う、皮も余っておらず、血管が浮き出ていてまさしく"男根"と呼ぶにふさわしい屹立したそれが、四つん這いの当職の肛門に突き刺さると、当職は当職による自分でも予想していなかった嬌声に当職はひどく驚愕した。
彼のものよりも数段情けない、勃起していても彼のものの半分ほどの長さもない陰茎は、彼の激しいピストンに合わせて漏れ出るような射精をしていた。
初めての行為の後、Y君は当職にこう言った。
「からさん、勘違いしないでくださいね。僕が男を掘るのはホモだからじゃない。女よりも落としやすいからですよ。」

当職はそれを聞きながら、Y君の男根に纏わりついた性の味を、唐澤な頭で味わっていた。
当職はすっかり『アタラシイシゲキ』の虜になった。
二人目のY君を事務所に招聘したのも、彼もその『アタラシイシゲキ』を当職に与えてくれると考えたからだ。
当職を掘るのはY君がやってくれる。次に当職は掘ってみる側をやりたくなったのだ。
彼は意外にも押しに弱い男で、当職にとってもあっけないほど簡単にベッドに誘うことができた。

「唐澤さん、やっぱりこんなのおかしいですよ。男同士でやることじゃない。」
「当職も、ほんの去年までそう思っていたナリ。」

緊張なのか、恐怖なのか、それとも当職が先輩で上司だから遠慮なのか、服を脱がせるにも彼はさほど抵抗しなかった。
Y君のものとはまた違う、勃起した仮性包茎特有のダークピンクの亀頭から、十分すぎるほど雄の臭いをさせた陰茎であった。
当職はY君に教えられたように、それをゆっくりと口に含み、舌も唇も頬の肉も密着させ、唾液を攪拌する音が響くようにしゃぶりあげた。

「唐澤さん、俺、本当に……やっぱ、ダメっすよ……こんなの。」
やおら睾丸が持ち上がり、二人目のY君も当職の口の中で果てた。
当職は口に肉棒を含んだまま、その樹液を飲み込んだ。

「山本君はお尻の経験はあるナリか?」
当職がそう聞くと、二人目のY君は、そのガタイに見合わない、絵にかいたようなしどろもどろになった。
「い、いや……ないっす。そもそも、男とこういうことするの初めてなんで……」
「じゃあ当職が初めてナリねぇ。さあ、お尻をこっちに向けるナリ。」
二人目のY君は素直だ。
おずおずと当職に向けられた引き締まった尻に当職は我を忘れ、当職は当職の舌をアヌスに差し込んだ。
「かっ!唐澤さんっ……!」
尻を使う前は愛撫が大事ナリ。

二人のY君に、掘られて掘ってホモトレイン。
法律事務所クロスは、当職にとっての桃源郷だった。
ここで満足していれば良かった。
しかし当職の中に湧き上がる『アタラシイシゲキが欲しい』という欲望は、かつてこの欲望を追いかけ、下手に二人のY君という成果を手に入れてしまっただけに、大きくなっていくばかりだった。

女と、してみたい。
生物は、異性と交わることによって殖えてきたし、これからもそうして殖えていく。
それに割合で考えれば、ホモセックスよりもヘテロセックスの方が行われている数は多いのだから、当職がやっても何の変哲もないはずである。
聞けばヘテロセックスとは、ただのコミュニケーションとして行われる場合もあるというではないか。
ならば当職にも、と当職はY君の精液を当職の腸内で受け止めつつ、二人目のY君の腸内に当職は精液を発射しながら考えた。

問題は、その当職とコミュニケートしてくれる女性と出会う方法であった。
風俗にいる淫売の女など初めから考慮ではない。やるなら素人だ。
しかし生誕以来母親以外の女性との接点がまるでない当職はナンパなどできっこないし、その辺を歩いている女性を捕まえて犯したりすれば、当職は上級国民といえども流石に誤魔化しきれない。逮捕一直線だ。
もとより、そんなことをしでかす勇気があるならこの年まで童貞を引きずっているはずもない。
どうしたものか、とY君に相談すると、やはり女性経験も豊富なY君は、簡単なことですよ、と切り出しスラスラと答えてくれた。
「画家や作家といったクリエイティブ方面で活動している女性、しかもあまり有名じゃない人のね、その作品を買うんです。そして感想の手紙に『弁護士です』と一言添えれば、女性器のひとつやふたつ、からさんでもすぐにありつけますよ。」
当職はそのアドバイスに忠実に受け止め、すぐに美術雑誌を買いに行き、そこに載っている記事でもとりわけ扱いの小さな無名女流画家の作品を注文した。

世の中とは至極単純にできているのだな、と当職は笑ってしまった。
当職が送った感想のメール――現代的とか妖艶とか書き散らしたものに『弁護士の唐澤です』と書き添えただけのもの――に、はたして返信が来たのである。
しかも文面には「会ってお食事がしたい」とまで書いてあるではないか。
当職は今まで一体何を恐れていたのか、と思うほどあっけなく目的のものを釣り上げることができた。
人間必要なのは、外見でも性格でもなく、肩書なのだなと実感すると、当職の当職自身は当職の人生初の青春にこれまでにないほど大きく張り詰めた。

それから数年後、当職は港区三田のオフィスビルで途方に暮れていた。
何もかも失ったのだ。
もともとホモのY君と、当職のせいでホモに目覚めた二人目のY君は、女に目のくらんだ当職に愛想を尽かし事務所を脱退してしまった。
女流画家Sともうまくいかなかった。
デートの際二人のY君に付き添いで来てもらったり、かべの方で待っていたのが原因のようだが、当職は女ではないので女心はわからない。
事務所に呼んでやったり、ほかの作品も買ってやったりしたのだが、結局何度か食事をしただけで関係は自然消滅してしまった。


何もかも失った当職は、ふと気付いたのだ。
「どうせ手に入らないのなら、もともと手に入らないものを欲すればいい」と。
そこで当職が目をつけたのはアウロリであった。
アウロリは日本どころか世界中で禁止されている、ある意味『この世で最も手に入れづらいもの』だ。
それにアウロリの身体は、おセックスとかベジータは悟空を殺そうとしてるとか訳のわからんことばかり言ってるアーティスト気取りの着物ババアよりもずっと美しい。

幸か不幸か、当職に降りかかる仕事はダークウェブがらみが多く、それらの対処をしているうちに遂に出くわしたのだ。
年端のいかぬ幼女があられもない姿で踊るその動画はまさにこの世の美であった。
二人のY君を失って以来ずっとEDだった当職の当職自身も、その美しさに中てられたのか、象の鼻のように持ち上がっていた。
気が付くと当職は画面の中を踊る『アタラシイシゲキ』に向かって大量の精液をぶちまけていた。

しかし前述の通り、このアウロリというシゲキにも飽きてしまった。
どうにかして『アタラシイシゲキ』を手に入れないと、病む。完全に病む。

普通の人間は、どうやってこの欲望を解消しているのだろう。
ただ漫然と時間ばかりが過ぎていく現代。シゲキはありふれているわけではない。
現に当職は今、それが足りずに困窮しているのだから。
ではどうすればそれが手に入る?
考えてみれば、当職はただそのきっかけを与えられているだけだった。
最初のY君はもとより、二人目のY君も知り合ったきっかけはは仕事を共にしたからだった。
無能女流作家SもY君によるアドバイスの賜物だったし、アウロリ動画も当職に執拗に攻撃をしてくるサイバー芋のおかげで出くわすことができたのだ。

当職は、所詮当職自身では何も成し遂げられないのだ。
成し遂げられたことと言えば、弟の一件がまだ解決の目を見ていないことぐらいである。

このやり場のないもやもやした心を癒しにやってきた公園で、周りにいる家族連れを見て、当職はにわかに諒解した。
子共の一挙手一投足を見つめる親の顔。みな、一様に笑顔だ。

そうか。
子共だ。子共こそが『アタラシイシゲキ』なんだ。
(当職のアウロリ趣味も、当たらずといえども遠からずだったのだ。)

支え合えるパートナー、自分の遺伝子、そして産まれた新しい人生。
人間それぞれの生きた証。
それこそが人類をここまで維持、成長させてきた不可視のエネルギーであり、人類の繁栄を約束する手形なのだ。
喜怒哀楽をシゲキしてくれるのは子共という存在そのものだったのだ。


当職はこの天啓にしばし呆然とし、やがて当職の当職自身が小さく勃起していることに気が付いた。
当職も子共を手に入れたい。
いや、手に入れなければならない。
誘拐や拉致、略取という方法によらず、子共を手に入れる方法……。

当職は小さなひらめきと大きな確信を胸に公園を後にした。




というわけで当職はクロス時代に培った男を落とす術で当職はいろんな男を捕まえ、そいつらと当職で繁殖をすることにしたナリ。




「ン゙ママッ!!尊師!ボクは♂ンマ!子共なんか産めないン゙マ゙ァァァ!!!」

「うるさいナリ!!元はといえばお前の主人が無能だからこうなったナリよ!?」

「ア゙ァーッォギョヴァアア!!男の自分が嫁にしたいレベルの言い子共を産むのは無理かなぁ、と。」

「お前はカナチを産めたんだから当職の子共も産めるはずナリ!!」

「そ、尊師!もう降参ジム!助けてくれジム!D!美濃津!虐殺初心!ワキガの一般人!!」

「黙れナリ!お前がやるのは降参じゃなくて恒産ナリ!!」

「尊師民!やめるクマ!!サイバー警察に通報し……うぉォ゙ォ゙ン……!!」

「人形との間には子共(ゴキブリ)作れたナリね?じゃあ当職とも作れるはずナリ!!」

「貴様、エッチセックスは気持ちいいですかなぁ?」

「当職のことは、たかさまじゃなくてたかちゃんって呼んでほしいナリ」

「たっ、貴洋……頼む、栓を抜いてくれ…!産まれそうぢゃ……」

「参ったなぁ、いい加減子々丼の材料以外も産んでくれないと困るナリ」

有能弁護士の性生活は多忙ナリ。

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