恒心文庫:ゆっくりそんしとの暮らし
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人がペットと共に暮らすためには、いくつかの決まりが必要になります。
ごはんのルール、おさんぽのルール、トイレのルール……
これらをきちんと躾けなければ、飼い主もペットも他の人達もゆっくり過ごすことができなくなってしまうでしょう。
「ゆゆっ!! やまおかくん! とおしょくはおなかがすいてるよ! ぺこぺこなんだよ! ごはんさんをもってきてね! すぐでいいよ!!」
ペットのごはんは、必ず飼い主より後に食べさせるようにしましょう。ペットの後で飼い主が食事をしてしまうと、ペットは飼い主よりも立場が上だと勘違いしてしまいます。
きちんと主従関係を理解させ、飼い主の言うことを聞かせるためにもごはんの順番は大切なことなのです。
「やまおかくん! ごはんさんひとりじめしないでね! とおしょくにもゆっくりわけてね! とおしょくはじょうきゅうこくみんっ!なんだよ!! えらいんだよ!!
とおしょくのいうことをきけぇええええ!!! ごはんさんんんんんんん!!!! あまあまぁぁぁああああああああ!!!!!」
ペットがごはんをようきゅうしてきても、言うことを聞いてはいけません。テーブルの上に乗るようなことがあれば「駄目」と言ってやめさせましょう。無視していればそのうち無駄なことだとりかいして諦めるはずです。
「ゆびゅびゅっっ!!! ゆべぇっっ!! やめ……やめてね! いたいいたいしないでね!! わかったよ! やまおかくんのごはんさんをもらうのはやめるよ!! そのかわり、とおしょくのごはんさんとあまあまをさっさともってきてべびひゃぁぁあっっ!!!
ゆぎゃああああああ!!! とおしょくのもっちりほっぺがぁぁあああ!! いたいぃぃいい!!!! ゆ……ゆっくりりかいしたよ!!! ゆっくりまつよ!! だからやめてぶたないでごべんなさいぃぃいいいい!!!」
「ゆっ!ゆっ! ゆっくりおさんぽするよ!! ゆゆーん! きょうもとらのもんはゆっくりしてるね! ゆゆゆ!? あっちにとってもとかいはなものがあるよ! ゆっくりいどうするよ!!」
ペットとのおさんぽは楽しいものですが、ここでも注意するポイントがあります。おさんぽのときは、ペットを先に行かせないようにしましょう。ペットがおさんぽの主導権を握ってしまうと、飼い主よりも立場が上だと勘違いしてしまいます。
きちんと主従関係を理解させ、飼い主の言うことを聞かせるためにもおさんぽの位置関係は大切なことなのです。
「ゆげぇえ!!! ひっぱらないでねええ!!! とおしょくはこっちにいきたいのにびゅ!!! びゅびゅびゅっ!!!! ……ゆっくりりかいしたよ! やまもとくんにゆっくりついていくよ!!!
ゆっ!? かだんさんのなかに、おいしそうなむしさんがいるよ! むーしゃむーしゃ……それなりー!!」
ペットが落ちているものを拾って食べてしまう――ひろいぐいは、あまり好ましいことではありません。毒のある野草や薬の錠剤、あいぴーかいじのための大事な書類など、食べるとまずいものはたくさんあります。やめさせましょう。
今は「ひろいぐいをしてしまった」状態なので、直ちに罰を与えてみます。ペットは人間ほど頭が良くないため、行動に対して直ちに対処しないと因果関係を理解しません。
「……それなりぃぃぃびゅごぼっっ!!!!! ぅおええぇぇええええ!!!! ぐぇぇえええええ!!! えろろろろろろろろおおおおおおっ! ゆげほっ!! ぐぅえっっ!
ゆひぃぃいいいいいい!!! ごめんなさいいいいい!! いたいいたいはやめてくださいいいいいいいいい!!!!!」
食べたものを吐かせる技術があれば、ペットが危ないものを食べてしまったときも安心ですね。
「ゆっ……ゆっ…… ゆゆ? おいしそうなむしさんが…… ゆゆん!? とおしょくりかいしてるよ! ひろいぐいはゆっくりできないんだよ!!」
今回は「ひろいぐいをしなかった」状態なので、直ちに褒めてあげましょう。
実をいうと、しつけは良いことをしたときに褒めるほうが効果的なのです。悪いことをしたときに罰を与える方法はタイミングが難しいので、あまり効果が出ないかもしれません。
「ゆゆっ! とおしょくほめられたよ!!! えらいえらいだよ!!! もっとほめてね! もっとっっ!!?
そ……そこはとおしょくのぺにぺにだよ! こんなひるまに! おそとで! やまもとくんはせっきょくてきいいいいいぃぃいいいいでりゅうううううううう!!!! ゆっほぉおおお!! すっきりぃいいい!!!
ゆ?? ゆんやぁぁああああ!!! うんうんもでりゅううううううううううう!!!
あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!! )」
おさんぽ中にペットにトイレをさせる飼い主も見られますが、これはあまり良くありません。街を汚染し、他人の土地を汚し、病気を蔓延させることもあるかもしれません。
何より、ペットのせいえきやうんうんは臭くて不快です。うんうんを持ち帰ったとしても、地面に染み込んだしーしーやせいえきはどうしようもありません。
「やまもとくん! とおしょくのうんうんをおかたづけしてね!!! まちのひとたちがゆっくりできないよ!! せいえきはおみずさんでながしてね!! なにもしないよりはましだよ!!! さっさとやっでぶぎゃっっ!!!!!
ゆんやぁぁああ!!!!! くさぃぃいいい!!! いたいぃぃいいいい!!!! わかりましたぁぁああ!! とおしょくはだまってゆっくりまちますぅぅうう!!」
「ゆゆーん!! ただいまー!! おらもりにかえってきたよ!!! とおしょくはまだまだうんうんしたいよ! とおしょくのスーパーうんうんタイム、はじまるよ!!! ……すっきりー!!!!」
ペットがトイレ以外の場所でうんうんをしてしまった場合、どうやってしつければよいのでしょうか? 日本では昔から「粗相をしたところに鼻を押し付ける」という方法が伝わっていますが、あまり効果はありません。
効果的なしつけとは、良いことをしたときに褒めることです。トイレでうんうんやしーしーが出来たときに、たくさん褒めてあげましょう。
「ゆがぁぁあああああ!!! ひろしぃぃいいい!!! なんでとおしょくをうんうんにおしつけてるのぉおぉおおお!!! くさぃぃいいいい!!! くさいよぉおおお!!! とおしょくのぎりしゃちょうこくのようにたんせいなおはながぁぁあああ!!!
やめてぇぇえええ!! ぐりぐりしないでええええええ!!! いたいぃいいいい!!! ゆっくりできないぃぃいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!」
ペットと人間が同じ社会の中で生きていくために、飼い主はペットをしつけなければなりません。それは飼い主の義務なのです。
みんなでゆっくりするため、頑張りましょう。
タイトルについて
この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。