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恒心文庫:お祝い

提供:唐澤貴洋Wiki
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本文

降誕祭の夜の都内某所
小太りの男は喜んでいた
テレビに出演しドラマにも協力しクレジットされた
本も出版し法廷では和やかに触れ合えた
今年の聖夜はよき聖夜となるだろう
だから盛大に聖夜を祝おう
父の肛門に飾った蝋燭
母の顔に飾ったもみの木
あの日から冷凍しておいたとっておきの弟
全てが煌めいて見える
全てが輝いて見える
来年もきっとよい聖夜を迎える事が出来るだろう
嗚呼、メリークリスマス!

「本当にそうかい?」

声がする
どこかから声がする

「本当にこのまま全てが上手くいくと?」

誰だ
このめでたい聖夜に水をさすのは誰だ

「忘れてしまったのかい?僕の声を」

誰だ!誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ誰だ!!!
何だ!何だ何だ何だ何だ何だ何だ何だ何だ何だ何だ何だ何だ!!!

「可哀想に、これでは救えない」

誰が救ってくれと頼んだ!当職の道は当職だけのものだ!!
間違っている筈が無い!!当職が正しいに決まっている!!

「せめて僕と同じ翼を与えよう」

やめろ!やめてくれ!!やめさせろ!!!

「さあいこう」

嫌だ!嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ

「兄さん」

翌朝、都内某所で駝鳥の死体が発見された。
家主の行方は杳として知れない。

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