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恒心文庫:【心理テスト】あなたの道徳心の教育に

提供:唐澤貴洋Wiki
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本文

線路を走っていたトロッコの制御が不能になった。
このままでは前方で作業中だった唐澤貴洋 小西一郎 前園進也 中澤佑一が猛スピードのトロッコに避ける間もなく轢き殺されてしまう。
この時たまたまあなたは線路の分岐器のすぐ側にいた。あなたがトロッコの進路を切り替えれば4人は確実に助かる。
しかしその別路線でも近藤信幸が1人で作業しており、4人の代わりに近藤がトロッコに轢かれて確実に死ぬ。あなたはトロッコを別路線に引き込むべきか?
なお、あなたは上述の手段以外では助けることができないものとする。また法的な責任は問われず、道徳的な見解だけが問題にされている。
あなたは道徳的に見て「許される」か、「許されない」かで答えるものとする。
つまり単純に「4人を助ける為に他の1人を殺してもよいか」という問題である。
感情論に基づくなら近藤を犠牲にして4人を助けるべきである。
しかしに義務論に従えば、誰かを他の目的のために利用すべきではなく、何もするべきではない。

***

こういった問題では、人の命を定義した上で、その単位あたりの尊さを定量化することが、もっとも道徳的な裁量に繋がる筈である
まず唐澤 小西 前園 中澤が人の命という定義上の人にあたるかどうかを考えてみる
いずれの個体も、個人的な感情を抜きにすれば歴とした人であるといえる
つまり単位あたりの尊さは4となる
また、同じように近藤も歴とした人であるといえる
よって近藤側の尊さは1である

したがって尊さは4対1、結果としてここでは近藤側に分岐器を倒すことが求められる
しかし、考えているうちに唐澤小西前園中澤が轢かれてしまった

素晴らしい回答を見た瞬間でした

***

切り替えると答えたあなた。では次の場合はどうか?
小西一郎 前園進也 中澤佑一 近藤信幸は線路の上に立っており、線路の上の橋から下を眺めるあなたの横に唐澤貴洋がいる。
唐澤貴洋はかなり体重があり、もし彼を線路上につき落として障害物にすればトロッコは確実に止まり4人は助かる。
だがそうすると唐澤貴洋がトロッコに轢かれて死ぬのも確実である。唐澤貴洋は状況に気づいておらず自らは何も行動しないが
あなたに対し警戒もしていないので突き落とすのに失敗するおそれは無い。唐澤貴洋をつき落とすべきか?
前述の問題と同様、あなたにはつき落とすかつき落とさないかの選択肢以外は無いものとする。
唐澤貴洋ほど体重の無いあなたが自ら飛び降りてもトロッコを止められず、またその事実をあなたは理解している。

功利主義に基づけば、トロッコを分岐させることも、一人を突き落として脱線させることも1人を積極的に死に追いやり4人を助けるという点で等しい。
しかし多くの人が、1番目の質問では近藤を犠牲にすることは許されると答えるのに対し、2番目の質問では唐澤を犠牲にすることは許されないと答える。
この二つの質問で異なる点は、最初の質問では行為者の行動自体は「分岐の切り替え」に過ぎず、近藤の死は(たとえ結果を承知の上でも)
その意図の直接の結果ではなく副次的な出来事(つまり巻き添え)と考えることが可能であるのに対し、
次の質問でははっきりと「狙って唐澤貴洋をトロッコに激突させる」という行動をとっており、行為者の直接の意図と行動によって死ぬということである。
あなたはどうしますか

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