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恒心文庫:Ω

提供:唐澤貴洋Wiki
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本文

オメガバースなら男女共に妊娠できる



からさんと一つになれる。そんな幸せは他にないだろう。
からさんとのセックスは気持ちいいし、勿論精神的充足感にも満たされていた。

シャワーを浴びた後、ベットに着くと直ぐに押し倒された。

「コンドームは付けてくださいね」
「αである限り、当職も山岡君も妊娠しないナリよ?」
「………そうじゃないですよ、もし性感染症になったらどうするんですか」
「あ、そっちナリ?確かにAIDSは怖いナリね。わかったナリ~」
「ありがとうございます。
…からさん、愛してます」
「当職もナリよ」


からさんはαだ。
幾らコピーを真っ直ぐに取れなくても、業務時間内だというのにアイス片手にロリドル鑑賞に励んでいても、それは歪みなき事実である。
その生まれながらの上級国民ぶりを発揮し、周りを従わせる。αの言うことには逆らえない。

僕はそんなからさんが羨ましかったけれど、それでも僕なんかを愛してくれるからさんが大好きだった。
僕は本来この法律事務所にいるべき存在ではないのだから。

ーーーー
朝早くの法律事務所は誰もいない。からさんは2時間くらい遅刻してくるし、山本君も定時ぴったりに来る。


ごくん。薬を飲みこむ。これで僕はバレない。
これでからさんの代わりに仕事を出来るし、からさんとホテルに行ける…
そんな平穏でいつも通りの、でも幸せに満たされた一日になるんだ。いつも通りの毎日だ。

そう思って煙草に火を付けたとたん、不意にくらくらと目眩がしてきだした。
キツめの煙草を吸ったからか?いや違う。
どくどくと鼓動が早まる。息が苦しくなる。まさか薬が効いてないのか?
足が震え、立てなくなり崩れ落ちる。理性が消えそうだ。
からさん助けて、助けて、助けて、からさん、からさん、からさんからさん欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい…

「やっぱりΩだったんすね」

見上げると知っている男の顔がそこにあった。
「やまも…くん……ぼく、に…なに……を…」
「何をしたか?簡単っすよ、山岡さんの鞄に入っていた薬をビタミン剤と入れ替えただけっす」
彼は幼い少年のように、笑いながら僕の周りをくるくると歩く。

「山岡さんが前ここで薬を飲んでいるのを偶然見てしまってましてですね。
まさか弁護士とあろうものがΩなのかなぁって。
その後まぁ何とは言いませんがM氏から見た目そっくりなビタミン剤を渡されたんすよ。
あのデブにΩだって知られたらどうなんでしょうね」

そう言い放った後、何を思ったか急にスラックスを脱がせ始めた。
「ほら、こんなに勃起してるじゃないですか。
俺βなんすけどね、あんたの痴態を見てたら興奮してきちゃいました。
ちょっと犯していいっすか?大丈夫、デブには言いませんから」
抵抗したいが力が入らない。彼のモノを強引に口の中に入れられる。
嫌だと思う意志に反して自分の勃起は治まるどころか更に固くなってゆく。雄の匂いで頭が朦朧とするのを感じる。

口の中から抜けた。もう大丈夫か。安心した途端に下半身に衝撃が走った。
「ら…めです、そこは……妊娠しちゃう…っ」
発情してるからか、はたまた生だからか、からさんとのセックスとは比べ物にならない快楽の波が押し寄せてくる。
口から声が漏れる。
いやだいやだいやだからさんからさんからさんきもちいいきもちいいきもちいいい
「やっぱりΩは気持ちいいっすね。一回試してみたかったんすけど…これは病みつきになりますわ。
あ、そろそろ自分出ますね~」
奥に精液を注ぎこまれたと同時に、僕はビクビクと呆気無く射精をしていた。



「Ωだとバレないようにせいぜい妊娠しないようにしてくださいね、山岡さん」

部屋には扉の閉まる音だけが響く。倒れた僕が一人残った。

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