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恒心文庫:僕はオナホです

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本文


僕はオナホです。名前はまだありません。
工場で生産され、研修を受け、出荷され、今日晴れて御主人様に迎えられました。
研修では色々なことを学びました。
僕達の役目は御主人様の固い棒を気持ち良くすることで、中には僕達に体液を出した後何日も放置してしまい、カビが生えてそのまま人生を終えるオナホもあるという怖い話も聞きました。
どんな男性が僕の御主人様なのでしょう。
緊張のご対面。
長髪でメガネをかけた細身の……あれ?女?
それより、僕は御主人様の下半身を見て驚きました、だってニセモノのチンポをつけているんだから。
そりゃ初対面の人がペニバンをつけていたら誰だってびっくりしますよ。
僕が驚いているうちに御主人様は僕を丸めた布団の中心に乱暴に押し込みました。
そしてペニバンにローションを擦り付けるとこれまた乱暴に僕に押し込んできました。
ゆっくりピストンしながら何やら呟いています。
「たかひろ、これが欲しかったんだろ?」
僕の名前はたかひろというそうです。
「ほら鳴けよブタ」
ブタ?ぶひぃ?
「よがってんじゃねえよ、気持ちわりいな」
そんなこと言われても。
「ななのの様もっと突いてほしいナリって言え」
えぇ……。ナリって何、ナリって。
ななのの様っていうのは御主人様のお名前?
「ああブタだから喋れないか」
そうですね。
「この締め付けはなんだ?とんだ淫乱ブタだな」
僕何もしてませんけど。
「いい声だ、もっと鳴けもっと鳴け」
御主人様には一体何が聞こえてるんでしょう。
僕は考えるのをやめ、ひたすら時間が過ぎるのを待ちました。
その後も御主人様は僕(というよりたかひろ)を罵りながら激しくピストンした後、満足そうな顔でペニバンを抜いてどこかに消えました。
一体何だったんだしょう。

「え?」遠くから男性の声が聞こえました。
「だから、これから慶應の同期と海外行くから。まーくんはもかちゃんのお世話お願いね」
御主人様はこれからお出かけのようです。ホッとしました。
今日はもう疲れました。
この家でやっていけるんでしょうか、僕。

タイトルについて

この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。

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