Fet-Fe

2024年11月8日 (金)に参加
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== Unicodeのノウハウ ==
== Unicodeのノウハウ ==
=== 結合文字 ===
Unicodeの中には前の文字とくっ付いてあたかも合わせて一文字のように振る舞う結合文字がある。
デーヴァナーガリーの母音字などが良い例である。(क + ा → का)
日本語では濁点や半濁点の結合文字が存在する。通常の濁点と半濁点はそれぞれ゛(U+309B)と゜(U+309C)であるが、結合文字は ゙(U+3099)と ゚(U+309A)である。
「が」などの濁音には専用の文字が存在するので、通常これらを用いることはない。
しかし結合文字を用いることでUnicodeに登録されていない文字を表現することができる。例えば「ン゙」「墓゚」など。結合文字でない「墓゜」よりも見栄えが良い。
=== 漢字構成記述文字 ===
Unicodeに登録されていない漢字を、登録されている字の組み合わせで表現するための文字。「⿰馬K」など。
システム側で上手く合成するように要求するわけではないので見栄えは悪いが、⿱や⿵、再帰的な記述を用いて複雑な字形も表せる。


=== 異体字セレクタ ===
=== 異体字セレクタ ===
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他にウズベク語やハワイ語で用いられるʻ(MODIFIER LETTER REVERSED COMMA、U+02BD)も存在する。
他にウズベク語やハワイ語で用いられるʻ(MODIFIER LETTER REVERSED COMMA、U+02BD)も存在する。
''や""は引用符として用いることも推奨されておらず、‘’や“”が推奨される。ソフトウェアによっては自動で置換される。
=== スペースとゼロ幅文字 ===
通常のスペース(U+0020)以外にノーブレークスペース(U+00A0、HTMLでは )が存在する。
このスペースが存在する部分では自動改行が行われない。
それとは別にnarrow no-break space(U+202F)も存在する。
ノーブレークスペースと似たような特徴があるが、こちらは幅が狭く、モンゴル文字の接尾辞やパスパ文字の単語内スペースに用いられる。
単語結合子(U+2060)はゼロ幅であり見た目には全く影響を及ぼさないが、その部分での改行を防ぐ。
逆にゼロ幅スペース(U+200B)は単語の切れ目を示し、改行可能な位置を明示する。
ゼロ幅非接合子(U+200C)は本来結合する文字を分離して表現するために用いられる。
ペルシャ語の<span lang="fa">می‌کشم</span>(私は殺す)はこれ無しでは<span lang="fa">میکشم</span>という表示になり、接頭辞<span lang="fa">می</span>が分離しない。
逆にデーヴァナーガリーの場合はヴィラーマでの合字化を防ぐ。<span lang="sa">संरक्षक</span>(サンラクシャカ)を<span lang="sa">संरक्‌षक</span>という表示に変える。
== HTMLとCSSのノウハウ ==
=== lang属性 ===
言語を定義する<ref>https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/HTML/Global_attributes/lang</ref>。
例えば中国語で“唐泽贵洋。”と表示すると、Wikiのhtmlのlang設定が全体として"ja"(日本語)になっているため、簡体字だけ変なフォントで表示されることがよくある。
そのような時にlang="zh"を設定すれば、<span lang="zh">“唐泽贵洋。”</span>と表示される。
ウルドゥー語のlang="ur"を指定すれば、環境によっては自動でナスタアリーク体のフォントを使用してくれる。
: <span lang="ur" dir="rtl">اردو</span>
但し中国語、韓国語(ko)以外はあまり頼りにせず、自分でフォントを指定した方が良い(ユーザがそのフォントを持っていなければ意味は無いが)。
特にGoogleホーモのChromeとかいうゴリブラは極一部の言語しかlangタグが効いているように見えないので、ちゃんと見た目を整えたいならフォント指定は必須。
というかFirefoxを使う、それはできるよね。
言語コードについてはISO 639-1かISO 639-3あたりを用いるのが良い。
地域の指定もできる。ISO 3166などを用いる。
例えば台湾の中国語を指定したい場合、ISO 3166-1で示されているTWを用いて、lang="zh-TW"とする。
: <span lang="zh-TW">“唐澤貴洋。”</span>
更には文字種の指定も可能。
ペルシャ語の<span lang="fa" dir="rtl">«تاکاهیرو کاراساوا قرآن را سوخت و به محمد توهین کرد.»</span>をナスタアリーク体で表記したい場合、ISO 15924で定義されたナスタアリーク体の符号Aranを用いて、lang="fa-Aran"とする。
: <span lang="fa-Aran" dir="rtl">تاکاهیرو کاراساوا قرآن را سوخت و به محمد توهین کرد.</span>
シリア文字も環境が整っていればlang属性だけでフォントを切り替えられる。
: lang="syc-Syre" → <span lang="syc-Syre" dir="rtl">ܐܶܩܛܘ̇ܠ ܠܶܗ ܠܛܰܐܩܰܐܗܺܝܪܘ̇ ܩܰܐܪܰܐܣܰܐܘܰܐ܂</span>
: lang="syc-Syrj" → <span lang="syc-Syrj" dir="rtl">ܐܶܩܛܘ̇ܠ ܠܶܗ ܠܛܰܐܩܰܐܗܺܝܪܘ̇ ܩܰܐܪܰܐܣܰܐܘܰܐ܂</span>
: lang="syc-Syrn" → <span lang="syc-Syrn" dir="rtl">ܐܶܩܛܘ̇ܠ ܠܶܗ ܠܛܰܐܩܰܐܗܺܝܪܘ̇ ܩܰܐܪܰܐܣܰܐܘܰܐ܂</span>
しかしこれもゴリホーモブラウザ対策であまり当てにはせず、自分でフォントを指定した方が安定する。
=== dir属性 ===
書字方向を示す<ref>https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/HTML/Global_attributes/dir</ref>。
このwikiは日本語に対応しているので基本的に書字方向はltrとなっている。
そのため普通にアラビア文字などrtl属性の文字を書くと、ピリオドがラテン文字のものと共通しているためにそれだけ右側に行ってしまう。
: <span lang="ar">حرق تاكاهيرو كاراساوا القرآن وأهان محمدًا.</span>
dir="rtl"を設定すれば、正しい表示がなされる。
: <span lang="ar" dir=rtl>حرق تاكاهيرو كاراساوا القرآن وأهان محمدًا.</span>


== 脚註 ==
== 脚註 ==
<references />
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