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満員電車で辛い思いをしているのに、広いスペースを使いやがってという気持ちがどこかにあるからでしょう。自分が狭い思いをしているのだから、みんながこの苦痛を同じように甘受すべきであると。<br> | 満員電車で辛い思いをしているのに、広いスペースを使いやがってという気持ちがどこかにあるからでしょう。自分が狭い思いをしているのだから、みんながこの苦痛を同じように甘受すべきであると。<br> | ||
この世の中の'''不寛容さが炎上を起こしている'''とも言えます。<br> | この世の中の'''不寛容さが炎上を起こしている'''とも言えます。<br> | ||
炎上をマーケティング | |||
なにを言っても炎上する人がいます。逆張りの意見をいうことで人の目を引くという狙いもあるのかもしれません。<br> | |||
分析の上での意見であれば、まったく逆張りの意見をぶつけて炎上してもあとをひきません。その二つを議論にすればいいからです。逆に言えば、議論の余地があれば逆張りもできるということです。'''互いに議論できる余地を想像させればいい'''のです。<br> | |||
たとえば作家の百田尚樹さんはよく炎上しますが、かならず一方の期待に応える発言をします。もちろんそのあと大きな議論になります。これは問題に注目を集めるための戦法といえるかもしれません。<br> | |||
炎上と名前がつくとあまりいいイメージがないかもしれませんが、'''炎上することは、大きな注目を集める効果'''があります。実際に、常に炎上しているイメージが強いキングコング西野さんや堀江貴文さんの本はよく売れています。<br> | |||
一般的な見解と異なる意見を表明すると、大きな反発も予想されるけれど、その対立がまた炎上を加速させて本が話題になる。<br> | |||
これは立派なマーケティングであるといえます。 | |||
'''対極の思想があるものはかならず炎上する'''と言っても過言ではないでしょう。。特に政治は熱くなりがちです。<br> | |||
反日という言葉は万能です。ネットに張り付いている層とネトウヨの親和性が高いのも特徴で、反日のレッテルが貼られた人々を探し出しては糾弾を続けます。糾弾を行う人は日本のためという大義名分があると信じています。<br> | |||
ジェンダーというくくりがすべてかはわかりませんが、'''「目立つ女性」に対する反発も特に大きい'''と感じます。女性であるという要素が、潜在意識の中で批判の対象となる不条理も存在しています。<br> | |||
かつて台湾籍を有し、政党党首を歴任した蓮舫議員などに対しては、常に批判的な目を向ける人がいます。二重国籍問題から端を発したバッシングは、もはや政策ではなく人格攻撃を目的としているように見えることもあります。彼女たちは何をしても誹謗中傷の対象となります。 | |||
守りたいという純粋な気持ちが炎上を引き起こす | |||
嫌中嫌韓、いわゆるネトウヨになる中年層が多いというニュースが話題になりました。<br> | |||
大抵の新聞は左寄りであり、本当のことはネットに書いてあると信じる彼・彼女らはネット上のデマサイトを真に受けてしまう人も多いといいます。そして「害虫」から日本を守るため、常に目を皿のようにして敵を探しています。<br> | |||
だからこそ、日本を貶める(と彼らが思っている)行動をとる人間に対して攻撃の手を緩めることはありません。<br> | |||
文筆家の古谷経衡氏は'''ネット右翼の条件を「中国・勧告・朝日新聞が嫌いなこと」'''と断言しました。「その中の一つでも好きだったら反日である」。いろいろな意見はあるとは思いますが、この見解は端的である意味で的を射ている気もします。<br> | |||
この中の一つに対して親和性を見出すと、愛国心がない「反日」と判断されかねません。一度反日認定をされたら、そこからは延々とネトウヨから監視されます。彼らの追求の手が緩むことはありません。 | |||
'''誰か、またはなにかを守りたいと思う純粋な気持ちが敵を作る'''ことがあります。その結果、敵に対する攻撃意識が芽生えるのです。<br> | |||
最近ではアイドルグループNGTの運営の対応が大きな話題になりました。<br> | |||
現役のアイドルがファンに襲われるという事件は大きな衝撃を与えました。ファンとつながっていたメンバーがいたこと。さらにタレントの帰宅時間を暴露したという事実が明かになるにつれ、事態は悪化の一途を辿りました。<br> | |||
そこに追い討ちをかけたのが運営側の体質でした。真偽はわかりませんが、襲われたメンバーに口裏合わせを依頼したことなどが、メンバー本人の口から語られ大きな騒ぎとなりました。<br> | |||
応援するタレントが生命の危機にさらされたという事実。さらに、事態を沈静化させるために開いたはずの会見が風向きをさらに悪くしたことで、炎上の火勢は衰えることはありませんでした。 | |||
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