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恒心文庫:映画『トール』trailer

提供:唐澤貴洋Wiki
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本文

トール・ウォーターフォール、37歳。企業法務が専門の青年弁護士だ。
休日はNPO活動、私生活では1児の父と公私共に充実した日々を送っていた。

ある日、トールはひょんなことからとある男の弁護を依頼される。
ヘッキ・ハイブリッジと名乗るその男は、転職活動中に面接で落とされた企業に逆恨みし、訴訟を希望しているのだという。
どう見ても勝ち目の無い裁判。だがトールは愛する家族の生活の為、仕方なくこの案件を受任する。
始めは淡々と仕事をこなして着手金だけ貰えれば良いと思っていた彼だが、ふと悪知恵を思いつく。
ヘッキの好訴妄想を利用し、次々と勝ち目の無い訴訟を提起すれば良いのではないか…?
自ら「カルビンベイソン回路」と名付けたこのシステムにより、報酬は雪ダルマ式に膨らんでいった。
その年のクリスマス。トールからのプレゼントに大喜びする娘を見つめながら微笑む夫婦。
そんな幸せな日々がいつまでも続くと思っていた…

ある日トールは同僚から、自身の検索サジェストに「悪徳弁護士」というワードが表示されていることを教えられる。
ヘッキはビジネスマンの傍ら、新興宗教の教祖としての顔を持っていた。
グル(53)を慕う教徒達は、いつの頃からかトールの仕事ぶりに懐疑の目を向けるようになっており、
依頼を断るわけでもなくヘッキを唆すだけのトールを攻撃し始めたのである。

気が付けば彼の悪評は業界内でも静かに広まっていた。
法廷では裁判官から叱責を受け、同業の弁護士やクライアントからも冷たい視線を浴びる日々。
脱け出せぬカルビンベイソン回路の中で、彼の心身はは少しずつ蝕まれていくのだった――――

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