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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
[https://www.soumu.go.jp/main_content/000461787.pdf 総務省プロバイダ責任制限法解説]
[https://www.soumu.go.jp/main_content/000461787.pdf 総務省プロバイダ責任制限法解説]
== 関連事件 ==
*[[唐澤貴洋の裁判一覧/東京地方裁判所平成24年(ワ)第21038号|東京地裁H24年(ワ)第21038号]] - [[長谷川亮太]]がなんJ民の発信者情報を開示した裁判。
*[[唐澤貴洋の裁判一覧/東京地方裁判所平成27年(ワ)第8276号|東京地裁H27年(ワ)第8276号]]および[[唐澤貴洋の裁判一覧/東京地方裁判所平成27年(ワ)第1872号|東京地裁H27年(ワ)第1872号]] - ネット掲示板にて、2人の発信者が原告を'''ブラック企業'''だと批判。原告は発信者情報の開示を試みて、片方は成功、片方は失敗。
*[[唐澤貴洋の裁判一覧/東京地方裁判所平成27年(ワ)第33589号|東京地裁H27年(ワ)第33589号]] - 被告は通販サイトを運営。原告を批判する商品レビューの開示に成功。被告が発信者の住所氏名を記録していたため、'''IPアドレスから発信者情報を開示する必要がなかった。'''


== 脚注 ==
== 脚注 ==

2020年9月1日 (火) 03:02時点における版

プロバイダ責任制限法とその省令、国会付帯決議のうち、恒心教に関連深い部分を抜粋する。

法律

特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律[1]

第一条 この法律は、特定電気通信による情報の流通によって権利の侵害があった場合について、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示を請求する権利につき定めるものとする。

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 特定電気通信 不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第一号[2]に規定する電気通信をいう。以下この号において同じ。)の送信(公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信の送信を除く。)をいう。

二 特定電気通信設備 特定電気通信の用に供される電気通信設備(電気通信事業法第二条第二号[3]に規定する電気通信設備をいう。)をいう。

三 特定電気通信役務提供者 特定電気通信設備を用いて他人の通信を媒介し、その他特定電気通信設備を他人の通信の用に供する者をいう。[4]

四 発信者 特定電気通信役務提供者の用いる特定電気通信設備の記録媒体(当該記録媒体に記録された情報が不特定の者に送信されるものに限る。)に情報を記録し、又は当該特定電気通信設備の送信装置(当該送信装置に入力された情報が不特定の者に送信されるものに限る。)に情報を入力した者をいう。

第三条 特定電気通信による情報の流通により他人の権利が侵害されたときは、当該特定電気通信の用に供される特定電気通信設備を用いる特定電気通信役務提供者(以下この項において「関係役務提供者」という。)は、これによって生じた損害については、権利を侵害した情報の不特定の者に対する送信を防止する措置を講ずることが技術的に可能な場合であって、次の各号のいずれかに該当するときでなければ、賠償の責めに任じない。ただし、当該関係役務提供者が当該権利を侵害した情報の発信者である場合は、この限りでない。

一 当該関係役務提供者が当該特定電気通信による情報の流通によって他人の権利が侵害されていることを知っていたとき。

二 当該関係役務提供者が、当該特定電気通信による情報の流通を知っていた場合であって、当該特定電気通信による情報の流通によって他人の権利が侵害されていることを知ることができたと認めるに足りる相当の理由があるとき。

2 特定電気通信役務提供者は、特定電気通信による情報の送信を防止する措置を講じた場合において、当該措置により送信を防止された情報の発信者に生じた損害については、当該措置が当該情報の不特定の者に対する送信を防止するために必要な限度において行われたものである場合であって、次の各号のいずれかに該当するときは、賠償の責めに任じない。

一 当該特定電気通信役務提供者が当該特定電気通信による情報の流通によって他人の権利が不当に侵害されていると信じるに足りる相当の理由があったとき。

二 特定電気通信による情報の流通によって自己の権利を侵害されたとする者から、当該権利を侵害したとする情報(以下この号及び第四条において「侵害情報」という。)、侵害されたとする権利及び権利が侵害されたとする理由(以下この号において「侵害情報等」という。)を示して当該特定電気通信役務提供者に対し侵害情報の送信を防止する措置(以下この号において「送信防止措置」という。)を講ずるよう申出があった場合に、当該特定電気通信役務提供者が、当該侵害情報の発信者に対し当該侵害情報等を示して当該送信防止措置を講ずることに同意するかどうかを照会した場合において、当該発信者が当該照会を受けた日から七日を経過しても当該発信者から当該送信防止措置を講ずることに同意しない旨の申出がなかったとき。

第三条の二 (省略。選挙期間中における責任制限について。)

第四条 特定電気通信による情報の流通によって自己の権利を侵害されたとする者は、次の各号のいずれにも該当するときに限り、当該特定電気通信の用に供される特定電気通信設備を用いる特定電気通信役務提供者(以下「開示関係役務提供者」という。)に対し、当該開示関係役務提供者が保有する当該権利の侵害に係る発信者情報(氏名、住所その他の侵害情報の発信者の特定に資する情報であって総務省令で定めるものをいう。以下同じ。)の[開示]を請求することができる。

一 侵害情報の流通によって当該開示の請求をする者の権利が侵害されたことが明らかであるとき。

二 当該発信者情報が当該開示の請求をする者の損害賠償請求権の行使のために必要である場合その他発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるとき。

2 開示関係役務提供者は、前項の規定による開示の請求を受けたときは、当該開示の請求に係る侵害情報の発信者と連絡することができない場合その他特別の事情がある場合を除き、開示するかどうかについて当該発信者の意見を聴かなければならない。

3 第一項の規定により発信者情報の開示を受けた者は、当該発信者情報をみだりに用いて、不当に当該発信者の名誉又は生活の平穏を害する行為をしてはならない。[5]

4 開示関係役務提供者は、第一項の規定による開示の請求に応じないことにより当該開示の請求をした者に生じた損害については、故意又は重大な過失がある場合でなければ、賠償の責めに任じない。ただし、当該開示関係役務提供者が当該開示の請求に係る侵害情報の発信者である場合は、この限りでない。

省令

特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律第四条第一項の発信者情報を定める省令[6]

特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律第四条第一項に規定する侵害情報の発信者の特定に資する情報であって総務省令で定めるものは、次のとおりとする。

一 発信者その他侵害情報の送信に係る者の氏名又は名称

二 発信者その他侵害情報の送信に係る者の住所

三 発信者の電子メールアドレス(電子メールの利用者を識別するための文字、番号、記号その他の符号をいう。)

四 侵害情報に係るアイ・ピー・アドレス(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第百六十四条第二項第三号[7]に規定するアイ・ピー・アドレスをいう。)及び当該アイ・ピー・アドレスと組み合わされたポート番号(インターネットに接続された電気通信設備(同法第二条第二号に規定する電気通信設備をいう。以下同じ。)において通信に使用されるプログラムを識別するために割り当てられる番号をいう。)

五 侵害情報に係る携帯電話端末又はPHS端末(以下「携帯電話端末等」という。)からのインターネット接続サービス利用者識別符号(携帯電話端末等からのインターネット接続サービス(利用者の電気通信設備と接続される一端が無線により構成される端末系伝送路設備(端末設備(電気通信事業法第五十二条第一項に規定する端末設備をいう。)又は自営電気通信設備(同法第七十条第一項に規定する自営電気通信設備をいう。)と接続される伝送路設備をいう。)のうちその一端がブラウザを搭載した携帯電話端末等と接続されるもの及び当該ブラウザを用いてインターネットへの接続を可能とする電気通信役務(同法第二条第三号に規定する電気通信役務をいう。)をいう。以下同じ。)の利用者をインターネットにおいて識別するために、当該サービスを提供する電気通信事業者(同法第二条第五号に規定する電気通信事業者をいう。以下同じ。)により割り当てられる文字、番号、記号その他の符号であって、電気通信(同法第二条第一号に規定する電気通信をいう。)により送信されるものをいう。以下同じ。)

六 侵害情報に係るSIMカード識別番号(携帯電話端末等からのインターネット接続サービスを提供する電気通信事業者との間で当該サービスの提供を内容とする契約を締結している者を特定するための情報を記録した電磁的記録媒体(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)に係る記録媒体をいい、携帯電話端末等に取り付けて用いるものに限る。)を識別するために割り当てられる番号をいう。以下同じ。)のうち、当該サービスにより送信されたもの

七 第四号のアイ・ピー・アドレスを割り当てられた電気通信設備、第五号の携帯電話端末等からのインターネット接続サービス利用者識別符号に係る携帯電話端末等又は前号のSIMカード識別番号(携帯電話端末等からのインターネット接続サービスにより送信されたものに限る。)に係る携帯電話端末等から開示関係役務提供者の用いる特定電気通信設備に侵害情報が送信された年月日及び時刻

付帯決議

参議院総務委員会

政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。

一、特定電気通信役務提供者による情報の削除や発信者情報の開示が濫用されることのないよう配慮し、発信者の表現の自由の確保並びに通信の秘密の保護に万全を期すこと。

二、インターネット等の普及により、情報公開や国民の知る権利等の利便が向上する一方で、違法な情報の流通等を原因とする名誉毀損等の権利の侵害が増大している現状にかんがみ、自己の権利を侵害されたとする者の救済等に当たっては、発信者の正当な権利の行使に支障を及ぼすことのないよう配慮しつつ、迅速かつ適切に行えるよう運用の在り方等について検討すること。

三、今後とも、誰もがインターネットを安心して利用することができるよう、違法な情報等に対する適切な対応策を講じ、利用環境の一層の整備を図ること。

四、本法が、国民の権利義務に深くかかわることにかんがみ、その内容について国民への周知徹底を図ること。

衆議院総務委員会

政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。

一 特定電気通信役務提供者による情報の削除や発信者情報の開示が濫用されることのないよう配慮し、発信者の表現の自由の確保及び通信の秘密の保護に万全を期すこと。

二 インターネット上の違法な情報の流通を原因とする名誉毀損等の権利の侵害が増大している現状にかんがみ、特定電気通信役務提供者が違法な情報の削除や発信者情報の開示を迅速かつ適切に行えるよう、運用の在り方等について検討すること。

三 インターネット上における違法な情報等の流通の増大にかんがみ、今後とも、本法の実施状況や技術の進展状況等を踏まえ、国民がインターネット等を安心して利用することができるよう、必要な環境整備に努めること。

外部リンク

総務省プロバイダ責任制限法解説

関連事件

脚注

  1. e-Gov法令検索
  2. 「電気通信 有線、無線その他の電磁的方式により、符号、音響又は影像を送り、伝え、又は受けることをいう。」
  3. 「電気通信設備 電気通信を行うための機械、器具、線路その他の電気的設備をいう。」
  4. いわゆるプロバイダ
  5. 発信者情報開示の制度をよく知らないもの達が、よく、開示された情報をもとに「アップロードしたやつの個人情報を特定してネットに書く」「勤務先の会社にも内容証明送りつけて社会的に抹殺する」などの脅迫を行うことがあるが、本条項の通り、そうした行為はれっきとした違法行為である。
  6. e-Gov法令検索
  7. 「アイ・ピー・アドレス インターネットにおいて電気通信事業者が受信の場所にある電気通信設備を識別するために使用する番号、記号その他の符号のうち、当該電気通信設備に固有のものとして総務省令で定めるものをいう。」

関連項目