「唐澤貴洋/新聞記事」の版間の差分
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→匿名の刃~SNS暴力考 100万回殺害予告受けた弁護士が加害者に面会して目にした「意外な素顔」(毎日新聞、2020年7月18日)
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――炎上のきっかけは2012年3月、ネット掲示板「2ちゃんねる」上で、誹謗(ひぼう)中傷を受けた依頼者のために、自身の名前を出して書き込みの削除要請をしたことでしたね。 | ――炎上のきっかけは2012年3月、ネット掲示板「2ちゃんねる」上で、誹謗(ひぼう)中傷を受けた依頼者のために、自身の名前を出して書き込みの削除要請をしたことでしたね。 | ||
◆依頼者は少年で、掲示板に学校の成績をさらされるなどの嫌がらせを受け、相談を受けました。当時は削除要請や発信者情報開示の依頼は掲示板上で行うことになっており、内容がすべて公開されている状態でした。そこで名前を出していた私が標的になったようです。要請して数時間後に掲示板を確認すると、既に私をやゆ、中傷するような書き込みが多数あって、何だろうと驚きました。例えば、私がツイッターで今後の仕事のためにとフォローしていた著名人などをチェックして、そこにアイドルがいたから「[ドルオタパッカマン|アイドルオタク]]」と書いてレッテル貼りをする、というようなものです。当時、まだ「炎上」という言葉も定着していませんでしたが、荒れているなと危機感を覚え、ツイッターを鍵付きにして見えないようにしました。そうすると、掲示板で「本人が見てるぞ」とさらに盛り上がってしまい、投稿が止まらなくなりました。 | ◆依頼者は少年で、掲示板に学校の成績をさらされるなどの嫌がらせを受け、相談を受けました。当時は削除要請や発信者情報開示の依頼は掲示板上で行うことになっており、内容がすべて公開されている状態でした。そこで名前を出していた私が標的になったようです。要請して数時間後に掲示板を確認すると、既に私をやゆ、中傷するような書き込みが多数あって、何だろうと驚きました。例えば、私がツイッターで今後の仕事のためにとフォローしていた著名人などをチェックして、そこにアイドルがいたから「[[ドルオタパッカマン|アイドルオタク]]」と書いてレッテル貼りをする、というようなものです。当時、まだ「炎上」という言葉も定着していませんでしたが、荒れているなと危機感を覚え、ツイッターを鍵付きにして見えないようにしました。そうすると、掲示板で「本人が見てるぞ」とさらに盛り上がってしまい、投稿が止まらなくなりました。 | ||
内容はどんどんエスカレートし、「犯罪者」などと根も葉もないことを書かれ、私の名前を検索エンジンに入力すると、「詐欺」などのマイナスイメージの言葉が出てくるようになりました。「[[サジェスト汚染|サジェスト(予測変換)汚染]]」と呼ばれるものです。法的手段を講じようと発信者情報開示の依頼をするとさらにそれがネタになり、その年の7月ごろには具体的な日時を指定した殺害予告が書き込まれるようになりました。身の危険を感じ、さすがに警察に相談しました。 | 内容はどんどんエスカレートし、「犯罪者」などと根も葉もないことを書かれ、私の名前を検索エンジンに入力すると、「詐欺」などのマイナスイメージの言葉が出てくるようになりました。「[[サジェスト汚染|サジェスト(予測変換)汚染]]」と呼ばれるものです。法的手段を講じようと発信者情報開示の依頼をするとさらにそれがネタになり、その年の7月ごろには具体的な日時を指定した殺害予告が書き込まれるようになりました。身の危険を感じ、さすがに警察に相談しました。 |