「「インターネットの闇は深い」 匿名の「誹謗中傷」と戦う唐澤貴洋弁護士インタビュー」の版間の差分
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*どんな恐ろしいことがあるのか | *どんな恐ろしいことがあるのか | ||
唐澤:攻撃の対象になると真偽不明の情報が数限りなく書き込まれ、後から見た人間がそれを本当のことだと思い込む。炎上に至ると住所をはじめとして個人情報までも丸裸にされ攻撃される。 | |||
*普通の人からしたらたまらない | *普通の人からしたらたまらない | ||
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唐澤:犯人の過度な追及など「ネット私刑」が横行している。「悪人には何をしてもよい」という風潮が見える。個人攻撃のための情報が検証されないまま積み重なり、標的の人物の家族までもが誹謗中傷・プライバシー侵害の対象にされる。 | 唐澤:犯人の過度な追及など「ネット私刑」が横行している。「悪人には何をしてもよい」という風潮が見える。個人攻撃のための情報が検証されないまま積み重なり、標的の人物の家族までもが誹謗中傷・プライバシー侵害の対象にされる。 | ||
しかしこれらは間違っている。犯罪は捜査するための法律が存在し、それに基づいて捜査機関が対応するもの。先のように国民自らが決めた法律を無視するようなことがあってはならない。 | しかしこれらは間違っている。犯罪は捜査するための法律が存在し、それに基づいて捜査機関が対応するもの。先のように国民自らが決めた法律を無視するようなことがあってはならない。 | ||
(犯人・犯行に対して)正しい議論がなされ民主主義的な言論が交わされるのであればいいが、(炎上に付随したネット上での集団リンチに際して)存在するのは議論ではなく刹那的な「動物的感情」のぶつけ合いで、それが野放しにされている。弁護士としてその問題に取り組むとともに、より多くの人に問題を知ってほしい。 | |||
*自身も攻撃の標的となっている | *自身も攻撃の標的となっている | ||
唐澤:私の場合、[[長谷川亮太|インターネット上で起きたある誹謗中傷事件]]で、[[唐澤貴洋#炎上に至るまでの経緯|権利侵害した人間をを特定しようとした]] | 唐澤:私の場合、[[長谷川亮太|インターネット上で起きたある誹謗中傷事件]]で、[[唐澤貴洋#炎上に至るまでの経緯|権利侵害した人間をを特定しようとした]]ことがきっかけで誹謗中傷がやまなくなった。事務所に不審電話がかかってくる等、様々な業務妨害を受けている。 | ||
=== ●弱い人ほど自分でものが言えず、悩みや苦しみを抱えてしまう === | === ●弱い人ほど自分でものが言えず、悩みや苦しみを抱えてしまう === | ||
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*そのとき、弁護士になることを選んだのか | *そのとき、弁護士になることを選んだのか | ||
唐澤:最初から弁護士を目指そうと思ったわけではなく、まずは社会問題を解決するために[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%85%B6%E6%87%89%E7%BE%A9%E5%A1%BE%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E6%B9%98%E5%8D%97%E8%97%A4%E6%B2%A2%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%B9 大学] | 唐澤:最初から弁護士を目指そうと思ったわけではなく、まずは社会問題を解決するために[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%85%B6%E6%87%89%E7%BE%A9%E5%A1%BE%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E6%B9%98%E5%8D%97%E8%97%A4%E6%B2%A2%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%B9 大学]で国際政治を専攻した。しかし政治学というのは実社会で苦しむ人をすぐに助けられる学問ではないと感じた。法律家になれば彼らの役に立てるのでは、自分なりの「正義」の実現ができるのではないかと思ったので、大学卒業後に法科大学院に進み弁護士になった。 | ||
*誹謗中傷を専門にしたのは何故か | *誹謗中傷を専門にしたのは何故か | ||
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唐澤:インターネットの善悪は利用している私たち次第。誹謗中傷をはじめとする権利侵害を他人ごとと考えず自分の問題として捉えてほしい。 | 唐澤:インターネットの善悪は利用している私たち次第。誹謗中傷をはじめとする権利侵害を他人ごとと考えず自分の問題として捉えてほしい。 | ||
ネット上の加害者になるかどうかは自分次第だが、多くの人はその危険性を認識していないのではないか。安易に誹謗中傷を繰り返すことで、人生を棒に振るようなことがないようにしてほしいと思う。 | |||
<了> | <了> |