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恒心文庫:Defecation

提供:唐澤貴洋Wiki
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本文

「パパーウンチでたよー!」

息子が笑顔で駆け寄ってくる

「そうかそうか、よしよし でもウンチはきちんとトイレでしなさい」

「えーだってめんどくさいしー」

三歳くらいの頃だっただろうか
息子は発育は早かったのだが、トイレで排便することができなかった

「困ったなぁ やっぱりダチョウの子はダチョウか」

「クエー!(ダチョウだってちゃんとトイレくらいできるわよ あんたに似たんじゃないの?)」

たとえダチョウの子でも可愛い息子だったから、このときは別にストレスが溜まるということはなかったのであるが



このときは――



あれから10年 息子はもう中学生だ

成績優秀な弟とは対照的に、息子は相変わらずトイレに行くことができず、教室で脱糞するたびに他の生徒から冷たい視線を送られる
私は息子が苛めに遭うのではないかと心配したが、息子は苛めた相手に自分の糞を投げつけて喜ぶものだから、そのうち誰ひとり彼に近付かなくなった

息子は凹むどころかむしろその状況を楽しんでいるようで、皆が彼を無視するようになると
今度は自分から教壇のうえにのぼり、ダチョウを開示しながら「脱糞ダンス」を披露するようになった

ダチョウから黄色い液体や白い汁、鼻から血液を垂らして、嫌がる女生徒を追いかけ回し、自分が放出できるすべての液体を浴びせた


当然息子は学校を退学させられた

「なぜあんなことをしたんだ」

「あの女の子は僕のダチョウを見たときとても嫌そうな顔をした トラウマでしばらく外も歩けないだろう
それはつまり僕があのの心に住んだということだ ―たとえそれが嫌悪・憎悪であったとしても― あの女の子は僕のことを一生忘れることができない
これだけで満足ナリよ」

ブチブチブチチチ・・・モリッ

息子はそう呟くと、不気味な笑みを浮かべながらまた脱糞した
たちまち異臭が私の鼻を衝く
10年前と違ってそれはそれは大きくて立派な糞である 

私は泣きながらそれを食した

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