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恒心文庫:酷評作品/去年書いた奴、体験版

提供:唐澤貴洋Wiki
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本文

千秋の強さは教団内ではNo.2だ。No.1の福嶋には幾つか勝った事がある。No.3とNo.4は戦闘系な正大師ではないのであまり戦わない。彼は工作路線であるサイバー部隊の隊長であり、取り分け信者からの支持も熱い。しかも、尊師から「もうやめにしませんか。」と有難き神託を頂いたという。教団を敬愛し、我らが尊師に殺害予告をする模範的な教徒だ。

彼は今回の布教侵略には賛成の意見を唱えていた。尊師への「神聖六文字」を唱える信者が増えてくれるのはカラコロ最前線で戦う者としてとても嬉しい。千秋の純粋な気持ちだった。因みにアルタイルが今、尊師を現界させる為の器を作っている。その器が完成次第、布教侵略の一手を打つらしい。

幻想郷への侵入は教団お抱えの武器商人であるJEXからの借り物である次元往来機『プロメテウス』を使用した。プロメテウスの見た目は尊師のお姿が描かれている只の遊戯王カードである。1枚に尽き、教徒1人だけ設定した次元に転送可能な超優れ物。教徒しか使えないのは尊師の御力を込めているからだそうだ。JEX曰く、このカードは貴重な物らしくあまり数を用意してくれなかった。だが、50枚も寄越してくれたらサイバー部隊の精鋭のほとんどを送れるので千秋はそれ程、数を気にしなかった。サイバー部隊は少数精鋭の千秋直々に教鞭を取り優秀な者だけ引き抜く、所謂エリート部隊というものだ。

カードの転送先は建築関係の従事者達で纏められた教徒らが秘密裏に作った建物に設定されている。

転送した千秋率いるサイバー部隊達は早速、今回の目的地である針葉樹の連なる不思議な森に向かって建物を出た。教団の参謀であるアルタイルに任された今回の調査は幻想郷に一つしかない森、別名『魔法の森』の調査だ。調査といっても簡易的なマッピングとそこに住む妖怪の確認。無論、調査の邪魔になるモノは除外させていいとの事。他の路線部隊も幻想郷に潜入中だが、まだ調査を行っていない。千秋率いるサイバー部隊が初の調査なのだ。千秋手飼いの悪芋達も散々煮え湯を飲まされた東方厨への報復が行えると意気揚々だ。

今回の調査は森が広いので部隊を2班に分けて行動する。1つは千秋率いる新芋も混ざった悪芋班、もう1つの班は手練れの悪芋で構成し、信頼すべき謎多き副隊長のマツドマッドマットマン(通称、M4)に任せた班。それぞれ別々の方向から森に入った。

日光が背の高い針葉樹の厚い枝に遮られ、森の中は少し薄暗い。乱立するまだ青い木の幹には削れたり、抉れたりと何かが暴れた様な傷跡が残っており、千秋達の楽観的な空気が一気に固まり、しばし一定の緊張感が流れた。しかも、不透明な霧が焚きつけたドライアイスの様に広がっていて少し不気味だ。

警戒心を上げて散策する事2時間を上回った。流石の悪芋達も疲れたのか黒い体の肩が上下していたので千秋の号令の元、小休憩を取り体の火照りを冷やす。マッピングをしている新芋達も取り出した紙に整理している。2時間も警戒したのが馬鹿馬鹿しい程何も起こらなかったので悪芋達はその場の緊張感をほぐす為にどこからか取り出した教典を持ち、「神聖六文字」を唱える。静かな森に木霊する。千秋を除いた教徒全員が呼応し、まるで一つの生き物の様に復唱する。彼らはカラコロの意義が木々に反響する。一応、教団はカラコロをtorを通してから公言するのを推奨する。

千秋は何かに気付いたのか、もたれていた木から立ち上がり遥か遠くを見つめた。

それは唐突に現れた。

「アンタら、何モンだ?」

幼い声が低く聞いてくる。

背丈の低いぼさぼさ金髪の少女が千秋達の前にいきなり現れた。その少女はレイヤーがする様な黒と白を基調にした魔法使いの格好をしていた。千秋達の目を引いたのは彼女の被っている先端が曲がった大きな三角帽子だった。少女は押せば倒れそうな虚弱な身体だった。

_________________千秋は悟った彼女が東方厨達ご愛用のズリネタ、『霧雨魔理沙』だと

「何や、お前!」

古参の悪芋であるtorに自身ニキは感知出来なかったらしく動揺している。その動揺を隠す様に威嚇気味に声を上げた。千秋は驚かずに静観を続ける。torに自身ニキ以外の悪芋達もざわざわと騒ぎ出した。「向こうからこっちに来てくれたのは丁度いい」と好戦的な芋達がにやぁと獰猛な笑みを浮かべる。

悪芋を筆頭に教団の信徒達は基本的に身内以外には攻撃的だ。だが味方になった途端、身内に甘くなり小規模な内ゲバを起こした例もある。一番有名な内ゲバは亘心音楽事務所だがアレは実際、主催者がガイジだっただけだったりする。藤原太一は言いようのないゴミクズなんで殺せ。

「それは私の台詞だぜ。」

彼女は芋達の野獣の眼光に対してキッと睨み返した。幼い両目には猛禽類に似た狂気を宿していた。一部の新芋は少しビビッたが、なんども死地(IP開示、カラケー関連の掲示板封鎖)を潜り抜けてきた悪芋達には効かない。ましてや、逮捕者や死者が出ててるコンテンツなのだ。異常以外の何モノでもない。加藤力(剣舞ルンパッパ)はヤクザに連れ去られ無事死亡。葬式0人。

双方、睨みあいが始まった。緊迫の時が流れる。動いたらソレは相手に対する宣戦布告。

先に動いたのは歴戦多き悪芋達だった。彼女の周りを10掛りで取り囲んだ。魔理沙はそれに動じずに、静観を貫いている。

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