恒心文庫:唐澤洋の卵
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神谷町駅から徒歩一分に位置するオフィスビル・Mタワー。
このビルの一階に評判のイタリア料理店があるのはご存知だろうか。
ナポリで10年もの修行を重ねたという店主は本場の味にこだわり、小麦粉や野菜といった多くの食材を現地から取り寄せているという。
しかしそんな店主が「これ以外には考えられない。」と格別のこだわりを見せるのが唐澤洋の卵だ。
仕入れは朝6時。
Mタワー7階にある養洋場『唐澤洋公認会計士事務所』へ向かうと、「デリュ!!デリュヨ!!」という元気な鳴き声が店主を出迎えてくれる。
尻穴をあられもなく突き出して悶える唐澤洋は、やがて「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!! )」という絶叫とぐずぐずの糞便と共にじゅぽんっ、じゅぽんっ、といくつもの卵が産む。
「まずはその日の味のチェックをするんです。」と店主は、産みたての卵を1つ手に取って皿に割る。
パカッと小気味良い音を立てて割れた卵からは、白濁とした液体がドロリと流れ出す。
唐澤洋の卵に黄身はない。膣内に射精された精液と唐澤洋の精液が濃縮された白身だけで構成される、世にも不思議な卵なのだ。
店主はその白身を掬って口に含むと、しばらく舌で転がし味わった後、飲み込んで喉越しを確かめる。
「今日は一段とコクがある。貴洋産の中でも、とりわけ良いものだ。」
唐澤洋の卵は射精された精液によって味が変わる。
店主曰く、貴洋産のまったりとした味わいはどんな料理にでも合うという。他にもキレのある山岡産やビターな森産をよく使うそうだ。
こうして仕入れた唐澤洋の卵を使って振舞われる料理はどれも絶品。
その中でも特に店主が勧めるのがカルボナーラだ。
このカルボナーラには当然唐澤洋の卵を使うが、胡椒には唐澤洋の糞便を乾燥させた「白もみ胡椒」を、チーズには唐澤貴洋のチンカス「パカミジャーノ・レッジャーノ」を使う。
まさに唐澤づくしの一皿である。
実際に食べてみると、まず感じるのは濃厚な白身の味。
唐澤洋の生搾りと言っても過言ではないほどの力強い素材の味がねっとりと口いっぱいに広がる。
しかしそこに唐澤貴洋のチンカスの臭気と白もみ胡椒の苦みがキリッと引き締め、後味をすっきりしたものにしている。
素材の味わいが渾然一体となったこの一皿は、ここでしか味わえない珠玉の一品と言って差し支えないだろう。
現在国内で唐澤洋の卵を取り扱っている飲食店は少なく、東京23区内ではここだけだという。
もし虎ノ門に訪れる機会があれば、是非こちらのお店に足を運んでみてはいかがだろうか。
リンク
- 初出 - デリュケー 唐澤洋の卵(魚拓)
- 恒心文庫:洋鶏の想い出 - 同じく唐澤洋の卵を題材にした作品