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恒心文庫:希少で濃厚

提供:唐澤貴洋Wiki
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本文

ボージョレ・ヌーボーは降った若い雪のような極端に若いワインである。
毎年解禁日近くになると、大袈裟なキャッチコピーが巷に出回る。今年は「希少で濃厚」だそうである。
もちろんフランス人の味に対する感性と日本人のそれとは違うし、言葉も異なる。
ではどうやってキャッチコピーをつけるのか?

11月初旬の夜、虎ノ門の某ビル7階に密かに試飲用のボージョレが届いた。
痩せて髭を生やした男がそれを受け取る。男は全裸で、胸毛が目立つ。
男は事務所の奥に入ると、ガウンを着てゆったりと寛いでいる、筋肉質の男に跪いて、ワインを渡す。
筋肉質の男はコルクを抜くと、おもむろにガウンを脱ぎ、全裸で床に横たわり、脚をしっかり閉じ、屹立した巨大な陰茎の上からワインを注ぐ。
筋肉質の男の陰毛はワインの湖に漂った。
髭男は、口で陰茎を舐め、ワインを一滴残らず吸い取り、時々ワインの湖をも吸う。
ひと通りワインを吸い上げると、髭男の口淫は激しさを増し、筋肉質の男は絶頂に達した。髭男は精液も残らず吸い取る。
落ち着いた後、「希少で濃厚だ」とボツっと漏らし、全裸のままスマートフォンでどこかに連絡したようだ。

ワインは料理と共に楽しむものである。
巨根は肉料理、陰毛と精液は魚料理と見立ててワインを味わう髭男のレビューは参考にすべきだろう。
なお、スマートフォンをしまった後、筋肉質の男はまたワインを陰茎に垂らし、髭男に口淫させた後、髭男のアナルに挿入し、髭男はメスイキしたのだが、あくまでそれは余興にすぎない。

タイトルについて

この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。

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