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恒心文庫:ピュグマリオンに対する考察

提供:唐澤貴洋Wiki
2019年11月29日 (金) 21:43時点における>Ostrichによる版 (正規表現を使用した大量編集 カテゴリ:恒心文庫を導入)
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本文

ギリシア神話に登場するキュプロスの王、ピュグマリオン。
彼は現実の女性に失望し、理想の女性であるガラテアの彫像を作り上げた。
彼は彼女に恋をした。彼女に服を着せ、食事を用意し話しかけるようになる。
その彫像を愛しすぎた結果、次第に衰弱していく彼を哀れに思った愛の神アフロディーテ。
彼女はガラテアに生命を吹き込み、ピュグマリオンはガラテアを妻に迎えた。

当職は思うのだ。アフロディーテは余計なお世話だったのではないのだろうか。
彫像であるガラテアは年老いることなく永久に美しいままでいられるのに何故生命を与えたのか。
彼女に対する恋慕は受け入れることがなくても、絶対に拒絶されることはないのだ。
相手が何も与えてくれないからこそ、心から愛を注ぐことができる。
そして、愛する側がその相手に失望する事は未来永劫ないのだ。
そのぬるま湯のような甘い服従関係をアフロディーテは破壊したのではないのだろうか。
アフロディーテは自分の力を誇示するためだけにガラテアに生命を与えたのだ。

当職は弟の剥製と性交しながらそんな事を考えていた。
弟は、当職の愛を受け入れてくれなかったので殺して剥製にした。
弟はいつまでも当職の愛を受け入れてくれることはないだろう。
だが当職は幸せだ。弟が当職を失望させることは永遠にないからだ。
今日も弟の腸内に大量の精を注ぎ込むと、事務所に行く身支度をする。
精を注ぎ込めばいつか生命が与えられるのではと夢想する者がいるかもしれない。
だが当職はそんな事を望まない。
ただ冷たく、当職の愛と衝動を受け止めてくれているだけで満足なのだから。

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