→対談 ジャーナリスト 渋井哲也
>島田「にかい」 |
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'''渋井''' 2003年ぐらいに、ガイアックスで誰でもホームページが作れるようになったんですよ。これは人々がネットとの関わり方が変わるきっかけになったんじゃないかと思います。2004年に起きた殺人事件にもネットが深く関わっているんですよ。 | '''渋井''' 2003年ぐらいに、ガイアックスで誰でもホームページが作れるようになったんですよ。これは人々がネットとの関わり方が変わるきっかけになったんじゃないかと思います。2004年に起きた殺人事件にもネットが深く関わっているんですよ。 | ||
'''唐澤''' 「佐世保小6女児同級生殺害事件」ですね。 | |||
'''渋井''' あの事件では、最初加害者が被害者の子にパソコンを教えていて、一緒にホームページを作ったんです。誰でも作れるいわゆるブログのようなものですね。でもリアルな世界でトラブルがあって、加害者はホームページのパスワードを知っているから、被害者が書いたブログの内容を書き換えたり嫌がらせして。結局はその延長で攻撃性が増していった。 | |||
'''唐澤''' ネットのトラブルが、リアルな世界にまで影響を及ぼすようになったと。 | |||
'''渋井''' 当時、文科省のネット教育っていうのは、「知らない人に気をつけよう」だったんですよ。出会い系に気をつけよう、チェーンメールに気をつけようみたいな。でもこの事件以降は「知っている人にも気をつけよう」教育にも変わるんですよ。 | |||
'''唐澤''' 友達同士でも気をつけようってことですかね。 | |||
'''渋井''' 知っている人の間でもネットのマナーが大事っていう、ネチケットですね。当時の新聞で、ネットでトラブルが起きたとき相手がどんな人だと怒りが継続するのかという調査を行っていたんですよね。それによると、ネット上だけで知っている人が相手だとトラブルがあっても怒りが継続しないんですよ。理由はネットを遮断すればいいから。でも身近な知り合いとネットでトラブルが起きたとき、ネットを遮断してもリアルな世界を遮断することができないから24時間怒りが増していくんですよ。だからネットの他人より身近な知り合いが相手だと怒りが継続してしまう。 | |||
<div style="font-size:110%">'''"ネット=居場所"に'''<br> | <div style="font-size:110%">'''"ネット=居場所"に'''<br> | ||
'''なっている現状'''</div> | '''なっている現状'''</div> |