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また、開示されたIPアドレスや投稿日時だけでは、発信者を特定できない場合もあります。これは、インターネット接続業者がIPアドレスや投稿日時では契約者情報が特定できない方法で契約者の通信情報を管理しているからです。これらの問題は、新たな立法が求められます。<br> | また、開示されたIPアドレスや投稿日時だけでは、発信者を特定できない場合もあります。これは、インターネット接続業者がIPアドレスや投稿日時では契約者情報が特定できない方法で契約者の通信情報を管理しているからです。これらの問題は、新たな立法が求められます。<br> | ||
======問題② 発信者情報と{{原文ママ|正しくは「を」。}}隠すための技術の存在====== | ======問題② 発信者情報と{{原文ママ|正しくは「を」。}}隠すための技術の存在====== | ||
'''a)Tor(The Onion Router)''' | '''a)Tor(The Onion Router)'''ブラウザという発信者情報を隠すためのブラウザが存在します。このブラウザを介し、インターネット上の情報を発信すると、発信者に関わる情報を特定するのが困難になります。もしも、この通信技術を用いたサイバーテロが行われたら、現状では対応できない可能性が高いということです。これは警察も認識しており、早急に国家的な対応が求められます。<br> | ||
プロバイダもTorを用いて悪意ある投稿が行われていることは把握しており、プロバイダが把握した情報を端緒とし、発信者を特定できる仕組みを作る必要があるでしょう。<br> | |||
'''b)クラウドフレアというCDN(Content Delivery Network)''' | |||
'''c)街中で誰でも自由に使える公衆Wifi{{原文ママ|「Wi-fi」。ハイフンが抜けている。}}'''も厄介です。身分の確認をきちんとせずに、インターネットの接続サービスを提供している公衆Wifiも存在します。このような回線を利用されると、発信者情報の特定が困難になります。<br> | |||
公衆Wifiの中には、パスワード設定していないところ、一度パスワード設定をした後、ずっと変更しないところもあります。<br> | |||
'''c)街中で誰でも自由に使える公衆Wifi{{原文ママ|「Wi-fi」。ハイフンが抜けている。}}''' | 一度パスワードを入手すれば、近隣でノートパソコンやスマートフォンを開き、店舗が契約した回線を利用して、違法情報が発信される危険性があるということです。<br> | ||
公衆Wifiの在り方にもきちんとしたルール作りをする必要があるでしょう。<br> | |||
'''d)他者の回線を乗っ取って''' | '''d)他者の回線を乗っ取って''' | ||
=====私はこうやって戦った===== | =====私はこうやって戦った===== | ||
私に対するインターネット上の誹謗中傷や殺害予告等は無数存在していたことから、民事手続のみでは、対応できませんでした。そこで、刑事告訴を行い被害届を出し、刑事事件としての立件を目指していきました。これにより、10人を超える加害者が刑事事件で立件されており、複数人逮捕され、現在服役している人もいます。<br> | 私に対するインターネット上の誹謗中傷や殺害予告等は無数存在していたことから、民事手続のみでは、対応できませんでした。そこで、刑事告訴を行い被害届を出し、刑事事件としての立件を目指していきました。これにより、10人を超える加害者が刑事事件で立件されており、複数人逮捕され、現在服役している人もいます。<br> | ||
警察からも多大な協力をいただいて、なにかあればいつでも対応いただける体制を整えていただきました。また、弁護士会によるサポートも大きな支えになりました。声明を出して公的にサポートしていただいたことにはじまり、法的手段をとるときは、多数の弁護士の方に、訴訟についてご協力いただきました。それはとても心強いものでした。<br> | 警察からも多大な協力をいただいて、なにかあればいつでも対応いただける体制を整えていただきました。また、弁護士会によるサポートも大きな支えになりました。声明を出して公的にサポートしていただいたことにはじまり、法的手段をとるときは、多数の弁護士の方に、訴訟についてご協力いただきました。それはとても心強いものでした。<br> | ||
そして、周囲の知人や、特に家族による支援は心の励みになりました。私の父親、母親からはいつも気持ち上でサポートしてもらっています。<br> | そして、周囲の知人や、特に家族による支援は心の励みになりました。私の父親、母親からはいつも気持ち上でサポートしてもらっています。<br> | ||
インターネットで誹謗中傷を受けた経験は誰にでもあるものではありません。それは周囲が想像するよりも大きな恐怖であり、怯えながら毎日を暮らすことは大きな精神的負担になります。<br> | |||
自分の悪口を誰が書き込んでいるかわからない、それゆえ疑心暗鬼になり精神的に不安定になっていく。このとき、支えてくれる人の存在がなによりも大事です。<br> | |||
それは自分の周囲にいる人でもいいですし、法務省の人権擁護局のインターネット人権相談や、弁護士など法の専門家に相談してもいいでしょう。<br> | |||
一人で戦うことはありません、そして、あなたは一人ではありません。自分の状況について周囲に率直に伝え、理解を求めることから始めましょう。 | |||
=== 対談 ジャーナリスト 渋井哲也 === | === 対談 ジャーナリスト 渋井哲也 === | ||
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