恒心文庫:ランタン掘り

本文

ある昼下がりのことだ。
来月のハロウィンの予行練習として当職が親父を掘って会計士ランタンを作っていた所、突然、黒いもみあげの男が現れ当職たちにこう言い放った。「仕事をやるモリ」
そういうや否や当職達は手足を縛られ車に乗せられどこか遠いところに連れて行かれた。
せっかく人が会計士ランタンを掘る練習をしているのに邪魔をするとはどういうつもりだと、文句の一つでも言ってやりたかったが繋がったまま強引に車に押し込められた為言う暇もなく、また、親父の締め付けが万力の如く圧力になり当職は果ててしまった。

車に揺られてしばらくののち、「ついたモリ」の言葉と同時に車から乱雑に下された当職達は強か地面に頭をぶつけてしまった
親父に至っては痙攣している、それが当職とのランタン掘りで気をやった結果なのか頭を打ったからなのか判別はつかなかった。

あたりを見回すとスーツを着込んだ男たちが陸続た当職たちがいる部屋に入っていくところだった。あの顔は、裕明!
何人か見知った顔がいた。
親父のスラックスのケツの部分を着脱式にして、当職は社会の窓から掘削棒を出す形でランタン掘りをしていてよかったと思った。
皆がスーツの中で自分たちだけがあられもない格好だと河野の末裔の名が汚れてしまう。
その辺は親父に厳しくしつけられたのだ。

さて、何をするのかと黒もみの男を見つめると、男は当職たちに向かってこう言った
「さあ仮装をするモリ」
何を言っているんだこの男は?と思ったのも束の間、黒もみの男は付き人に命じて当職達のスーツ破いて素肌に向き始めたのだ。
「全裸という名の仮装モリ、これからこの場の人間が君たちに犯しをくれるモリ、くれないのなら悪戯されるモリ」

素肌にひん剥かれた当職と親父は人混みの中に放り込まれた、すると男たちは当職にいたずらを始めた。
あるものは当職たちに犯しをくれ、あるものは当職たちに悪戯を始めた。

何人の男たちに悪戯され、犯しをもらったろうか。親父を掘ってランタンを作る練習をするつもりが当職たちが掘られてランタンになっていた、穴に突き立てられた光源のせいかけつが燃えるように熱い。
「美しくないモリ」と黒もみの男は吐き捨て当職達はその辺に捨てられてしまった。
この経験のおかげで当職はランタン作りの達人になれた気がしてならない。

ランタンが欲しけりゃ当職の事務所に来てくれ、目鼻をくり抜いたりはしない。ちょっと下腹部の穴をくり抜くだけで素晴らしいランタンが手に入る、夜のお供にどうだろうか?

タイトルについて

この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。

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