恒心文庫:みんなでつくる小説

本文

物心がついた頃は既に妹の和奏とお風呂の日が多かった。僕が7歳、和奏が3歳のとき男女の身体の違いに気付いたらしく僕の性器を指差して
「お兄ちゃんこれ何?」
と聞いてきた。妹に性器のことを何と言えばいいだろうか。チンコやチンチンでは子共っぽいし下品な気がする。かと言ってペニスや陰茎では語感が強過ぎて3歳児向けではない。そんなとき僕は小学校で飼っているどじょうを思い出した。
「これはね『どじょうさん』って呼ぶんだよ」
「どじょうさん?可愛い名前!」
和奏はその名前が気に入ったようでそれ以降男性器を『どじょうさん』と呼ぶようになった。そのことは両親にも伝わり父は
「面白い名前だな」
と感心し母は
「女の子の性器はオマタでいいけど男の子の性器を何て呼ぶかは悩んでいたんだ。今後は私たちも『どじょうさん』って呼ぶわね」
と言っていた。その後幼稚園でも男性器をどじょうさんと言ってたら広まったらしく夏休みの絵画コンクールでは和奏の同級生男子が描いた「僕のどじょうさん」と題した絵が展示されていた。母曰くママ友の間でも男性器の呼び方に困っていたらしく「どじょうさん」という呼び方が浸透して嬉しいと言っていた。
ところで僕と妹は軽い喘息を患ってて医者の勧めでスイミングスクールに通っていた。ある日僕の所属するジュニアクラスでは水上運動会が行われ僕の男女混合ペアは11歳の綾香さんだった。綾香さんは水上運動会に出る女子で一番年上だったこともあり他の女子と比べてひときわおっぱいが大きかったので勃起してしまった。
「うわ!尚通くんのどじょうさん大きくなった!」
「どじょうさんって何?」
「チンチンのこと」
「綾香さんの家ではチンコのことどじょうさんって呼んでるんだ」
「私の弟の幼稚園で広まってて私もそう呼ぶことにしたんだ。どじょうさんって呼び方可愛いでしょ」
実は綾香さんの弟と僕の妹は同一幼稚園に通っているのでどじょうさんの元ネタは僕であるのが明白だったが言うわけにいかないので
「そうだね。チンコとかチンチンっていうよりどじょうさんが可愛くていいね」
と適当に流した。水上運動会では水上綱引きや水上球入れ競技等が行われたがその中でプールスティックを用いた25mペア競争での出来事。綾香さんはバタ足が上手かったのに僕は下手で足を引っ張ってしまい僕たちは引き離されて最下位だった。運動会の後
「尚通くん!運動会の前にしっかりバタ足の練習しといてよ!最下位なんて恥ずかしいじゃない!」
と綾香さんはおっぱいをたゆんたゆん揺らして僕を責め立てる。
「ごめん」
「いいわ。しばらく私が尚通くんに泳ぎ方を教えてあげる」
僕を無理矢理プールに入れプールサイドに手を固定し
「バタ足はこうやってするの!」
と僕の足を掴んでバタ足をさせる。
「どう?分かった?」
普段友香コーチに動かされるよりも厳しかったけど何とかバタ足のコツが掴めた。
「隣で私が手本見せるから尚通くんは真似してみて」
綾香さんがバタ足を見せてくれた。おっぱいが重力に従ってたゆんだ。
「こら?私のおっぱい見てどじょうさん大きくさせてどうするのよ?」
1時間くらいみっちりしごかれた。その日は解散したがその後もレッスンの後やレッスンの日でなくても日程合わせて特訓させられた。迎えた進級試験の日僕はいままで2度落ちたクロールの試験に合格した。
「綾香さんのおかげです。ありがとうございます」
「今後も泳ぎでわかんないところあったらそのままにしないで私に質問して。来月の水上運動会は出るの?」
「出ます」
「ペアは私じゃないかもしれないけど運動会出るんだったらこのくらいはしっかり準備してペアの女子の足を引っ張らないでね」
軽く注意されて解散して更衣室で着替えようとしたその時だった。
「キャー!」
女子トイレだった。ほぼ確実に和奏の声だ。慌てて更衣室を出たが女子トイレに突入するのに躊躇すると
「私が行く!」
女子更衣室を出てきたのは素っ裸の綾香さんだった。
「尚通くん!持ってて!」
と言って僕に水着を渡し綾香さんは女子トイレに突入した。外を見たら唐澤貴洋コーチが水着一丁で外の駐車場を走っていて明らかに不自然だった。その後綾香さんと顔を真っ青にした和奏が出てきた。半分泣きながら
「今日進級試験があって合格した後」
今日は僕たちのジュニアクラスの他和奏の所属するキッズクラスでも進級試験があったのは事実だ。
「貴洋コーチに『合格した御褒美があるよ』って言われて女子トイレに一緒に行ったんだ」
その時点で相当おかしな人だが3歳女児にはそれがどういうことかわからなくても仕方ない。
「そしたら個室に一緒に入って貴洋コーチが水着を下してどじょうさんを私の口に入れて『ペロペロして』って言われてペロペロするしかなかった。苦くて、ペッとした。私が怖がったら貴洋コーチは窓を開けてどっかに行っちゃった」
衝撃の証言の間男女問わず大勢に裸を見られてるのに動じない綾香さんの精神力には感服した。こんな事態は到底許されるべき行為ではないが仮にあのとき僕が女子トイレに突入したら同じ穴の狢になったと思うと身が震えた。30分くらいして両親がやってきた。受付でこそ冷静にしていたが何人かのコーチと共に別室に赴くと
「うちの娘にとんでもないことをしてくれたな!」
「おたくのスクールは3歳女子にフェラチオさせてるんですか?」
と両親の怒鳴る声がスクール中に響き渡った。即日貴洋コーチは懲戒解雇され1ヶ月して逮捕され数日後謝罪文が送られてきた。

謝罪文
小林和奏ちゃん及び御家族の皆様
この度は和奏ちゃんの口内に精子を大量に送り着替を妨害してしまい大変申し訳ありませんでした
私はネットでフェラチオの存在を知りつい真似をしてこのようなことをしてしまいました
和奏ちゃんに恨みはありませんがほぼ引きこもりの状況で幼女好きコミュニティの掲示板を見ているうちにネットの世界と実際の世界の区別がつかなくなりどれだけ相手に迷惑がかかるか考えずに面白半分でこのようなことをしてしまいました
和奏ちゃんの迷惑や気持ちを考えずにこのようなことをしてしまったことを今は大変反省しています
これからは周りの人に迷惑にならないよう考えて行動しようと思います
また二度とこのようなことをしないようパソコンは使いませんしスマートフォンも持たないようにします
最後に今回の事件でご迷惑をおかけした皆様に改めて深くお詫びします
本当に申し訳ありませんでした
コーチ唐澤貴洋コーチ

弁護士によると障害等級2級の発達障害(自閉症)及び知的障害があるとのことだった。正確な意味は理解できなくても3歳女児にどじょうさんペロペロさせたり稚拙な謝罪文を見ると何らかの障害を持ってるとなんとなくわかった。地裁判決は懲役3年執行猶予5年保護観察付になりそのまま確定した
今後は閉鎖病棟で入院して治療をすることになった。刑務所送りにはならなかったのは悔しかったが刑務所送りになったとして僕たちの心の傷が癒えるわけでないし閉鎖病棟は医者が治ったと認められる迄は出てこれないので年数が経てば必ず出れる刑務所よりも望ましい結果なのかもしれない。
事件後和奏はトラウマを抱えてしまったようだが支えてくれたのは綾香さんだった。最初の1週間はビニールプールで戯れさせ和奏が再度水に慣れるとその後の2週間一緒にスクールに行って着替えも一緒にして本人の活動より和奏のことを優先して見守ってくれた。1ヶ月するとトラウマは殆どなくなり事件前のような前向きな気持ちを取り戻しレッスンに取り組むようになった。
僕は妹が性被害に遭い妹のような被害者を出さない社会をつくりたい、 そして綾香さんの優しさに触れ人が人に優しい社会をつくりたいと思うようになり弁護士を目指すことを子共心に誓った。

当作品について

当作品は実際に起きた幼女に対する性犯罪事件[1]がモデルとなった。マヨルカ島掲示板機能不全当時ロシア掲示板にて小林画伯に関する新作リクエストがあり[2]、マヨケー復活後も複数名による執筆や訂正が行われた末に仕上がるという経緯や小説に登場する綾香さんがみんなでつくる党党首であることを踏まえタイトルは「みんなでつくる小説」となった。[3]

脚注

リンク

宮廷画家小林シリーズ
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