恒心文庫:痴情のもつれ

2022年11月5日 (土) 15:44時点における>Kirari1192による版 (痴情のもつれ)
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本文

小林が昼休憩から帰ると何やら事務所が騒がしい。事務者に戻る道中から声が聞こえてくる。また山岡と他の面々がくんず解れず乳繰り合って事務所を汚してるのか、どうせまた議事録と抜かしてその様子を書かされるんだろうなと暗澹たる気分で事務所のドアを開けると、どうもいつもと様子が違う。

いつもなら山岡が複数の同僚に掘られているのだが今回は掘られていない、しかも服を着ている。珍しいなと思っていたら杉本弁護士が山岡に食ってかかっていた。
「俺のことが一番って言ってたじゃないか!俺にとってお前が右腕だって!お前が一番大切だって!なのに他の男ばかり侍らせてこれ見よがしに俺に情事を見せつけやがって!」

山岡はそんな事はない君が俺にとっての一番さと平然とした顔で抜かしてるが山岡を乱交の際に一番最初に抱くのは大体千葉弁護士であるし、畔柳弁護士の顔に似合わぬ巨根をお気に入りと言ってたのを聞いていたこともあった、また他の弁護士についても言及していたがついぞや杉本弁護士に対する言及は聞いた事なかったな。そんなことが頭によぎったがなんで昼休憩直後から男同士の痴情のもつれなんぞ見せつけれて気が滅入ったので早々にそれらのことは頭の片隅へと追いやられた。

激昂している杉本弁護士がなお山岡に食ってかかっているが、山岡は適当にあしらい仕事に戻ろうとした。すると杉本がお前を殺して俺も死ぬ!と叫びカバンの中から長ドスを取り出し右手にそれをしっかり持ち持ち手を左手でしっかり上から押さえつけ切っ先を山岡に向けて突進した。
痴話喧嘩からの急転直下の刃傷沙汰に俺は
動揺を隠せなかった、いや、皆が動揺しいた。杉本は滂沱の涙を流しつつその場に正座しワイシャツの前を強引に開けた。
山岡を刺した長ドスをやおら腹に深々と突き刺し真一文字に横に滑らせた。
杉本の目が見開き首が胴に引っ込むかの如くめり込み体は前に倒れ込む。

さっさと救急車を呼んで一緒に警察も来たのだが山岡は杉本をプレイの一環だった
と主張し庇い事は大きくならずに済んだ。
それ以降俺と一緒に死んでくれるほど俺のことを信頼してくれている部下という扱いになり、刃傷沙汰のとばっちりは俺に向かう羽目になり
ほぼ毎日俺は杉本はと山岡の衆道の故実に則った兄分と若衆という装いの絵を書かされる羽目になった。

タイトルについて

この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。

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