恒心文庫:唐揚げコロッケ弁当食す

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本文

ひろくん。
ひろくんをひろくんって呼ぶと、何だか当職は当職の胸が懐かしい感じがするナリ。
きっと、当職の亡き父洋と同じ名前だからナリ…

洋が突然倒れてから、早いもので、もう三ヶ月ナリね。
ひろくんが買ってきてくれたSOWAのアイスを皆で食べたのが、最後になるなんて…
あんなに元気だったのに。
前の日の夜も、交わったのに。
あの日の朝も、クチでシてくれたのに…
悲しいナリ。悲しいナリ。
色んな方法を試したけれど、やっばり当職は洋でしかイけないナリ…

ひろくん。
毎日手作り弁当ありがとうナリ。
当職が好きな唐揚げと沢蟹とコロッケと酢豚、イカ墨パスタにホタルイカを毎日作ってくれて感謝してるナリ。

でも、ある日唐揚げが苦過ぎて脱糞した拍子に頭髪が全て抜け落ちたある日、気がついてしまったナリよ。

父洋をを失った悲しみ…
当職がこれ以上苦しまないように少しずつ毒を混ぜていってくれているんナリね。
一般的に見れば単なる人殺しナリが、ヴァジラヤーナの背景があるならば立派なポアナリ。

厚史に会いたいナリ
父洋に会いたいナリ

当職の身にもしもの事があっても、ひろくんの事は忘れません。
ありがとう。
ひろくん。
君は当職のたった一人のともだちでした。



トリカブト入り弁当を食した貴洋の机の下から、山岡が手紙を発見したのは、既に貴洋が苦しそうな「死に顔」を晒した後であった。

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