恒心文庫:ラップで目覚める少年野球

2022年8月6日 (土) 01:23時点における>チー二ョによる版 (→‎タイトルについて)

本文

Z李さんは当職にいろんなことを教えてくれた。その1つがラップの世界。当職はいろんなスタイルのラップを学び、ジョイマン高木型ラップを極めることにした。
「HEAR WE GO! COME ON! HEAR WE GO! COME ON!
弁護士は~ 有能~ 会費は 滞納~
ナナナナ~ ナナナナ~ ナナナナななのの~
いきなり出てきてご~めん まことにすいまメ~ン」
実に当職らしいラップだ。早速だが今日もいいラップを奏でていこう。唐澤貴洋は頭の中で思考を巡らせる。
「統一~ 教会~ 入会は 今日かい?」どんどん行ってみよう。
「かけるん、カメルーン」「東谷、水ダニ」「しいちゃん、一平ちゃん」「唐澤は伝統、カメムシは堤防」
今日もいい調子だ。
「しょこたん、ショタコン」
最後のインパクトとしては抜群だ。「しょこたん、ショタコン」、口に出して言ってみた。その瞬間、当職は何かに新しいものに目覚めたかのような強い衝撃を受けた。
この衝撃の所以は何か。考えてはみたものの、間もなく日が昇る時間帯。深く考えることをやめ、当職は床に就いた。
目覚めたのは16時前であった。思ったよりも寝てしまったなと当職は思う。寝すぎたせいか気分があまりよろしくない。気分転換にと外へ散歩に出かける。もちろん何かあったときのために防犯グッズ一式を常備して。
江戸川区をふらりと歩いていたときのことだ。遠くから少年の大きな声が聞こえる。今までただの騒音としか思っていなかった唐澤貴洋だが、この時、無性にその声の主に会ってみたい衝動に駆られた。
声がする場所では少年野球の練習試合が行われていた。保護者が簡易スタジアムから我が子を応援しており、地元の学童軟式野球クラブ同士が接戦の争いを繰り広げていた。
唐澤貴洋は野球について棒を振って球が当たれば点数が入るくらいの認識しかないのだが、何となく試合の様子を眺めていた。当然そんな疎い知識ではどんな試合が行われているかなど理解できるはずがない。周りにいた保護者は誰かのお父さんだと思っていたようで特に唐澤貴洋を気にしていないようであった。
この時の唐澤貴洋は試合を見ていたのではなく、野球少年を見ていた。声援を送るわけではなく恋愛対象として。唐澤貴洋は深夜何気なく呟いたラップからショタの世界に目覚めたのである。
夏休みに突入して間もなくの7月後半、唐澤貴洋は今からでも遅くないと思った。思い立った行動なら起こすのが早いと自覚する当職は試合後に監督に直談判する。
「当職は法律事務所Steadinessに所属する弁護士唐澤貴洋弁護士だ。野球少年の強い味方だ。少年の健やかな成長を切に望む」
そんなことを言ったような気がする。売れ残った恒式グッズを一気に消化したかったというのもあるが、何と言っても1番はもちろん野球少年の懐と陰茎を握るためである。
代表理事の森糸法文からもお墨付きを貰い、当職は一般財団法人城東スポーツクラブとスポンサーシップ契約を締結した。顧問弁護士として新たな仕事も入ってきた。仕事も増えるし性欲も満たせる素晴らしい出会い。実に感謝が尽きない。
キャップとユニフォームを無償提供することにもなり、それらを当職のお気に入りになるようにデザインした。当職の勝手ながらかなりの出来だ。
一般財団法人城東スポーツクラブの男の子達を恣にする計画の第一ミッションはあっという間に達成した。これからは熟成期間だ。想像も出来ない未来に思わず当職が身が震える。
声なき声を力で愛なき男の子達の彼所に愛を授けよう。新しい時代の幕開けだ。当職の新たな性的指向と共に歩みを進める。乞うご期待を。

タイトルについて

この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。

この作品について

一般社団法人城東スポーツクラブの存在がマヨケーに投下[1]されてから、わずか6時間以内に書かれた小説である。

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