恒心文庫:新恒心書
本文
第一章
○献呈の言葉
私たちの間で実現した事柄について、既に多くの目撃者と同志達が手を着けています。
私も全ての事を初めから詳しく調べていますので、物語として電子の海に献呈するのが良いと思いました。声なき声に力を。
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○声なき声が力となる
尊師は声なき声に力を与え、愛なき時代に愛を与えた。
声は新しい世界を照らす光であった。
声は尊師からハッセられた。言葉は、風の民の間に宿られた。
風の民は、尊師を証しするために来た。
深い闇を証しするため、また、全ての人が神を証しするようになるためである。
民は尊師の栄光を見た。それは恒心の御霊、最聖としての栄光であって優しさと真理に満ちていた。
民は、尊師について証しをし、声を張り上げて言った。
「『ナイフでメッタ刺しにして殺す。見つけ次第殺せ』とワイが言ったのは、このパカデブうんこ製造機のことや」
私たちは皆、尊師の満ち溢れる無能の中から恵みの上に、更に恵みを受けた。
尊師は最終的に法律を与えられたが、優しい世界は尊師を通して現れたからである。
いまだかつて、尊師を見たものはいない。
◯尊師の誕生
尊師の誕生は次の次第のようであった。
父・出龍は大英雄1Aの娘エァツクォと婚約していた。二人とも正しく有能な人で、非の打ち所がなかった。しかし、二人の間には子がなかった。
さて、出龍は大手の監査法人で公認会計士として働いていた。
有能ゆえに仕事が多く、日が落ちて誰も居なくなったオフィスに1人で居た。
すると天使が現れた。その天使は小太りで髪は逆立ち、褌一丁であった。顔が横倒しになっていた。
出龍はそれを見て、不気味なので不安になり、恐怖の念に襲われた。
「恐れることはないナリ。出龍、あなたの願いは聞き入れられるナリ。あなたは男の子を産むナリ。その子はあなたにとって喜びとなり、悲しみとなるナリ。多くの人もその誕生を憎むナリ。その子はドルオタパッカマンと呼ばれるナリ」
この名は「親のすねかじり虫ではっきり言って無能だ」という意味である。
そこで出龍は天使に言った。
「何によってそれを知ることができましょうか。そもそも、私は男です」
天使は言われた。
「当職はあなたと話しをして、知らせるために使わされたナリ。あなたのモミアゲは白くなり、二人目の子は獣となるナリ。時が来れば実現する当職の言葉を信じなかったからナリ。しっかり罪を認識しなさい」
その後、出龍は務めが終わって田園調布の自分の家に帰った。
翌朝、人々は出龍が仕事に来るのを待ったが、姿を現さないのを不思議に思った。
彼は懐妊していたのである。
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当職、無能につき続きは未定
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- 初出 - 「小説家になろう」 新恒心書(魚拓)