恒心文庫:カラホルンリンクル
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本文
ピチョン、ピチョン、
薄暗い洞窟の天井の白い鍾乳洞から雫が滴りその真下の瓶へと溜まる
いや違う、よく見るとそれは鍾乳洞ではない
それは白い揉み上げをした初老の男性だった
その突起した部分は陰茎であり、その先端から液体が絶えず落ち続けているのだ
男性はまるで蜘蛛の巣に捕らえられた蝶のように高い位置で縄に引っかかっており、陰茎だけが下部に露出している形ななっている
その真下には小さな瓶がベルトコンベヤに並んでおり、瓶が一杯になる度に次の瓶になる様に動いている
この液体は美肌効果に優れ顔に塗るだけで肌の若々しさを保つ事が研究により判明している
純度100パーセントのこの雫は非常にデリケートであり温度や湿度で劣化しやすい為このようなヒンヤリとした洞窟内でしか製造できないのだ
良いモノは大衆に知ってもらわなければならない
そのため商品の宣伝には非常に力を入れている
新聞の折り込みチラシやインターネットはもちろんテレビCMは優しさをコンセプトにオリジナリティに溢れているものを放送している、もしかしたらあなたも一度は見た事があるかもしれない
フリーダイヤルにてお電話頂いたお宅には迅速に配達され、老若男女問わず幅広い方々に高い支持を頂いているのだ
とある男性公認会計士や一般男性弁護士などはこれを普段から使っているからか肌が非常に綺麗である
シミやシワ、くすみなどお肌の悩みを抱えているそこの貴方
試す価値は十分にございます是非一度ご利用下さいませ
タイトルについて
この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。
リンク
- 初出 - デリュケースレinエビケー カラホルンリンクル(魚拓)
恒心文庫