マヨケーがポアされたため、現在はロシケーがメインとなっています。

「恒心文庫:「厚史、一緒に用水路にいくナリよ〜」」の版間の差分

提供:唐澤貴洋Wiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
>植物製造器
(ページの作成:「__NOTOC__ == 本文 == <poem> 数式の解を出したところでシャーペンをノートの上に置く。芯は出したままだ。すぐ再開するつもりだ…」)
 
>Ostrich
(正規表現を使用した大量編集 カテゴリ:恒心文庫を導入)
87行目: 87行目:
* 初出 - {{archive|https://sayedandsayed.com/test/read.cgi/rid/1397647612/|https://archive.vn/k1VCP|デリュケー {{PAGENAME}}}}
* 初出 - {{archive|https://sayedandsayed.com/test/read.cgi/rid/1397647612/|https://archive.vn/k1VCP|デリュケー {{PAGENAME}}}}
{{テンプレート:恒心文庫}}
{{テンプレート:恒心文庫}}
[[カテゴリ:恒心文庫]]
{{広告}}
{{広告}}

2019年11月29日 (金) 21:43時点における版

本文

数式の解を出したところでシャーペンをノートの上に置く。芯は出したままだ。すぐ再開するつもりだから。
ぐぐぐっと伸びをし、窓の外を見やる。
日は暮れかけていた。電気をつけないとなと思って立ち上がる。
その時だった。不意にノックの音がした。
ドアを開ける。そこには兄がいた。
「厚史、用水路にいくナリよ〜」
無能な兄。愚鈍な兄。
才能もなければ努力もできない。生きる価値のない、ただのタンパク質のかたまり。
僕はこの兄が嫌いだった。殺したいほど嫌いだった。
「どうしたナリか?いつもみたいにザリガニ釣りにいくナリ〜」
高校生になってなにがザリガニ釣りだ。少しは勉強したほうがいいんじゃないのか。
死ね、無能。殺すぞ、無能。
気持ちをぐっとこらえる。そして、いつものように笑みを浮かべて返事をする。
「ああ、そうだね貴洋兄さん。ザリガニ釣り、行こうか。玄関で待っててくれないか。支度するからさ」
「分かったナリ!まってるナリよ〜」
無邪気な、のんきな、まぬけな顔でそう答える。
兄が部屋から出て、階下へ向かったのを見て僕は決心する。
「あの兄を殺そう」
いや違う、殺すのではない。事故だ。不幸な事故なのだ。
僕の頭が計算する。どうすれば最も自然にあの兄を殺せるか。
そして、はじき出す。最適解。
生きていても意味のない存在を殺してどうして罪になろうか。
ゴキブリを叩き潰すのはよくて、あの兄を殺すのはダメだというのは納得がいかない。
僕がやろうとしているのは害虫駆除だ。
シミュレートをして、僕は早速玄関のもとへと向かった。

僕達しか知らないザリガニ釣りのスポット。
家から自転車で10分ほどのところにある用水路だ。
壊れた虫取り網の先にタコ糸を縛り付け、その先にスルメイカをくっつけただけの釣り竿。
兄が僕に作ってくれたものだ。
用水路に腰掛け糸を垂らす。ザリガニがにおいにつられてやってくる。
早速一匹釣り上げたな、そんなことを考えていた時だった。
不意に視界の隅が揺れた。大きな水音と、叩きつけるような衝撃音が走った。
僕はびっくりしてそちらをみる。
兄が用水路に落ちたのだ。
「うがぅっ…がはっ…助けて…くれナリ!!」
用水路とはいえ水深は腰のあたりまである。
もちろん、その程度だったら溺れたりはしない。助けを求めるはずがない。
兄は絡まっていた。釣り竿に使っているタコ糸が、足に、腕に、首に。
立ち上がろうとしても転倒し、もがけばもがくほど糸は絡まり体の自由は制限されていく。
助けなければ。用水路に入り抱き上げればまだ助かるだろう。
そう思い、汚して母に怒られないようにとズボンを脱ごうとした時だった。僕の肩に手がかかる。
「やめなよ、洋一兄さん。もう助からないよ、貴洋兄さんは」
弟だった。兄の横でザリガニ釣りをしていた、弟の厚史だった。
「何を言ってるんだ。助けなければ。それに、お前どうして兄さんの横にいたのに
兄さんがあんなになるのに気が付かなかったんだ」
僕は少し責めるような口調で弟に尋ねる。
ハッとする。口ごもる。感じる。弟の目の中に揺れる狂気を。
夏だというのに背筋が凍るような、すべてを見下し、見透かしたような目。
僕は悟った。どうして兄は糸に絡まり用水路に落ちたのかを。
「なら洋一兄さんも死ぬかい」
視界が反転した。頭に衝撃を感じる。口に、鼻に、水が流れ込んでくるのを感じる。
ああ、僕は……。

「こんなことになって残念ナリよ」
「ああ、そうじゃな……あっ、うふんっ!そ、そこじゃ!」
勃起した父洋の陰茎を丁寧になめあげる。あこがれの父が、僕の舌技によってあえぐ。
「乳首も、乳首もなめてほしいぞい」
左手で父の亀頭を触りつつ、ゆっくりと口に乳首を含む。
はっきりてわかるほどに勃起している。
「洋一と厚史、あの二人を失ったのは辛い。だが、貴洋、お前だけでも生き残ってくれててワシは嬉しいわい」
「チュパ…そうナリか…ふたりの分まで頑張るナリ」
違う、僕は貴洋兄さんではなく厚史だよ、と訂正するつもりなどない。
これで満足なのだ。そもそも、どうして一体あの無能な兄が、父の寵愛を受けることができていたのか。
今、僕は父に抱かれて満足だった。息子の顔を満足に見ていない父だ。どうせバレまい。
「いい気持ちじゃ。前よりうまくなったんじゃないか?」
「そうナリか?褒めてもらって嬉しいナリ!」
父に褒められた。顔が紅潮するのを感じる。左手に力を入れてピストンをはやめる。
「貴洋、お前はこうやってワシのためにいてくれれば、それだけでいいんじゃ。働く必要も」
「働くナリよ」
「え?」
「弁護士にでもなるナリ」
「何言ってるんだ。お前の頭じゃ」
「大丈夫ナリ。生まれ変わったナリ」
「え?一体どういう、んひ…あ!でりゅ!でりゅよ!」
弁護士になればもっと父に褒められるに違いない。もっと愛してもらえるに違いない。
そう想像しただけで果てそうになる。
父の陰茎が射精する。
もっと、もっとたくさん、父の射精を見たいなあ。
未来に胸を膨らませ、僕は父の口に舌を入れた。

リンク

恒心文庫
メインページ ・ この作品をウォッチする ・ 全作品一覧 ・ 本棚 ・ おまかせ表示