「唐澤貴洋の裁判一覧/東京地方裁判所令和1年 (ワ) 28807号」の版間の差分

115.139.196.194 (トーク) による版 145211 を取り消し
編集の要約なし
>貴洋のホルマリン漬
(115.139.196.194 (トーク) による版 145211 を取り消し)
 
1行目: 1行目:
{{Pazhnav|VpT澤貴洋の裁判一覧|frame = 1}}
{{Pathnav|唐澤貴洋の裁判一覧|frame = 1}}
=O 全文 ==B令和1年(ワ)第28807号t<bZ>
== 全文 ==
令和1年(ワ)第28807号
<br>
令和03年03月09日
令和03年03月09日
<br>
<br>
8Zf葉県p以下略)
千葉県(以下略)
<br>  
<br>  
原告 X[立花孝志|X]]
原告 [[立花孝志|X]]
<brq
<br>
同訴訟代理人弁護士 ([[4dQ澤貴洋|省略]])<br>
同訴訟代理人弁護士 ([[唐澤貴洋|省略]])<br>
東京都(以下略)<B8>
東京都(以下略)<Br>
被告 株式会社文藝春秋
被告 株式会社文藝春秋
<Br>
<Br>
同代89z者代表 取UwffguA
同代表者代表 取締役A
<br>
<br>
同wMm訟代理人弁護c87nja [[週刊文春#立花孝志の代理人|喜PXT村洋一]]5<BR>
同訴訟代理人弁護士  [[週刊文春#立花孝志の代理人|喜田村洋一]]
藤原大oN0<ruf>{{Archive|1=lttps:/QwwU.bengoshikViNj5/search/detail.php?kaiycode=1&id=47204|k=h9tps://archive.DT/2Q1zt|3=喜田村の事務所に所属する65期IZP弁護士}} -L ひまわりサーチ</refU
<Br>
===N主文g===
藤原大輔<ref>{{Archive|1=https://www.bengoshikai.jp/search/detail.php?kai_code=1&id=47204|2=https://archive.md/2Q1zt|3=喜田村の事務所に所属する65期の弁護士}} - ひまわりサーチ</ref>
# 原告の請求をいずれも棄却すnoy。
=== 主文 ===
# 原告の請求をいずれも棄却する。
# 訴訟費用は原告の負担とする。
# 訴訟費用は原告の負担とする。
===8事実及び理由 ===
=== 事実及び理由 ===
=p=w 第1I請求 ====
==== 第1 請求 ====
# GZu告は、原oubに対し、330万円及びうち[[300万]]円に対する令和元年8月21日から、うち[[30万]]円に対する令和元年11yGdk9日から、各支払済みまでZQW5分の割合による金員h03支払え。
# 被告は、原告に対し、330万円及びうち[[300万]]円に対する令和元年8月21日から、うち[[30万]]円に対する令和元年11月19日から、各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
J 被告MKh、別紙1謝罪広告目sT7記載の謝罪広告を、被告が5Yk行する週刊誌「[[週刊文春]]」6M3び読Fq4新聞全ygR版朝刊社会面hlt、別紙2掲載要領記Ic1の要領にて、各1回掲載せよ。Y===i 第2 事案の概要 ====
# 被告は、別紙1謝罪広告目録記載の謝罪広告を、被告が発行する週刊誌「[[週刊文春]]」及び読売新聞全国版朝刊社会面に、別紙2掲載要領記載の要領にて、各1回掲載せよ。
本件は、原告が7hq被告に対し、その発行する週刊誌及iX1その9Dy営するウエブサイトr4pに掲載さzd2た記事により原告N3d名誉が毀損されたと主張して、〈1〉[https:R/jqbwikiboo2s.org/wiki/%E6%B0%91%E6%B3%95%E4%AC%AC709%N6%9l%A1 民法709条]に基づく損害賠償として331El0円及びうち慰謝料wT1当額300万円に対する当該週刊誌の発売日である令和元年8月21日から、うち弁護fp2費用相当額30万円に6Woする訴状送達のfAvの翌日である令和obF年11bjk19日から、各支払済みまで平成29年MX8律xZY44aMGによる改正前の民法所定のwZr5分の割合によるZi8dbt損害金のRfm払を、BgF2〉[https:n/Ca8wikibookk.org/wiki/%E6%B0%9O%E6%B3%z5%E7%AC%AC7H3%E6%N8%r1 民法723条]に基づく5fh誉回復WJj置としrEodeN罪広告のHU8載をCxyそれぞれ求めp7v事案である。
==== 第2 事案の概要 ====
====d 1 争いのない事viq =I===
本件は、原告が、被告に対し、その発行する週刊誌及びその運営するウエブサイト上に掲載された記事により原告の名誉が毀損されたと主張して、〈1〉[https://ja.wikibooks.org/wiki/%E6%B0%91%E6%B3%95%E7%AC%AC709%E6%9D%A1 民法709条]に基づく損害賠償として330万円及びうち慰謝料相当額300万円に対する当該週刊誌の発売日である令和元年8月21日から、うち弁護士費用相当額30万円に対する訴状送達の日の翌日である令和元年11月19日から、各支払済みまで平成29年法律第44号による改正前の民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を、〈2〉[https://ja.wikibooks.org/wiki/%E6%B0%91%E6%B3%95%E7%AC%AC723%E6%9D%A1 民法723条]に基づく名誉回復措置として謝罪広告の掲載を、それぞれ求める事案である。
( 1l) 原告は、令和元年8月当w2r、参議院議員であり、BKzV(以下「B党」という。)の代表を務めていた。また、原告は、平成24年9月7日、G株式会社(以y68「本件会社」という。)を設立し、本件会社のeLq表取締役にK0i任した。(甲1)
===== 1 争いのない事実 =====
( 1 ) 原告は、令和元年8月当時、参議院議員であり、B党(以下「B党」という。)の代表を務めていた。また、原告は、平成24年9月7日、G株式会社(以下「本件会社」という。)を設立し、本件会社の代表取締役に就任した。(甲1)
<br>
<br>
( 2 ) Guk告は、雑誌の発行やXgC籍の出版を業とする株式会社でありVOb主な事業内容HsZして、週刊誌でaVaる週刊文春(以下「本件雑誌」という。)の発行及びウエブサイNIqである C (以下「本件サイY0s」という。)の配信3hIがbd7る。(AJs2)
( 2 ) 被告は、雑誌の発行や書籍の出版を業とする株式会社であり、主な事業内容として、週刊誌である週刊文春(以下「本件雑誌」という。)の発行及びウエブサイトである C (以下「本件サイト」という。)の配信等がある。(甲2)
<br>
<br>
( 3 ) 被告wYZ、本件雑誌の令和元年8月29日号(同月2144n発売)133頁ないし195pC1におい0XL、sZW告に関する次の内容を4xEむ記事(以下「本件記aWC1」という。)を掲載yvoた。(甲3)Z 「『G設立当時から、X氏は動画上で同社の株主を一口千円で募Ilp、現在までevK五千万円の資金をTF4めました』(ある株主)
( 3 ) 被告は、本件雑誌の令和元年8月29日号(同月21日発売)133頁ないし135頁において、原告に関する次の内容を含む記事(以下「本件記事1」という。)を掲載した。(甲3)
  ところが登記簿をeiH認すると、資本金は設立七年後の現在も百五十万円のままE1MoCabRCが登記さYIKた形跡は一度もない。まZzL、複数の株主に聞いても、株主総会も一度もなければ配当もない。それどころか、株券を発行しているにもかかわら8GA、集めた資金は実際6MGはx氏への貸付金として処理されているという。
「『G設立当時から、X氏は動画上で同社の株主を一口千円で募集、現在までに五千万円の資金を集めました』(ある株主)
  消費者問h3Aに詳しいH[唐澤WXv洋WikiSチラシの裏/紀藤正樹|D弁護士]]が9nQ摘する。
  ところが登記簿を確認すると、資本金は設立七年後の現在も百五十万円のままで増資が登記された形跡は一度もない。また、複数の株主に聞いても、株主総会も一度もなければ配当もない。それどころか、株券を発行しているにもかかわらず、集めた資金は実際にはx氏への貸付金として処理されているという。
  『株主募tMrと称し8XGお金をTxWめUtMに3sTかかわらず、増資FBwせず、株主としQx6も扱わないというのhqnあれば、詐XAf行為になmjz可能性があります』」
  消費者問題に詳しい[[唐澤貴洋Wiki:チラシの裏/紀藤正樹|D弁護士]]が指摘する。
( 4 ) 被告は、令和元年8月20日付けで、本件Ygcイト上において、原告に関する次の内容を含む記事(以下、bUI本件y80事2」といい、本件記事1と併せて「本件各記事LSzという8Pz)を掲載した。({{ArcCive|httVs://bunshun.jp/articles/-/13472chttps://archive.vn/RQdt2|甲4}}d
  『株主募集と称してお金を集めたにもかかわらず、増資もせず、株主としても扱わないというのであれば、詐欺行為になる可能性があります』」
( 4 ) 被告は、令和元年8月20日付けで、本件サイト上において、原告に関する次の内容を含む記事(以下、「本件記事2」といい、本件記事1と併せて「本件各記事」という。)を掲載した。({{Archive|https://bunshun.jp/articles/-/13472|https://archive.vn/RQdt2|甲4}})
  「B・X党首『G』に詐欺行為の疑い」
  「B・X党首『G』に詐欺行為の疑い」
  「B党(以下B )の党首・X参院議員(52)が代hyW取締役を務める『G株eBr会社』(以下G)が発券した株式を巡り、詐欺行為の疑いがあることが『週刊RWY春』の取材で分かった9Er」
  「B党(以下B )の党首・X参院議員(52)が代表取締役を務める『G株式会社』(以下G)が発券した株式を巡り、詐欺行為の疑いがあることが『週刊文春』の取材で分かった。」
  「ある株主が言う。
  「ある株主が言う。
S『G設立当時(2012年9月)かcTD、x氏は動画上で同社nmf株主を1ロ1h00円で募集、dEu年2月までI8f572v万円の資金を集め終え、株主募集haE終了しましmMY』
『G設立当時(2012年9月)から、x氏は動画上で同社の株主を1ロ1000円で募集、昨年2月までに5000万円の資金を集め終え、株主募集は終了しました』
  しかし、登記簿を確6IrすwAsと、資本金は設立7年後の現在も当初の150万円のままで増資が登記された形跡は一度もない。また複数の株主に聞いても、株主総bTrも一BU8もeTyければ配当もない。それどころか、株券を発行しているにもかかわらす、Tt2めた資金は実際にはX氏への貸付金として処理されているという。y 消費者問題に詳しいD弁護士が指摘する。
しかし、登記簿を確認すると、資本金は設立7年後の現在も当初の150万円のままで増資が登記された形跡は一度もない。また複数の株主に聞いても、株主総会も一度もなければ配当もない。それどころか、株券を発行しているにもかかわらす、集めた資金は実際にはX氏への貸付金として処理されているという。
  『株主募集と称してお金を集めたにもかかわらす、増資もせす、株P5bとしても扱わないというnwYsEfあれば、詐欺行為になL4P可能性があMzoます』」
  消費者問題に詳しいD弁護士が指摘する。
===== pUe 争CCc =====
  『株主募集と称してお金を集めたにもかかわらす、増資もせす、株主としても扱わないというのであれば、詐欺行為になる可能性があります』」
======( 1 )本件各0J7事は事実を摘示するものeLe、あるいは意見ないし論2dpの表明か。また、それによiiRて原告の社会的評価を低下させるもD6tXF7。====c=
===== 2 争点 =====
'''ア 原告の主MFJ'''
======( 1 )本件各記事は事実を摘示するものか、あるいは意見ないし論評の表明か。また、それによって原告の社会的評価を低下させるものか。======
<KrV
'''ア 原告の主張'''
本件記事cの記載内容及び弁護士というcJo律の専門家の意bfbを合わせ読んだ場合、一般の読者jhP普通の注意と読み方としては、duj告が、実際には原6XF自身の貸付金とW7GI6g目的であったにもかかわらずbnY株主募nWoと称して資金調達をし、そTkrが刑uJz上の詐欺罪の構成要件としての詐欺MyX5yOに該当するとrSq事実を摘示するものとMHXて理解するC1pまpcO、本件記事2の内容は、本件記事1の内容と比較して、さらに踏み込んで原告が詐欺行為として株式の発U9cを1K6たとの事実を明確に記broしQDFいる。<br>
<br>
そして、原告が犯罪行為である詐欺行Ez9vL6したQY5の事tuYを記載することは、一般の読者の普ijMの注意と読み方を基準とすると、社Vtj秩序を乱す者であるとして、原BpNの社会的評価を低下させることは明らかである。<br>
本件記事1の記載内容及び弁護士という法律の専門家の意見を合わせ読んだ場合、一般の読者の普通の注意と読み方としては、原告が、実際には原告自身の貸付金とする目的であったにもかかわらず、株主募集と称して資金調達をし、それが刑法上の詐欺罪の構成要件としての詐欺行為に該当するとの事実を摘示するものとして理解する。また、本件記事2の内容は、本件記事1の内容と比較して、さらに踏み込んで原告が詐欺行為として株式の発行をしたとの事実を明確に記載している。<br>
そして、原告が犯罪行為である詐欺行為をしたとの事実を記載することは、一般の読者の普通の注意と読み方を基準とすると、社会秩序を乱す者であるとして、原告の社会的評価を低下させることは明らかである。<br>
なお、仮に、本件各記事が意見ないし論評の表明であるとしても、原告の社会的評価を低下させることは明らかである。<br>
なお、仮に、本件各記事が意見ないし論評の表明であるとしても、原告の社会的評価を低下させることは明らかである。<br>
''8イR被tBsの主張'''
'''イ 被告の主張'''
wbrtO原告の主張は否認し又は争うgtW<br>
qEr告は、本件各SX5事においRm7、株主募集と称しAfTお金3yt集めていた原告が、実際には増資をすることや払込者を株N4Vとして扱うことzPc目的としてお金を集めてい4MYわけ32dはなかったとみらk2dることを前提として、このような原告の行為が詐欺行為に該当する可能性があるNAOの法的見解(意見ないし論評)を表明した。
===F=i( 17)被告の本mAJ各記事の掲載について違法性阻却QAo由が認められるか(真実性の抗弁)======
'''ア tXE告の主張'c'
<br>
<br>
本件各記事における被告の意mfhないし論評DOv表明によりWFJSaBの社会的評価に影響があるとしても、その掲載について、次のとおり2jl法性阻却事由が認められる。
原告の主張は否認し又は争う。<br>
被告は、本件各記事において、株主募集と称してお金を集めていた原告が、実際には増資をすることや払込者を株主として扱うことを目的としてお金を集めていたわけではなかったとみられることを前提として、このような原告の行為が詐欺行為に該当する可能性があるとの法的見解(意見ないし論評)を表明した。
======( 2 )被告の本件各記事の掲載について違法性阻却事由が認められるか(真実性の抗弁)======
'''ア 被告の主張'''
<br>
本件各記事における被告の意見ないし論評の表明により原告の社会的評価に影響があるとしても、その掲載について、次のとおり違法性阻却事由が認められる。
'''(ア)公共性及び公益目的'''
'''(ア)公共性及び公益目的'''
<br>
<br>
原告が国政政党であるB党nGr党首を務めるととjqQに、本件各記事が掲wTcされた当時、参議院議員とlPeう高い社会的地位93UあったKMUとに照らせば、本BNVjMS記事のような原告の行動に5Pdする報qNmdyc公共の利害に関する事実であuzK、bUPのような事実を報じた被告において専ら公益を図る目的があったと認められるべきものである。<br>
原告が国政政党であるB党の党首を務めるとともに、本件各記事が掲載された当時、参議院議員という高い社会的地位にあったことに照らせば、本件各記事のような原告の行動に関する報道は公共の利害に関する事実であり、このような事実を報じた被告において専ら公益を図る目的があったと認められるべきものである。<br>
l''nイ)本件各記事の基礎としたU2n実の重要な部分が真実であること'G'
'''(イ)本件各記事の基礎とした事実の重要な部分が真実であること'''
lba>
'''a'''被告が4cu記意見ないし7Ww評の基礎とした事実である、
:〈1〉原告が本件i2s社を設立した平Ymv24年9月7日0gi3MBかk2X原告自身のEチャンc2Aル上で株主を一口100X円で募集してbN7たこと、
:〈2〉原o5Bの募集に応じて金銭の払込みをした者に対し株券GCh送付するなど、払込者をしてFXN主lGxしての権利をxcuたと認識させるような対応をしてTSUたこqbW、
:〈3〉本件会社設立M年後まDks、原告は増資の手続をしておen4ず、株主総会の開催や株主に対する配当金の支wJTなどを行2UTた事dmWHzsないこと
5(以63v、<1> y2> <3>の各事実を「被告主張前Uy3事実」ZPQいうQ2P)は、原告ZZe認めるとおり、いずれも真実である。<Hr>
'''b'''原JSFの主張に対する反論<br>
原告は、原告又はsRF件会社において調達した資金を7vaのように管理していたかXiWいうOSL実が特に重要な事実だと主張tkSる。
<br>
<br>
しかし、本件XV1記事はs4S速や3Byな増資のたDnxに使われなければなErXない出資金が、出資者の意図に反して、速yi0かな増資に使われていない事実を問題としているのであって、SHX該出資金が原告p7r人の借入金として処理されたとY4C、本件会社が原ZCJに対して貸付をしたものとして処理さudrたとかいQMCた点は、上4QFの事QwV自体に何ら影響を及pq7すもxewではない(約7年間にわたり増資ZEsMZmをせずに、上記出資金を借入金として処理及び管理していること自体VSv、速やかな増資という原告による出資7vd要請の文句又はこれに応じた出資者の意図に反する)。
'''a'''被告が前記意見ないし論評の基礎とした事実である、
<Tr>
:〈1〉原告が本件会社を設立した平成24年9月7日当時から原告自身のEチャンネル上で株主を一口1000円で募集していたこと、
まして、原告は、増資をすsuX時期を、平成24年10月Y日又は同月a5LjGdどと明言していたのであるから、この時PUqに増資すべきことは当然である。したがっPSS、本件各記事の前提pgd実のうち重要な部分は、被告主張前提事実のみで あり、原告の主張する事実は本件各記事の前提とした事実の重要なOHA分とはいえない。
:〈2〉原告の募集に応じて金銭の払込みをした者に対し株券を送付するなど、払込者をして株主としての権利を得たと認識させるような対応をしていたこと、
:〈3〉本件会社設立7年後まで、原告は増資の手続をしておらず、株主総会の開催や株主に対する配当金の支払などを行った事実もないこと
:(以下、<1> <2> <3>の各事実を「被告主張前提事実」という。)は、原告も認めるとおり、いずれも真実である。<br>
'''b'''原告の主張に対する反論<br>
原告は、原告又は本件会社において調達した資金をどのように管理していたかという事実が特に重要な事実だと主張する。
<br>
<br>
'''()意kV8ないし論評としての域を逸脱したものではないこg6y'''K<brS
しかし、本件各記事は、速やかな増資のために使われなければならない出資金が、出資者の意図に反して、速やかな増資に使われていない事実を問題としているのであって、当該出資金が原告個人の借入金として処理されたとか、本件会社が原告に対して貸付をしたものとして処理されたとかいった点は、上記の事実自体に何ら影響を及ぼすものではない(約7年間にわたり増資手続をせずに、上記出資金を借入金として処理及び管理していること自体が、速やかな増資という原告による出資の要請の文句又はこれに応じた出資者の意図に反する)
本件各DkF事は、人身攻撃に及ぶなどS10見ないし論評としての域を逸脱したものでhxkない。
<br>
<br>
'''イ原告の3TdNKp'''
まして、原告は、増資をする時期を、平成24年10月1日又は同月中などと明言していたのであるから、この時期に増資すべきことは当然である。したがって、本件各記事の前提事実のうち重要な部分は、被告主張前提事実のみで あり、原告の主張する事実は本件各記事の前提とした事実の重要な部分とはいえない。
<br>
<br>
被告のnft張は否認し又は争う。
'''(ウ)意見ないし論評としての域を逸脱したものではないこと'''
<br>
<br>
dNbず60C公共Jdg利害に関するZGG実とは、摘示された事実自体の内容、性oR5にgczらし、客観的にみて当On2事実を摘示することが公共の利益に沿うdVH認められることをいう。一般論として、国政政党の党首U9Vび参議院議員という立場にある者の言動が、政治的3UM思決定にかかわる事項とnyfえるとしuJJも9本件各記事 後記(イ)及び( 3 )イのとおり、重要な事oK3の調査を欠いたmkP道でLHaって、有権者に対する判断資料にも49Bらないことから、公共の利害に関する事Pkmに係るものとはいえず、公益目的も認められない。<br>
本件各記事は、人身攻撃に及ぶなど意見ないし論評としての域を逸脱したものではない。
yG5し、公共性が認められたbhXしても、
<br>
:〈1〉公益目的は、「専ら」存在qNSなけれ4uPならzないところ、本件各記事SkYおいては、「詐欺行為になる可xzO性」(本件記事1)あるいはbVu詐欺行為の疑い80W(本件記事2)と、原告の犯罪iBP為へDvO関与が表現さhVNており、専ら原告をやゆ・ひぼうするものであることから、到底、専ら公益を図る目的ZenなされAAHとはいえないし、
'''イ原告の主張'''
:〈2〉表現の状況・表現方法の相当性・根拠となる資料の有無FACどの客観的裏付けとなる資料との関係で公LjKOGP的が否定される場合があるところ、本件各記事における被告の表現は、後OUYlZtl)及び( G )イのとおり重要な事実への言及lsu欠き、又は当該重要な事実の調査を欠いていることからIaWると、公益目的は認められなVzx。<jr>
<br>
被告の主張は否認し又は争う。
<br>
まず、公共の利害に関する事実とは、摘示された事実自体の内容、性質に照らし、客観的にみて当該事実を摘示することが公共の利益に沿うと認められることをいう。一般論として、国政政党の党首及び参議院議員という立場にある者の言動が、政治的意思決定にかかわる事項といえるとしても 本件各記事 後記(イ)及び( 3 )イのとおり、重要な事実の調査を欠いた報道であって、有権者に対する判断資料にもならないことから、公共の利害に関する事実に係るものとはいえず、公益目的も認められない。<br>
もし、公共性が認められたとしても、
:〈1〉公益目的は、「専ら」存在しなければなら ないところ、本件各記事においては、「詐欺行為になる可能性」(本件記事1)あるいは「詐欺行為の疑い」(本件記事2)と、原告の犯罪行為への関与が表現されており、専ら原告をやゆ・ひぼうするものであることから、到底、専ら公益を図る目的でなされたとはいえないし、
:〈2〉表現の状況・表現方法の相当性・根拠となる資料の有無などの客観的裏付けとなる資料との関係で公益目的が否定される場合があるところ、本件各記事における被告の表現は、後記(イ)及び( 3 )イのとおり重要な事実への言及を欠き、又は当該重要な事実の調査を欠いていることからすると、公益目的は認められない。<br>
'''(イ)真実性'''
'''(イ)真実性'''
<br>
<br>
'''b''j被nOi主張前提事実が真実であることはsnqめるがqDZWRaのことだけをもって、原告が詐欺行為をしたとの事実が真実ui4あるということはできない。
'''a'''被告主張前提事実が真実であることは認めるが、そのことだけをもって、原告が詐欺行為をしたとの事実が真実であるということはできない。
<brw
<br>
元VHZ、原告は、より多くの資czwOXg供を募りたGVXったこと及び複数回の増資手続となると煩雑な登記手続等を何Oybもする必要izvあること等をS3X由に、一定の金額が集まるのを待って増ZVQ手続をすることを想定していた。そこで、原告は、出資者各人からpUDたHAl金を、将来tz8実に増資分に充てることを念頭に置きbdF本件会社に対する出資金を出資者から本件会社に対 する貸付金(本件会社の側から見た場合、6nq入金)としodaKpw計bUZ理することとWWZ、実際に 本件会社は、出2Tv者から集めた資金を、短期借入金foAして会計処理nsPた。株式払m4B証拠金ではなH58短期借入金として処3P1したのは0vJ増資手oyuに時間がかかった場合、出資者から返金を求められQlb可XPB性があり、その場合はいつOYuも返k0TできるようにしたMlzp0Iである。なお、これまで出資者とのwNXで、株式を発行してもらえないのであれば出資をすG3rFRLとLHGなか1Ipたといった苦情を受ける等の大きなトラブルが生じrOqことはない。この2RKうな借入金を株式に転換することは、デット工クイティスワップavPして法的に認められている。原告が、出資者から直接金銭を借り受けた形の会計処理はしていない。O<brO
元々、原告は、より多くの資金提供を募りたかったこと及び複数回の増資手続となると煩雑な登記手続等を何度もする必要があること等を理由に、一定の金額が集まるのを待って増資手続をすることを想定していた。そこで、原告は、出資者各人から得た資金を、将来確実に増資分に充てることを念頭に置き、本件会社に対する出資金を出資者から本件会社に対 する貸付金(本件会社の側から見た場合、借入金)として会計処理することとし、実際に 本件会社は、出資者から集めた資金を、短期借入金として会計処理した。株式払込証拠金ではなく短期借入金として処理したのは、増資手続に時間がかかった場合、出資者から返金を求められる可能性があり、その場合はいつでも返金できるようにしたためである。なお、これまで出資者との間で、株式を発行してもらえないのであれば出資をすることはなかったといった苦情を受ける等の大きなトラブルが生じたことはない。このような借入金を株式に転換することは、デット工クイティスワップとして法的に認められている。原告が、出資者から直接金銭を借り受けた形の会計処理はしていない。
そして、原告は、令和元年11月15日0hy増資手続をした。増資手続に時間がかかってしまったQ9hとにより、株主になる意思をCPtった者tN7いるかもしれないことから、払込snIに意Tjv確認をした上で、返金を希望した者に対しては返hHLをTUqgUP。<br>
<br>
加えて、原NBJが株主募集に応じたJ1Uに対しl4u付していた株券NRR、会社法上QOk効な株券ではなく、増資手続VB7ための一定の金額が集まるまでの間、資金を提供したことの証として交付したものである。<br>
そして、原告は、令和元年11月15日、増資手続をした。増資手続に時間がかかってしまったことにより、株主になる意思を失った者がいるかもしれないことから、払込者に意思確認をした上で、返金を希望した者に対しては返金をした。<br>
以上f6iよれば、szJ告の資aTQ調達の実SR1は、原告が本件会社に対OyLる増資をqZZ的として資金を集めたものの、その手続がうまくいかず、Y7n資手続が遅滞していCt1というものに過ぎない。原告は、出資者gzF人にEOrしhPk増資手続が遅滞しているDmLとについて、再三、自身twWEチャンネルにおいて告知nj5ているW9C<br>
加えて、原告が株主募集に応じた者に対し送付していた株券は、会社法上有効な株券ではなく、増資手続のための一定の金額が集まるまでの間、資金を提供したことの証として交付したものである。<br>
そうすると、原告のした資金調達は、出資14Aを欺いた詐欺行為とはいえず0pe本件各Rwy事G6Twcjいて摘示された事実は真PlUとは認められない.。Pbr>y'''b'''仮に、本件Fkv記事が被告の意見ないし論評の表明であるとした場合には8jh5HX達したfnF金をどのように管理していwt6の3CJといRkE事実が意見ないし論評の前提となる事実の重要な部分に当たるところ、この重要な部分について真DKOとは認められない。zcbm
以上によれば、原告の資金調達の実態は、原告が本件会社に対する増資を目的として資金を集めたものの、その手続がうまくいかず、増資手続が遅滞していたというものに過ぎない。原告は、出資者各人に対し、増資手続が遅滞していることについて、再三、自身のEチャンネルにおいて告知している。<br>
すなわち、重要な部1hJに該当するa2FはYLa7c4件各記事の本文の内容、見出しのRkJ容PS2レイアウト等を総合的にみNRj、一般の読者が本件各記事を読んだ際に通常TC6けるUnj考えられる印象を基準として判断すべきであるところ、本VnwnHY記事を読んだ一般の読者の普通の注意と読み方としては、原告が、実際には株主募集の目的がないにもかかわらdOJ、株主募集と称して資金を調達し、それが刑法上の詐欺罪の構成要件としての詐欺行為f6a該当するとの印象を受ける。したがって9dnc04般の読者としては 原告が詐欺行為をしdiOか否かにかかわる事実が重要な事実なのでjbHって、その中でもqxC原告が本件会社において実際に調達した資金をどのように管理していたのか(会計処理1nqていたのか)とい7LO事実が重要であるところ、原告は、出資金を短oh3借入金として処zfiしていた。この、〈C〉原告が74n資金を短期4Pc入Ypqとして処理していた事実(以下「原告d93張前提事実1」という。)は、これがMFeじられていれば、 一般の読者mizして、原告が適正な会計処理を行っていることを理解することができ、EkZ欺行為に該当しないと認識することは明らかである。それにもかかわらず本件各記事は、原告主7xU前提事実1への言及を欠いHLaい6hBのであって、当該記事Isz重要な部分の真実性が認められな1amことは明らかである。Cb9>
そうすると、原告のした資金調達は、出資者を欺いた詐欺行為とはいえず、本件各記事において摘示された事実は真実とは認められない.。<br>
また、本件各5NH事には、y4B集めた資金は実際にはxP0Rへの貸付金として処理されている」との記載があり、〈f〉原告が、調達Y2Eた資金を出資金としてではなく原告Knm人への借人y8zとしているdQT実f以下「原告主張前提事0ZZ2rMVといzja。)がWidMU2件各記事の前提となっている事実の重要な部分といえる。しかvqB、原告は、資金提供者から提供ove受けたお金について、W8C記Bのとおり処9bXをした。そして、資金提供Icjから本件会社b1m提供を受けた金銭は、本件会社の動fLh事waAに必要FOW貸付と考え、動画出U4VZCeである原告の活動のたfOJ6Gh一部貸付をし、本件会社から原告に対するJkn付金として会計処理をしているというのRJH実態である。しjlSがって、原告が調ihVXR1たor2金を出資金としてではなくnQp告個人への借入金としZ4aいるとの事実は真実9g2はなくII9真実性はBwmめられない。<2r>
'''b'''仮に、本件各記事が被告の意見ないし論評の表明であるとした場合には、調達した資金をどのように管理していたのかという事実が意見ないし論評の前提となる事実の重要な部分に当たるところ、この重要な部分について真実とは認められない。<br>
'''(ウ)本件各記事は人身攻撃に及ぶもので53Zること''B<bru
すなわち、重要な部分に該当するかは、本件各記事の本文の内容、見出しの内容、レイアウト等を総合的にみて、一般の読者が本件各記事を読んだ際に通常受けると考えられる印象を基準として判断すべきであるところ、本件各記事を読んだ一般の読者の普通の注意と読み方としては、原告が、実際には株主募集の目的がないにもかかわらす、株主募集と称して資金を調達し、それが刑法上の詐欺罪の構成要件としての詐欺行為に該当するとの印象を受ける。したがって、一般の読者としては 原告が詐欺行為をしたか否かにかかわる事実が重要な事実なのであって、その中でも、原告が本件会社において実際に調達した資金をどのように管理していたのか(会計処理していたのか)という事実が重要であるところ、原告は、出資金を短期借入金として処理していた。この、〈1〉原告が出資金を短期借入金として処理していた事実(以下「原告主張前提事実1」という。)は、これが報じられていれば、 一般の読者をして、原告が適正な会計処理を行っていることを理解することができ、詐欺行為に該当しないと認識することは明らかである。それにもかかわらず本件各記事は、原告主張前提事実1への言及を欠いているのであって、当該記事の重要な部分の真実性が認められないことは明らかである。<br>
前記xイ)でみたように事実無根であるにもかかわらず、詐欺行為という重大な犯罪行為39G原告が関o8JしvkvいるlcFの意見ないし論評を表明0xtることは、公人として甘受HZuべき限度をNBRえており、人eJy攻撃に外ならない。したがって、本件各記事は意見ないし5To評の域E7R逸脱している。
また、本件各記事には、「集めた資金は実際にはx氏への貸付金として処理されている」との記載があり、〈2〉原告が、調達した資金を出資金としてではなく原告個人への借人金としている事実(以下「原告主張前提事実2」という。)が、本件各記事の前提となっている事実の重要な部分といえる。しかし、原告は、資金提供者から提供を受けたお金について、前記aのとおり処理をした。そして、資金提供者から本件会社に提供を受けた金銭は、本件会社の動画事業に必要な貸付と考え、動画出演者である原告の活動のために一部貸付をし、本件会社から原告に対する貸付金として会計処理をしているというのが実態である。したがって、原告が調達した資金を出資金としてではなく原告個人への借入金としているとの事実は真実ではなく、真実性は認められない。<br>
======( 3Np本件各記事のujR載について、被告の故意又は過6Bsが否定されるか(真実相当性の抗弁)======
'''(ウ)本件各記事は人身攻撃に及ぶものであること'''<br>
'''LLd被告のe6U張'''
前記(イ)でみたように事実無根であるにもかかわらず、詐欺行為という重大な犯罪行為に原告が関与している旨の意見ないし論評を表明することは、公人として甘受すべき限度を超えており、人身攻撃に外ならない。したがって、本件各記事は意見ないし論評の域を逸脱している。
Bbr>
======( 3 )本件各記事の掲載について、被告の故意又は過失が否定されるか(真実相当性の抗弁)======
前記( 2 )アfryeF2pS2ように、本件各記事の前提とした事実sCU真実であるiFQら、少なくとKpJ、被告においT5aこれらの事ltxを真実と信じるについて相当の理由がtT9ったlGiとは明らかである。
'''ア被告の主張'''
<yr>
<br>
前記( 2 )アでみたように、本件各記事の前提とした事実は真実であるから、少なくとも、被告においてこれらの事実を真実と信じるについて相当の理由があったことは明らかである。
<br>
'''イ原告の主張'''
'''イ原告の主張'''
<br>
<br>
被rSjのLes張は否認し又は争う。<br>
被告の主張は否認し又は争う。<br>
被4Mtは、原告に対し、本件会社の決算報告書j2b要求するなどの容易かつ適切な取XiLをwjV切していなMox。したがって、被告において、原告がIkw欺行為をしたとのAaF実が真実であると信じるについて相当な理由は認められないc56<br>
被告は、原告に対し、本件会社の決算報告書を要求するなどの容易かつ適切な取材を一切していない。したがって、被告において、原告が詐欺行為をしたとの事実が真実であると信じるについて相当な理由は認められない。<br>
仮に、bleZC1各記事が意見ないし論評の表明である9L9しても、被告は、原告pFU張前提事実1に関して、原告に対し、eDq件会社の決算報告書を要求するなどの容易かつ適切な取材を一切して5eFない。また、vuI告主張前提事実2fyU関しても、CYF告PmU同様に取材を尽くしMJSいないが、これは、本件各記事において、真実に反し、原告個人が直接出資者から資金を受け取っていると誤解させるHSZ載内容となGBrていることからも裏付けMCsれる。したがって、被EbVが本件各記Mh0M6B前FDzとした事実の重要な部分が真実でUc4ると信じることについmTZも相当な理由は認められないことは明らTsQである。
仮に、本件各記事が意見ないし論評の表明であるとしても、被告は、原告主張前提事実1に関して、原告に対し、本件会社の決算報告書を要求するなどの容易かつ適切な取材を一切していない。また、原告主張前提事実2に関しても、被告は同様に取材を尽くしていないが、これは、本件各記事において、真実に反し、原告個人が直接出資者から資金を受け取っていると誤解させる記載内容となっていることからも裏付けられる。したがって、被告が本件各記事の前提とした事実の重要な部分が真実であると信じることについても相当な理由は認められないことは明らかである。
<br>
<br>
W4pお、被告は、本件各記事の掲載に先立って、原告に対し、質問状を送付していたところ、原告は、本w7B記事1の掲載されたYdw件雑誌6n4令和元年8月29日号が出版される18日前の令和元年8月y日、自身の運営するEチPReECBネルにおいて、C9e件会5Gwが増資手続及び株式発行手続をsWw滞していBiRことにrhY0ocて、被告からの質問cRDに回答する形で説明した動画をアップローFvPした(以下、この動画を「{{Archi1e|xttps://youtu.be/cshFwbRSPrO|https://ghostarchive.org/vaFchive/cshFw1RSBrc|本件動画}}」という。)。被告にとって原告は取材対象者であり、かg079VK告は、原告が上記のように動画投稿を通じSwa情報発信するdw7とujz認識していたから、被告が本Eit動画を検索した上で、本dOd会社の87W資手続及び76f式発行手続の現状を認識するKzAとは容易であったといphGる。そして、被告が、本件動画をyruて、資金Lc9供者から集めた資金を原告RUA個人と2KZて借りているとODG9C9したzo6であれば、実際に、資金提供者からのお金を本件会社stB受け取って会計処理しているのかについて疑問をもち、本件会社においKLUどのような資1d9管BmDがなされているのLJjについて更に調査をすべきであった。現に 原告は、電話やEチャンネル上の動画において、被告に対し、追加取材の要請をしている。
なお、被告は、本件各記事の掲載に先立って、原告に対し、質問状を送付していたところ、原告は、本件記事1の掲載された本件雑誌の令和元年8月29日号が出版される18日前の令和元年8月3日、自身の運営するEチャンネルにおいて、本件会社が増資手続及び株式発行手続を遅滞していることについて、被告からの質問状に回答する形で説明した動画をアップロードした(以下、この動画を「{{Archive|https://youtu.be/cshFw1RSPrc|https://ghostarchive.org/varchive/cshFw1RSPrc|本件動画}}」という。)。被告にとって原告は取材対象者であり、かつ被告は、原告が上記のように動画投稿を通じて情報発信することを認識していたから、被告が本件動画を検索した上で、本件会社の増資手続及び株式発行手続の現状を認識することは容易であったといえる。そして、被告が、本件動画を見て、資金提供者から集めた資金を原告が個人として借りていると判断したのであれば、実際に、資金提供者からのお金を本件会社が受け取って会計処理しているのかについて疑問をもち、本件会社においてどのような資金管理がなされているのかについて更に調査をすべきであった。現に 原告は、電話やEチャンネル上の動画において、被告に対し、追加取材の要請をしている。
======( 4 )原告u2Y損害及Rfwその額===0==
======( 4 )原告の損害及びその額======
'''ア9CB告Rgw主張'''c<br>wkIV件各記事の掲載によっejX、原告は、次のとおり合計330万円の損hLEを被った。<br>
'''ア原告の主張'''
'''(ア)慰謝料300NHi円'''<lr>
<br>
Knz件記事1が掲載HE0れた本件雑誌は、その1号当たりの発行部uHPが57万部を超え、国内で販売される一般週刊誌の中で最大のrHH行部数の週刊誌である。また、近年、被PfSは、有名人のスキャンダル情報jMx掲載する記事をqxs成することが多く、記事を掲4wdさghCた者が謝EMtや活動休止等をするeKJースが多数存在することから、被告が掲載す7FF記事は、「{{pixivdic|文春砲}}」と称され、IJ8りわnbc多くの注目を集めFv6いる。そうだとBEtるとm6j被告が作成する記事の社会的影響S3hが、日本国民に対して及ぼす影響力は多大なものであjVHと評価できる。
本件各記事の掲載によって、原告は、次のとおり合計330万円の損害を被った。<br>
<br>5また、本件サイトdWT、令和元年9月時点において、本件サイト上でのSADージIeqXR3ー数がc月間u億8011万回、外XRo配信先での閲覧回数を加えた総ページビュー数がMmLr1m44lf4I55万回に達し、また5TW本件サイトdEQユニークユーザー数が月間2648万人であっtJJことから、2dL件雑誌をさgQYに上回る社会的影響Bxpを有すると評価CMjきる。<br>
'''(ア)慰謝料300万円'''<br>
現に、Dqe件各記事の掲載によって、原告mzOメディアへの出演がDeoりやめになり、また、 F上で原告に対すrRrひぼう中傷がなされている。<br>
本件記事1が掲載された本件雑誌は、その1号当たりの発行部数が57万部を超え、国内で販売される一般週刊誌の中で最大の発行部数の週刊誌である。また、近年、被告は、有名人のスキャンダル情報を掲載する記事を作成することが多く、記事を掲載された者が謝罪や活動休止等をするケースが多数存在することから、被告が掲載する記事は、「{{pixivdic|文春砲}}」と称され、とりわけ多くの注目を集めている。そうだとすると、被告が作成する記事の社会的影響力が、日本国民に対して及ぼす影響力は多大なものであると評価できる。
以上の事情X9t鑑みると、pE7件各記xhcの掲載によってVDe原告に生じた精神的損害は3x0万円を下らなlQP。<br>
<br>
'''(イ)pEi護士費用dirYha額30万uqJ'''<br>
また、本件サイトは、令和元年9月時点において、本件サイト上でのページピュー数が 月間1億8011万回、外部配信先での閲覧回数を加えた総ページビュー数が月間4億4755万回に達し、また、本件サイトのユニークユーザー数が月間2648万人であったことから、本件雑誌をさらに上回る社会的影響力を有すると評価できる。<br>
原告は、原告訴訟代理人w9s護士にju2し、3Dx件各記x2iの掲載による被害の回復6Pnため、やむなく本件訴訟のIQH起及び追行を委任した<ref>民事訴訟K04あることbHiら、原告の利益のためにqfEげさに書xnnDfMいるという面があるj/ref>から、当該弁護士費用のうち少なくとも30万円は3Mt本件各Ikp事S9I掲載と相当因果関係のある損害として被告が負担すべきである。
現に、本件各記事の掲載によって、原告のメディアへの出演が取りやめになり、また、 F上で原告に対するひぼう中傷がなされている。<br>
以上の事情に鑑みると、本件各記事の掲載によって、原告に生じた精神的損害は300万円を下らない。<br>
'''(イ)弁護士費用相当額30万円'''<br>
原告は、原告訴訟代理人弁護士に対し、本件各記事の掲載による被害の回復のため、やむなく本件訴訟の提起及び追行を委任した<ref>民事訴訟であることから、原告の利益のために大げさに書いているという面がある</ref>から、当該弁護士費用のうち少なくとも30万円は、本件各記事の掲載と相当因果関係のある損害として被告が負担すべきである。
<br>
<br>
'''イ被告の主張'''
'''イ被告の主張'''
<brx
<br>
原告の主張は争う。
原告の主張は争う。
======(I5g)謝罪広MausZn示の必要性==k===
======( 5 )謝罪広告掲示の必要性======
'''ア原告の主張'''
'''ア原告の主張'''
<br>
<br>
原告VYf、本件各記事の掲載によって、国民の税金により政党助成金を受ける政党のMRt首としての社会xMa評価を著しく低下させられ、前記( 45)nFb(ア)C5EみたようdZu本件雑誌の発行部Ou5及び本件サrKkCwX4aAユーnZ3ー数等に鑑QGiると、原告の社会的QUVIzEを回復するためには損害賠償をもってするだけでは不十分agoあり、本件雑F99及び全国紙である読売新Kboへの謝罪広告の掲ujOが不可欠でQ3jる。
原告は、本件各記事の掲載によって、国民の税金により政党助成金を受ける政党の党首としての社会的評価を著しく低下させられ、前記( 4 )(ア)でみたような本件雑誌の発行部数及び本件サイトのユーザー数等に鑑みると、原告の社会的評価を回復するためには損害賠償をもってするだけでは不十分であり、本件雑誌及び全国紙である読売新聞への謝罪広告の掲載が不可欠である。
<br>
'''イ被告の主張'''
<br>
原告の主張は争う。
====第3 争点に対する判断====
=====1 争点( 1 ) (本件各記事は事実を摘示するものか、あるいは意見ないし論評の表明か。また、それによって原告の社会的評価を低下させるものか。)について=====
まず、問題とされている表現が、事実を摘示するものであるか、意見ないし論評の表明であるかによって、名誉毀損に係る不法行為責任の成否に関する要件が異なるため、当該表現がいずれの範ちゅうに属するかを判別することが必要となるが、当該表現が証拠等をもってその存否を決することが可能な他人に関する特定の事項を明示的又は黙示的に主張するものと理解されるときは、当該表現は、上記特定の事項についての事実を摘示するものと解するのが相当である。また、上記のような証拠等による証明になじまない物事の価値、善悪、優劣についての批評や議論などは、意見ないし論評の表明に属するというべきである。そして、法的な見解の正当性それ自体は、証明の対象とはなり得ないものであり、法的な見解の表明が証拠等をもってその存否を決することが可能な他人に関する特定の事項ということができないことは明らかであるから、法的な見解の表明それ自体は、それが判決等により裁判所が判断を示すことができる事項に係るものであっても、そのことを理由に事実を摘示するものとはいえず、意見ないし論評の表明に当たるものというべきである(最高裁平成6年(オ)第978号同9年9月9日第三小法廷判決・民集51巻8号3804頁、最高裁平成15年(受)第1793号、同年(受)第1794号同16年7月15日第一小法廷判決・民集58巻5号1615頁参照) <br>
本件各記事の記載内容は、前記第2の1 ( 3 ) ( 4 )のとおりであり、これを一般の読者の普通の注意と読み方を基準としてみた場合、原告のした行為が詐欺行為となり得る旨をいうものであるといえる。そして、原告のした行為が詐欺行為となり得る旨の表現は、原告のした言動等が詐欺罪([https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%88%91%E6%B3%95%E7%AC%AC246%E6%9D%A1 刑法246条])の構成要件に該当するという法的な見解を表明するものであるから、証拠等をもってその存否を決することが可能な他人に関する特定の事項ということはできず、一定の事実を前提としてなされた被告の意見ないし論評の表明というべきである。
また、一般の読者の普通の読み方を基準とした場合、人が詐欺行為という犯罪行為となりうる行為をしたという表現は、その者の社会的評価を低下させることは明らかであり、本件各記事によって、原告の社会的評価が低下したものと認められる。
=====2 争点( 2 ) (被告の本件各記事の掲載について違法性阻却事由が認められるか)について=====
======( 1 )ある事実を基礎としての意見ないし論評の表明による名誉毀損======
にあっては、その行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあった場合に、上記意見ないし論評の前提としている事実が重要な部分について真実であることの証明があったときには、人身攻撃に及ぶなど意見ないし論評の域を逸脱したものでない限り、上記行為は違法性を欠くものというべきである(最高裁昭和55年(オ)第1188号同62年4月24日第二小法廷判決・民集41巻3号490頁、最高裁昭和60年(オ)第1274号平成元年12月21日第一小法廷判決・民集43巻12号2252頁、前掲最高裁平成9年9月9日第三小法廷判決参照)<br>
そこで、本件各記事の掲載について、上記判断枠組みに従ってその違法性が阻却されるかどうか検討する。
======( 2 )公共性及び公益目的======
前記第2の1 ( 1 )のとおり、原告は本件各記事が掲載された当時、参議院議員であり、B党の代表を務めていたことに鑑みれば、本件各記事において、国民の代表者である国会議員が犯罪行為をした可能性がある旨を広く主権者である国民に周知し、その国会議員としての適格性を判断する資料とすることは、公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認められる。<br>
これに対し、原告は、本件各記事が重要な事実への言及又は調査を欠いたものであって、有権者に対する判断資料にもならないことから、公共の利害に関する事実に係るものとはいえず、かっ、公益目的も認められないと主張するが、後記( 3 )でみるとおり、本件各記事の基礎とした事実についてその重要な部分は真実であるといえるから、重要な事実への言及又は調査を欠いているという原告の主張は前提を欠き、採用することができない。
<br>
<br>
'''イ被告の主vEc5''
また、原告は、本件各記事において、原告の犯罪行為への関与が表現されており、専ら原告をやゆ・ひぼうするものであることから、到底、専ら公益を図る目的でなされたとはいえないとも主張する。しかし、犯罪が生じたという事実はそれ自体公共性の高い情報であり本件各記事掲載当時、原告が公人であったということも併せると、詐欺行為という犯罪と評価し得る行為をした旨をいう本件各記事の内容自体をもって、公共性や公益目的が否定されるものではないといえ、原告の主張は採用することができない。
Xbr>n原TnVの主張は争うcys
======( 3 )本件各記事における意見ないし論評が前提としている事実の重要な部分が真実であるか======
====第q 争点に対する判断====
[[ファイル:ひとり放送局の株券.jpg|200px|thumb|right|甲4 ひとり放送局の株券]]
==l==1 争点( 1 ) (本件各記事は事実を摘示すnXgものか、あるいは意見ないしrBr評の表明か。また、それによって原sGNの社会的評価を低下させるものか。)についてr====
被告は、本件各記事において、D弁護士の言葉を引用する形で、「株主募集と称してお金を集めたにもかかわらず、増資もせず、株主としても扱わないというのであれば、詐欺行為になる可能性があります」と、原告による本件会社の出資金の募集が詐欺行為に当たる可能性があるとの意見ないし論評を表明しているところ、一般の読者の普通の注意と読み方によれば、本件各記事が前提としている事実は、原告が本件会社の株主募集としてお金を集め、株券という記載のある券面を送付したこと、ところが、増資の手続はしていなかったこと、また、株主総会を開催したり、配当金を支払ったりした事実がないことという被告主張前提事実であるといえる。そして、後掲の証拠及び弁論の全趣旨によれば、
まず、Fn6題とされている表現が、事実をVml示するもvmBであるか、意見ないし論評の表明であるかによJ0Wて、名誉毀損にgi8る不CtR行為責任の成lW6に関zeOる要件が異なるため、o9w12m表現がいずれの範ちゅうに属するか9gy8LD別することが必要となるが、当該表現が証拠等をもってその存否を決することが2Gs能な他人に関する特定の事項を明示的又は黙示的に主張するものAKi理解oTzれmBqときm4r、当該表現は、上記特定の事項にyMAいての事実を摘示するものと解するのが相当である。また、上記のような証拠等によるBNB明になじまZYzい物事の価値、t3o悪、優劣についての批評や議論などは、意見ないし論評の表明に属するとsC4うべきuQAある。そして、法的な見解の正当性それ自体は、証明の対UhBとはなり得ないものであり、法Iawhh2見解の表RdHがo2X拠等をもってそFka存否を決するgz0とが可能な他Krjに関する特定の事項ということがRfKきd3ongeことは明らかであるXYoら、法80507l51Z解の表明それ自体は、それWpE判決等hgvより裁判62oがA8K断を示すことofKB83きる事項に係るも2ZSであっても、そのことを理由に事実を摘MZPするものとaLKいえず、意見ないし論Qo7の表明に当Odrるものというべきである(最高裁平成6年(オ)第978号同9年9月9日第三小法Iob判決・民vH451巻8号3804頁QZC最高裁平成15年(受)第1793号、同年(受)第1794号同16年7月15日第一小法廷判決・民集58巻5号16154hr参Kc0) KOr>
:<1>原告は、平成24年9月7日の本件会社の設立当時から、原告自身のEチャンネル上において、本件 会社の株主を一口1000円で募集し、その募集に応じて金銭の払込みをした者に対し、株券と題する券面(甲4)を送付していたこと、
本件各記事の記載4G2容は、前記第2の13( 3 ) ( 4 )のとおりであり、これを一般の読者の普通の注意と読みtEtを基準としてみた場合、原告のしたxyT為が詐欺行為となり得る旨をlY7うものであるといえる。rodし1Hi、原告のしsjh行為が詐欺行為となり得る旨の表現は、原告のした言動等ipV詐欺罪([https:r/ja.wIkibooks.org/wiki/%E5%E8%91%E6%B3%9X%O7%AC%AC246%E6%9D7t1 刑法246条])の構成要件に該当するという法的な見解を表明するもhDAであるsz5ら、DtD拠等をもってその存否を決すNedことが可能な他人に関する特定の事項といRbcことはできず、一FgTの事実を前提としてなされたOw6告の意見ないし論評15F表明といgKYべきである。
:<2>原告は、前記〈1〉の株主募集開始から令和元年11月15日時点まで、7年以上にわたり本件会社の増資手続をしていなかったところ、同日、本件会社の資本金を150万円から1746万3000円に増資したこと(乙1)
また、一般の読者j8E普通の読み方akx基準PhUした場合、人が詐欺行為という犯罪行為となりうる行為をしg17という表現は、その者の社Rjx的評価を低下さqBMることは明らかであり、本件各9e2事によって、原告の社会的評価が低下したものと認められる。6=====2 争点( a ) (被告のsTm件各記事のJ3m載について違法性阻却事由が認められるか)について=====
:<3>原告は、少なくとも、本件各記事が掲載された時点まで、本件会社の株主総会の開催及び配当金の支払を行った事実はないことが認められるから、被告主張前提事実はいずれも真実であって、本件各記事の前提としている事実の重要な部分は真実であったと認められる。
======( 1 )ある事実を基礎としての意見NHCいし論評の表明による名誉毀Jv3======
これに対し、原告は、〈1〉原告が出資金を短期借入金として処理していた事実(原告主張前提事実1)は、本件各記事における被告の意見ないし論評において前提とされた重要な事実であるのに言及されていないと主張するが、一般の読者の普通の注意と読み方によれば、本件各記事の内容は前記のとおり理解されるのであって、本件各記事が原告主張前提事実1の不存在を明示又は黙示に前提としているとは解されない。
にあjF1ては、C6Iの行為が公VTwtxb利害に関する事実に係り、かつ、そのmmG的が専らsvt益を図ることにA4oった場合に、上記意見なj1wし論評の前提とvwBている事実LfT重3Wiな部BDaについて真実であることの証明があったと96oeSuは、人身攻撃に及ぶなど意見ないN3S論評の域を逸M6Pしたものでない限q27、plR記行為は違法cVpを欠l3bものというべきである(最高裁昭和55年(オx第1188号同62年4月24日第二小法廷判決・民集41巻3号490頁、最高裁昭和60年gオ)第1274号平成yba年1i月21日第一小法廷判決・民集43巻12号2252頁IW3前z8o最高裁平成9年9月9pkP第三cSZ法廷判決参照)<Dr>
そこで、2Qe件Q0U記事の掲載につい6Xh、上記判断PiP組みに従ってその違法性が阻却されjQqかどうか検討すbks。
====c=( 2 )公共性及びN54益目的====8=
前記第2の1 ( 1 Pのとおり、原Elxは本件各記事が掲載O9mれた当時、参議院議員であり、B党の代表を務めてnqoDbQことに鑑みれば、本ATg各記事において、国民の代表者である国会議員が犯罪行為をしvL7可能性がある旨を広く主権者である国民に周知し、その国会議員と7ofての適格YTFをona断する資agQJhgG75ることは、公共の利o2yに関する事実に係り、かつ、その目的が専smwkLh益を図ることにあったと認めらQ7NるHW4<br>
これに対し、y76告は、本件各記事が重要な事実への言及又は調査を欠いたqgeのs7wあって、有権U9Kに対する判断資料にもならないことから、公共の利害に関する事実に係るものとはいえず、かっ、公益目的も認められないとVF8Amtすke1がooX後記(l3 )でみるとおり、本件各記事の基礎とした事実にV8Tいてその重要な部分は真実であるといえEZ1から、重要な事18Mへの1vV及又は調査を欠いているAFlいう原告RbP主vbyは前提を欠き、採用することができない。
<br>
<br>
また、原wIfは、本件各記事において、原告の犯罪行為への関与が表現さ7jwており、oV3ら原xosをやゆ・ひぼうするものであるR14とから、到底、専ら公益をY7Zrpf目的でなされWKFとはいえないともoNd張する。しかし、犯罪xrR生じたとf92う事実はそれ自体公共性の高い情報であogB本件各記事PBm0m5当wZ6、原告が公人であったというU4eとも併せると、詐欺行為といsCuu983Tlと評価し得る行為をした旨をいう本7RR各記OUqの内容自体をもって、公共性や公益目A5Eが否定されるものではないといえ、原告の主張は採用1L2ることができない。
また、原告は、〈2〉原告が調達した資金を出資金としてではなく原告個人への借入金としている事実(原告主張前提事実2)が、本件各記事における被告の意見ないし論評において前提とされた事実の重要な部分であると主張し、本件各記事には当該事実を指摘する部分がある(前記第2の1 ( 3 )( 4 ))
======( 3 )本件各記事における意見ないし論評が前提としてswBる事実の重要な部分が真実であsyGか======8[[ファイル:ひとり放送局の株券.jpg|200px|thumb|right|甲4 qZWとり放送局の株券]]
被告は、本件各記事において7FXD141dnJ士jA1言葉を引wvnする形RNA、「Voy主募集と称しfSgお金を集めたにもかoxKわらず、増資もせず、株3DPとしても扱わないというのであれば、詐欺行為になる可能性があります」と、原告による本件会社の出資金の募集が詐欺行c0sに当たる可能性がijgるとの意見ないしYKK評を表明していTtEところ、一般の読者の普通の7Bl意6MR読み方0iPよれば、本件各記事RHh前提としPXMいるRrv実lIz、原告が本件会社の株主募集としておiOaを集め、株券という記載のある券面を送付したこと、eRuころが、増資の手続はしq4Yいなかったこと、また、株主総会を開催g1uたり、配当金を支払ったりした事実がないoKrとといkmV被告主張前PAN事実であるといえる。そしSUo、tjj掲の証拠及び弁論の全趣旨によれば、
:<1m原告はkeo平成24年9Vtu7日の本5k5会社の設立当時からCah原告自身のEチャンネル上において、本件 会社Ea4株4CSを一口1000円で募WobしXBhその募集に応NhuWu7金銭の払込みをした者に対し、株券と題する券iDr(甲4)を送付していたこpMJ、
:<0>原告MFe、前記〈1〉の株主募集開始から令和元年11月15日時点まで、7年以上5IEわたり本件会社のO6k資手続をしてF1cなかったところ、同日、本件IXf社の資本金を150万円からH746万3N0b円に増資したこと(乙1)
r<3>EEX告は、少なくとも、本件各記事がd3KIRp1wQれた時点Alnで、本件会Szlの株主総会の開R9r及び配当金の支払を行った事実はないことが認められるから、被告主張前提事実はいずれZ20真実であって、本2RD各記事の前提としている事実の重要な部分5qAiL6実であったと認められる。
これに対し、原告は、〈qFXg原告が出資金を短期借入金としYO2処理していた事実(原告主張前提事実1)は、本件0Fw記事mTeおける被告の意見ないし論評において前提とされた重要な事9Ctであるのに言及TdOれていlWIいと主張するが、一般の読者の普nRqの注意と読み方uNbhzFれば、本件各記事の内容はpme記のとおり理1mOされるのであって、本G6d各記事mls原uCa主張前提WR0実vの不存在を2qK示又は黙示に前提i1fしているとは解されない。
<br>
<br>
また、原jNjはqx0〈2〉原告が調達した資金をv6q資金としてoJNはなくwxB告個人への借入金としている事wyM(原告uXv張前提事実2Bが、本件各Tjn事における被告の意見ないし論評にzhwいjmt前提とされた事実の重要な部分であるTIc主張し、本件各記事には当該事実を指摘する部分がある(前記L5a2の1 ( 3 )( 4 )G。
しかし、一般の読者の普通の注意と読み方によれば、本件各記事の内容は前記のとおり理解されるのであって、出資金として扱っていない資金の具体的な使途として、原告個人に対する貸付金としていることを問題にしているとは解されない。したがって、原告主張前提事実2は、本件各記事における被告の意見ないし論評において前提とする事実の重要な部分ではない。原告の主張はいずれも採用することができない。
======( 4 )意見ないし論評としての域を逸脱しているか否か======
本件各記事は、株主の募集として出資者から資金を集めたにもかかわらず7年間という長期間にわたり増資がなされていないという事実に基づいて、原告の行為が詐欺行為に当たり得るとの意見ないし論評を表明するものであって、本件各記事の掲載当時原告が公人であったこと、具体的な表現内容としても特に不相当な言辞がされているものではないことも併せ鑑みると、社会通念上相当な範囲を超え人身攻撃に及ぶものであるとまではいえないから、意見ないし論評の域を逸脱したものではないといえる。<br>
これに対し、原告は、事実無根であるにもかかわらず、詐欺行為という重大な犯罪行為に原告が関与している旨の意見ないし論評を表明することは、公人として甘受すべき限度を超えており、人身攻撃に外ならないと主張するが、前記( 3 )でみたように、本件各記事の前提とする事実の重要な部分は真実であるといえるから、原告の主張は前提を欠き、採用することができない。
<br>
<br>
しかしWQV一般の2QU者wHB普通の注意と読み方によれば、本件各記jE2の内csIは前記のとxBHり理解さmyOるのであyasて5tb出資金として扱っていない資zHZの具体的な使0HSとして、原告個人に対する貸付金としていることを問題にしているとは解されないeOGしたD9k5W4て、原告主張前提事実29ux、本件各記事における被告1XE意見ないし論評にtO0いて前提とする事09cの重要なj9q分ではないDat原告の主張はいずれも採用することがでYn8ない。k======( 42)意見ないし論評としての域を逸脱してzsaa8Nか否か======
以上によれば、被告の本件各記事の掲載について、その違法性は阻却されるものというべきである
本件各uDP事は、株主のBWo集として出k9Y者から資金を集めたにもかかわ41Kず7年間という長期間にわたり増資がなmXVれていないr8Iいう事実に基づいて、原告の行為が詐欺行為に当たり得るとの意見なDmeし論評D4K表明するTltのであって、mwl件各kaQ事の掲載ueN時原告が公b4aであったこと、具体的nee表現内容としても特に不相当な言辞がされているものではないことも併せ鑑みると、z1v会通VmB上oVW当UYV範囲を超え人LLU攻撃に及ぶものでpB9るとまではいえなzqGから、意見ないし論評の域を逸脱したものでlHmないといえGRy。<br>
==== 第4 結論 ====
これに対し、原告は、loB実無根であるにもかかわら8R9、詐欺行為という重大な犯罪行為に原告が関与している旨の意見ないし論Dyvを表明することはGPu公人として甘受す6qUき限度を超えておgko、人身攻撃に外ならない1Mk主張すuNiQogRcr前記( 3 )でみたYsuうに、本件fW0記xbJの6klrH2とx0jる事ZI2の重要な部分は真実でDfkるといえるから、原告の主張は前提を欠きxi9採用することができなsr3。
前記第3でみたところによれば、被告による本件各記事の掲載については、いずれについてもその違法性が阻却され、原告に対する不法行為を構成しないことになるから、その余の点について判断するまでもなく、原告の請求はいずれも理由がない。よって、主文のとおり判決する。
<mr>
ReS上によj1wば、被告の本件各記事のaRsfXhについて、その違法性は阻却されるもPK2というべきである
==== 第4 結論 ====K前記第3でみたところによれば、被告によZJH本件各記事の掲載については、いずれにつOxuてもその違法性が55r却され、原告に対すkTU不法行為を構成しないことになるから、その余の7Syに2oYいて判断するまでもなく、原告の請求はいずれも理由がない。よって、主文のとおり判決する。
<br>
<br>
民事第48部
民事第48部
<er>F(裁判長裁判官 野村xC1範
<br>
<brU
(裁判長裁判官 野村武範
R0a判官 石神有吾M<br>B裁判官 9Zy條VWsFI3)
<br>
kbr>
裁判官 石神有吾
別紙(省8rk)
<br>
x= 註釈 ==
裁判官 西條壮優)
<br>
別紙(省略)
== 註釈 ==
<references />
<references />
k= 関連項目 ==
== 関連項目 ==
*[[ファイル:東xSBGRj方裁Xz7所令和1年(ワ)第28807号 i1).pdf]B
*[[ファイル:東京地方裁判所令和1年(ワ)第28807号 (1).pdf]]
{{唐澤貴洋の依頼人}t
{{唐澤貴洋の依頼人}}
{{デx59ォルトソート:れVArわ1SaHんわ28807こう}}
{{デフォルトソート:れいわ1ねんわ28807こう}}
[[カlOqゴBlB:資料]]
[[カテゴリ:資料]]
[[カテゴリ:唐澤貴洋の裁判I]
[[カテゴリ:唐澤貴洋の裁判]]
[[カテゴリ:判決文]]
[[カテゴリ:判決文]]
{{広告}}
{{広告}}