「恒心文庫:[PDF]日本における再生可能エネルギーの展望」の版間の差分
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2019年7月27日 (土) 00:12時点における版
本文
「世界は神が作ったが、オランダはオランダ人が作った」との言葉にもあるように、
オランダの国土の四分の一は干拓地であり、それら干拓地の標高は海抜以下であることから
地球温暖化による海面上昇への危機感を強く募らせている。
そのため2017年から国内全ての電車の動力を風力発電で賄うなど、再生可能エネルギーの導入に非常に積極的である。
翻って我が国の実情はどうだろうか。
2011年に発生した震災とそれに伴う原発事故の教訓から、原発依存のリスクを認知する一方で
化石燃料への回帰はCO2排出量の増大、エネルギー供給の不安定化を招くというジレンマに陥っており
再生可能エネルギーの発電量は2012年に拡大した固定価格買い取り制度により一定の向上を見せたが、
2014年時点でその割合は12.2%(水力を除くと3.2%)となり、エネルギーミックスに於ける2030年目標値約22~24%の約半分に留まっている。
※出典:再生可能エネルギーの導入促進に係る制度改革について 資源エネルギー庁
この現状を打開するため、経済産業省・資源エネルギー庁共同で行ったあるプロジェクトが成果を見せている。
そのプロジェクトの舞台は、再生可能エネルギー大国であるオランダと
自然の象徴である森公高からとってオランダヒルズ森タワーと名付けられている。
プロジェクトの骨子はすなわち、人間版バランスドアクアリウムであり
水道と最低限の食料を外部から供給するだけでビルの住民全員が継続的かつ快適に自給自足できる環境を構築することを目標としている。
このビルの特徴として、第一に一切の下水道が存在しない。
トイレなどから発生した汚物や汚水は全て入居者であるK・H氏が摂食し、自らの胎児に与える栄養として消費する。
K・H氏の胎児は胎内で過ごす時間に応じて成長し、不定期な期間を経て誕生する。
出産された胎児が検疫によって安全な規定肉であることが確認できたら、住民の食用やレストランでの食材として消費する。
規定肉単体では栄養に偏りが生じるため、K・H氏の長男(規定・概ね正常)の良質な排泄物を用いた有機栽培が計画されているが、
土地不足から現状のところは愛知県の農家で肥料と野菜を交換するにとどまっている。
第二に、電線や太陽光パネルに頼らずに殆どの電力を自給している。
運動棟では自転車式発電機でカロリーを電力に変換することが可能であり、エクササイズを兼ねて定期的な発電を推奨しているが
なかでもY・H氏の括約には目覚ましいものがある。
彼の発電機のサドルを性具に換装し、公衆の面前に晒すことによってペダルの回転速度が向上するため結果として発電の効率が急激に上昇し、
一日数時間の発電でビルの消費電力の約七割に相当するほどの電力を生み出すことができる。
そのことを配慮しY・H氏の発電機はビルのどこからでも見えるように設置されており、
発電中はビル内のテレビやインターネットでの中継を行って視聴を促すことで可能な限り発電効率を高めている。
電力面ではいまだ成長の余地があり、地上波テレビ配信や全世界への衛星中継、
月面を利用した夜間の全人類への上映などで発電量の一層の増大が見込まれる。
また宇宙探査機から系外惑星に向かって映像を送信し同時に発電量をモニターすることで、
電力増大ならびに地球外生命体の探索に役立てることが期待されている。
電力量を増大させるための規定肉の繁殖に関しては衛生面から議論が続いている。
またY・H氏には情緒不安定の傾向があるため継続的な発電能力の維持には一定程度彼の交際相手と接触させなければならないが、
あまり接触が続くと発電へのモチベーションが低下する場合があるので注意を要する。
これらのシステムの実装によって住民が消費する殆どの資源を自給自足で賄うための
人間版バランスドアクアリウムを実現するというプロジェクトの目標は順調に達成されつつあるといえるだろう。
電力問題には十分な解決と発展の余地があり、屋上菜園を実装したら食料を完全に自給することも夢ではない。
災害時や資源の不足に対する備えとして、このビルの技術を応用することが大いに見込まれる。
プロジェクトリーダーの森氏は従来の目標を超えて水分と酸素の自給に関しても解決策を考えており、
既に冬季の熱源としてH・R氏をビルに招いて試験稼働を行っている。
唯一懸念があるところは、K・H氏の産出する食肉の品質が安定しない点だろう。
規定肉は栄養価も高く美味でまたK・H氏の同時にいくらでも妊娠する体質と肉の大きさのため食べごたえも十分なのだが、
仕込みの際にHIVウィルスなどが混入することで一部の規定肉が汚染される場合があり、
またごくまれにであるが大型鳥類など非規定のものを出産することがあるため
将来食肉に毒性のものが混合することが懸念される。
仕込み・産出・精肉のいずれの時点でも十分な安全対策を施して、衛生的な食品の提供をより確実にする必要がある。