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「恒心文庫:子捨て承ります」の版間の差分

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(ページの作成:「__NOTOC__ == 本文 == <poem> 昨日も今日も相変わらず仕事が来ないので、仕方なく杉本賢太と千葉哲也のケツに巨根を突っ込む遊びに興じる山岡裕明。いつもの光景だ。 楽しそうな山岡の事務所に突如インターホンが鳴り響く。 急いで服を着てドアを開けるとそこには珍しい人が立っていた。 山岡とは到底及ばない地位に立つ静岡弁護士会の重鎮弁護…」)
(相違点なし)

2022年6月23日 (木) 20:00時点における版

本文

昨日も今日も相変わらず仕事が来ないので、仕方なく杉本賢太と千葉哲也のケツに巨根を突っ込む遊びに興じる山岡裕明。いつもの光景だ。
楽しそうな山岡の事務所に突如インターホンが鳴り響く。
急いで服を着てドアを開けるとそこには珍しい人が立っていた。
山岡とは到底及ばない地位に立つ静岡弁護士会の重鎮弁護士だった。
彼は長野哲久弁護士。静岡弁護士会の副会長を務めていたという経歴のある弁護士だ。
長野哲久弁護士の息子の長野英樹弁護士は以前から自分の事務所の復代理人として共に仕事をするなど関わりはあったのだが、長野哲久の姿を見るのは実は初めてなのである。
「先日は息子がお世話になりました。おっと失礼、申し遅れました長野哲久です。」
「や、山岡裕明・・・リャマ。は、初めまして・・・リャマ。」
「今日は山岡君にお願いしたことがあって来たんだけどさ。ちょっと話いいかな。」
「ry、リャマ。」
山岡は事務所に哲久弁護士を入れてコーヒーを入れた。事務所には干したスルメの香りがプンプンとするのだが、長野哲久弁護士は特に何も言わなかった。
「この前息子が個人情報を勝手に横流しにしちゃってさ。」
「息子?」
「ああ。英樹のこと。それであいつが依頼人から懲戒請求されたらしいんだ。」
「大変ですリャマ。」
「ほんと大変だよ。言い訳ができない。懲戒は確実にされる。そこで君にお願いがあるんだよ。」
「お願いとは?」
「いくらで買う?」
「ど、どういうことリャマ?」
「いくらで英樹を買ってくれるかな?」
「英樹弁護士を・・・買う?それはいったいどういうことしょうk・・・」
「難しいかな。これは君にしか頼めない重要な依頼なんだよ。
なるほど。金額を提示すればいいかな。1000万。」
と長野哲久弁護士が言うと机の上に乱暴にジュラルミンケースが置かれた。
中を開けると確かに1000万円が中に入っていた。
「これと引き換えに英樹を君が受け取ってくれないか。弱小事務所にこの大金はありがたい話じゃないか。」
山岡は目の前の事態に困惑して固まってしまった。
そんな山岡をもろともせず長野哲久弁護士が言葉を続ける。
「君が英樹の仕事っぷりに感動して事務所に招待したってことにすればいいんだよ。それに山岡君の事務所は中央大の弁護士繋がりがあるからそれも口実にできる。簡単なことじゃないか。」
「そ、そうしたら英樹弁護士が・・・」
「何を言ってるんだね君は。自分の経歴に汚点が付くのが何よりも嫌なんだよ。しかもダメ息子のせいで。
だから君が引き取ってくれれば全て解決するんだよ。
もちろんタダでゴミを押しつけるわけにはいかない。その為の1000万だよ。
山岡君が事務所に受け入れれば日蓮弁も弁護士会にも疑いの目を向けないんだ。そうすれば経歴に汚点が付かずに済む。」
声が徐々に荒くなる長野哲久弁護士の威圧感に山岡は「はい。」と頷くことしかできなかった。
「さすが東大の頭脳をもつ君だ。話が早い。
明日にも英樹を郵送するから受け取り確認よろしく頼むよ。」
長野哲久弁護士は笑顔で山岡の事務所を後にした。
終始山岡との話し合いを見ていた杉本と千葉は恐怖で怖じ気づいてしまったいたのだった。山岡はただ呆然と目の前の大金を眺めていた。
山岡、杉本、千葉は独立してまだ数ヶ月であったのだが、悲しいかな弁護士の闇を早くも目の当たりにしてしまったのだ。
今夜のセックスは鉛の味だ。三人はとてもセックスをしようとは言える状況ではなかったのだが、ルーティーンはルーティーンとしてこなさなければならない。
その後三人は人生で二度と味わいたくないセックスで一晩明けたのだった。

タイトルについて

この作品は公開された際タイトルがありませんでした。このタイトルは便宜上付けたものです。

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