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「恒心文庫:古事成語:臥薪嘗胆(十八史略伝)」の版間の差分

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(ページの作成:「__NOTOC__ == 本文 == <poem> 意味:1.当初の志を忘れて毎日をダラダラと過ごすこと。 意味:2.父親の遺産を食い潰す愚鈍な息子。 元…」)
(相違点なし)

2019年12月23日 (月) 18:51時点における版

本文

意味:1.当初の志を忘れて毎日をダラダラと過ごすこと。
意味:2.父親の遺産を食い潰す愚鈍な息子。

元前6世紀末、呉王闔閭は先年攻撃を受けた復讐として越に侵攻したが敗れて自らも負傷し、まもなくその傷がもとで病死した。闔閭は後継者の夫差に必ず仇を取るように、と言い残し、夫差は三年以内に必ず、と答えた。
しかし夫差は葬式後にはすっかり忘れ、羽毛を敷いた寝台で眠り、美食を楽しむのであった。
まもなく夫差は何の準備も無しに越に攻め込み、越王勾践の軍に再び惨敗してしまう。内政に力を入れていた勾践もまた軍備は不十分であったが、それ以上に夫差は何もしていなかったのだ。
軍勢を大きく減らしてしまったものの「俺は嫌な思いしてないから」(之ニ対シテ如何ゾ我不快ナル)と相変わらず政策を何もしなかった呉王夫差は、身の程を知らずに覇者を目指して各国に盛んに兵を送り込むなどして国力を疲弊させた上、先代の闔閭以来尽くしてきた重臣の伍子胥を処刑するなどした。
ついに呉の国情が散々になった頃、越王勾践は満を持して呉に攻め込み、ほとんど抵抗らしい抵抗がなかった呉を併呑した。何よりも、呉王夫差が真っ先に降伏したのである。
勾践は英雄として知られた闔閭の息子にしてはおかしいと不可思議に思い、夫差に心情を尋ねた。すると夫差は、
「果たして、見えないものに対して大義をかけることにどれほどの意味があるでしょうか。例え皆が死のうとも、恨みを抱えて薪に臥し、肝を嘗めるよりは何もしない方が良いのが人間でしょう」(果タシテ無見ノ義ニ幾ノ価有ランヤ。藉リニ皆兵斬ラルルトモ、怨ミ徹シテ臥薪嘗胆之即チ価無シ。以テ為サ不ルニ敵セズ。)
と答えた。
このことから、当初の志を忘れて毎日を貪ること、という意味の「臥薪嘗胆」という古事成語が生まれた。
また、同じく古事に由来し、父親の遺産を食いつぶす愚鈍な息子、という意味が後に加わった。

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