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「唐澤貴洋の発言一覧/テラスハウス問題」の版間の差分

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>黒水力
(誤字ならびに外部リンクの修正、ソーシャルメディア利用環境整備機構に関する追記。)
>長谷川良平
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== 発言の推移 ==
== 発言の推移 ==
=== Twitterの恒心再開(2020年3月20日) ===
=== Twitterの恒心再開(2020年3月20日) ===
<del>スパム</del>広告目的で設置された[[恒心綜合法律事務所 (Twitterアカウント)|恒心法律綜合事務所のTwitter]]は2014年6月の恒心を最後に、約6年にわたり放置されていた。ところが、「週刊文春」2020年3月26日号に{{wpl|森友学園問題}}で自殺した財務省職員が遺した告発文書が公開されたことをきっかけに、[[Twitter#3.E6.9C.8820.E6.97.A5_2|2020年3月20日]]から再び頻繁に恒心されるようになった。このツイート再開がテラスハウス問題における尊師の一連の発言の伏線となる。
<del>スパム</del>広告目的で設置された[[恒心綜合法律事務所 (Twitterアカウント)|恒心法律綜合事務所のTwitter]]は2014年6月の恒心を最後に、約6年にわたり放置されていた。ところが、「週刊文春」2020年3月26日号に{{wpl|森友学園問題}}で自殺した財務省職員が遺した告発文書が公開されたことをきっかけに、[[Twitter#3.E6.9C.8820.E6.97.A5_2|2020年3月20日]]から再び頻繁に恒心されるようになった。このSNS復活の流れから、木村花に関する一連のコメントに繋がっていく。


=== Twitterの恒心(2020年5月24日) ===
=== Twitterの恒心(2020年5月24日) ===
そして木村花が自殺した翌日、尊師は下記のTwitterを連続恒心した。該当のTwitterは[[唐澤貴洋の発言一覧/Twitter]]にも転載されているが、この項目にも折りたたみ表示で全文を転載する。木村花をTwitter上で攻撃している人間を止めるでもなく、[[2ちゃんねる]]でIP開示に失敗した過去の自分を反省することもなく、具体的かつ実効性のある提案をするでもなく、日本政府やTwitter社に対してひたすら恨みつらみの'''感情の発散'''をしているに過ぎない、生産性もなにもないお粗末な内容である。
木村自殺の翌日となる24日、尊師の怒涛のTwitter恒心が始まる。ところが、他の弁護士のような誹謗中傷を戒めるもの、法的対処を勧めるものではなく、法改正やTwitter社のプライバシーポリシーを無視した[[開示]]を求めるものであった。<br>
プライバシーや表現の自由との兼ね合い、(特に加害者の多い炎上事件における)責任の軽重の判断の難しさなどを無視した過激な主張に教徒は驚愕した。
 
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立憲民主党はやる気があるのか。
立憲民主党はやる気があるのか<ref>プロバイダ責任制限法改正の主張は与野党問わずあり、なぜ立憲民主党を名指ししているのかは不明。[https://www.asahi.com/articles/ASN5V62SSN5VULFA025.html]</ref>。
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!{{Archive|https://twitter.com/KoushinLawfirm/status/1264536346502107137|https://archive.vn/fF2ed|https://twitter.com/KoushinLawfirm/status/1264536346502107137}}
!{{Archive|https://twitter.com/KoushinLawfirm/status/1264536346502107137|https://archive.vn/fF2ed|https://twitter.com/KoushinLawfirm/status/1264536346502107137}}
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=== 弁護士ドットコムニュースへの登場(2020年6月8日)===
=== 弁護士ドットコムニュースへの登場(2020年6月8日)===
事件発生から2週間程度経過した2020年6月8日に、尊師は[[弁護士ドットコム|弁護士ドットコムニュース]]のインタビューに突然登場した。
事件発生から2週間程度経過した2020年6月8日に、[[弁護士ドットコム#「10年続くネット中傷被害」唐澤貴洋が語る“木村花さん問題” 「もはや重罰化が必要だ」(2020/06/08)|弁護士ドットコムのインタビュー記事]]に尊師が登場。
全文は[[弁護士ドットコム#.E3.80.8C10.E5.B9.B4.E7.B6.9A.E3.81.8F.E3.83.8D.E3.83.83.E3.83.88.E4.B8.AD.E5.82.B7.E8.A2.AB.E5.AE.B3.E3.80.8D.E5.94.90.E6.BE.A4.E8.B2.B4.E6.B4.8B.E3.81.8C.E8.AA.9E.E3.82.8B.E2.80.9C.E6.9C.A8.E6.9D.91.E8.8A.B1.E3.81.95.E3.82.93.E5.95.8F.E9.A1.8C.E2.80.9D_.E3.80.8C.E3.82.82.E3.81.AF.E3.82.84.E9.87.8D.E7.BD.B0.E5.8C.96.E3.81.8C.E5.BF.85.E8.A6.81.E3.81.A0.E3.80.8D.282020.2F06.2F08.29|該当項目]]にて参照されたいが、このインタビュー記事は読むに耐えない内容で、内容があまりにもひどすぎるので、該当部分を抜粋した上で批判を行う<ref>「テラスハウス問題」の本質と関係のない細かいツッコミについては当Wikiの[[弁護士ドットコム#.E3.80.8C10.E5.B9.B4.E7.B6.9A.E3.81.8F.E3.83.8D.E3.83.83.E3.83.88.E4.B8.AD.E5.82.B7.E8.A2.AB.E5.AE.B3.E3.80.8D.E5.94.90.E6.BE.A4.E8.B2.B4.E6.B4.8B.E3.81.8C.E8.AA.9E.E3.82.8B.E2.80.9C.E6.9C.A8.E6.9D.91.E8.8A.B1.E3.81.95.E3.82.93.E5.95.8F.E9.A1.8C.E2.80.9D_.E3.80.8C.E3.82.82.E3.81.AF.E3.82.84.E9.87.8D.E7.BD.B0.E5.8C.96.E3.81.8C.E5.BF.85.E8.A6.81.E3.81.A0.E3.80.8D.282020.2F06.2F08.29|該当項目]]の注釈を参照されたい。</ref>。
 
インターネットの誹謗中傷に苦しんでいたリアリティー番組「テラスハウス」出演のプロレスラー・木村花さんが22歳で亡くなった。「木村さんの死は他人事ではない」と声を上げたのが唐澤貴洋弁護士だ。
ネット中傷の被害者を精力的に助ける一方、彼自身もまた「100万回の殺害予告」を受けた被害者である。2012年3月、掲示板「2ちゃんねる」(当時)で、ある少年の代理人として削除請求をしたことをきっかけに、今も「炎上」させられている。
 
この事件には全く無関係であるにも関わらず、冒頭から'''「他人事ではない」'''などと、あたかも詐欺師のようなセリフでしゃしゃり出てきた時点で、尊師が売名目的でインタビューに応じていることを感じ取ることができる。
 
さらに、当Wikiの読者なら御存知の通り、尊師は依頼人である[[長谷川亮太|ハッセ]]を放置して自らが2ちゃんねる(当時)で発狂したり、[[重光由美|重光ネキ]]の開示依頼に失敗したなどの歴史的事実は多数存在するが、尊師が「ネット中傷の被害者を精力的に助けた」などという事実は一切確認されていない。弁護士ドットコムニュースによる{{wpl|フェイクニュース}}、[[これはいけない]]。
 
(中略)
  '''<span style="color: orange;">●ネットの誹謗中傷が社会問題化</span>'''
――木村さんが亡くなってネットの誹謗中傷が社会問題化しています
現在進行形のテレビ出演者が、ネットのバッシングを一因として亡くなられた。日本の芸能界でも類を見ない出来事です。
木村さんにお会いしたことはなくともショックです。殺害予告や誹謗中傷を何度も受け続けて、なんとか自分の中で整理できた僕の体験をお伝えしたかったです。
 
フジテレビのやらせ脚本によって悪役を演じさせられ、SNS上で中傷攻撃を受けた木村花と、'''8年以上にわたり[[唐澤貴洋の発言一覧/Twitter|Twitter]]や[[唐澤貴洋の発言一覧/Facebook|Faithbook]]上で自らネット炎上の燃料を供給し続けている尊師'''では全く立場が異なる。そもそも自殺した人間に対して'''「お会いしたことはなくともショックです」'''などとふざけた発言をしているが、それなら、'''尊師が会ったこともなく知名度もない一般人の自殺だったらショックではないのか'''。この時点で、尊師が木村花や遺族にまともに同情する気が一切ないことが読み取れる。
 
――フジテレビは番組の打ち切りを発表しました。局の責任をどう考えますか
私がテレビ出演した機会には必ず台本がありました。テレビには進行が必要で、テラスハウスも「リアリティー番組」と言いつつ、「演出」されているのだろうという認識を持っていました。
映画で役者が何を演じようが、批判は「演じた役」に向けられます。リアリティー番組では、出演者の振る舞いへの評価・批判が、現実の出演者個人への評価・批判につながってしまう危険性があります。
すでに削除されたようですが、木村さんにクローズアップした本編の解説動画が配信されました。「花が鼻につく」というタイトルです。
直接的な加害者は侮辱行為をした多数の人ですが、フジテレビとしてはリアリティ番組の危険性について検証をし、今後の番組制作のガイドラインを作る必要があると思います。
 
この箇所は一見すると尊師がフジテレビを批判しているように見えるが、具体的な批判は行わずにどちらともとれる曖昧な発言で終始しており、事実上フジテレビを擁護しているに等しい。
 
『花が鼻につく』はフジテレビ公式YouTubeチャンネル「TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020 山チャンネル」に掲載された動画であり、『テラスハウス』司会者の山里亮太<ref>ただし、山里もアドリブではなく、フジテレビが作成した脚本に基づいて木村花を攻撃していた可能性が高いため、加害者であると同時にフジテレビのヤラセ脚本による被害者であると見ることも可能である。また、同番組で以前山里とともに司会を努め、山里のブレーキ役となっていた{{wpl|徳井義実}}が降板したことにより、山里の出演者攻撃がエスカレートしたという指摘も存在する。山里亮太が[[長谷川亮太|ハッセ]]の高校の先輩であるという点も、恒心的には留意すべき事実である。</ref>が木村花を攻撃した内容である(現在はチャンネルごと全て削除されている)。意図的かどうかは不明だが、'''この箇所で尊師は山里の存在やフジテレビ公式動画である点に一切触れず、あたかもネット住民が作成した匿名中傷動画とも取れるような発言を行っている'''。
 
さらに、次項で述べる「週刊文春」2020年7月9日号が報道したとおり、この問題の本質は'''一方的な契約書によって出演者に法的に拘束し、やらせ演技を強要したフジテレビの悪質な体質'''である。'''尊師が提唱するような法的拘束力の存在しないガイドラインをフジテレビ自身が策定しても、一方的な契約書によって出演者にやらせ演技を強要し続ける限り、問題は何も変わらない'''。なお、2020年7月時点においてフジテレビは一方的な契約書によって木村花にやらせ演技を強要したことを未だに認めていない。
 
'''<span style="color: orange;">●絶望の淵で「アルコール依存」「自死寸前」だった</span>'''
(中略)
誹謗中傷に絶望して、死に支配される寸前だったこともあります。でも、僕が10代後半のときに、弟がリンチを受けたことを悲観して自殺しました。弁護士を志す理由になった根本的な出来事です。
弟のことがあって、僕は理不尽と立ち向かう必要があるからと強く生きていけたんです。そういう特殊な経験でもなければ、もし木村さんと同じ目に遭っていたら死を選んでしまっていたかもしれません。
 
ここで再び[[唐澤厚史|弟・厚史]]の死に言及しているが、財務省職員、木村花と他人の自殺に便乗した発言がこれだけ続くと、'''厚史の実名や自殺の経緯をあえてセルフ開示したのも、弁護士としての自らを売り込む目的のプロモーション戦略だったのではないかと疑わざるを得ない'''。尊師がセルフ開示しなければ、「ダチョウのATSUSHI」といったネタや、悪いものたちとつるんでパー券を売っていた厚史の自己責任論などは生まれなかったからである。尊師こそ、亡くなった実弟の厚史を冒涜している張本人であるとしか考えられないのである。
  (中略)
'''<span style="color: orange;">●被害者負担のない制度を提言</span>'''
――悪意もなく誹謗中傷する加害者もいるんですね
加害者だけではありません。誹謗中傷に悩んだ僕の相談に、ほとんどの人が「そんなこと気にするなよ」と答えました。ネット上の暴力への軽視は今も昔も変わりません。拳で殴られた人に、いじめられた人に「気にするなよ」と言えますか? 言えませんよね。
問題解決に向けて、法律を変える必要があります。それとともに、ネットの誹謗中傷の問題を簡単・低額で相談できる第三者機関を設置するべきです。
木村さんに誹謗中傷した人の侮辱行為は、1日以上30日未満の拘留または1万円未満の科料を科されるのみです。しかも、ほとんどは不起訴になるでしょう。
 
話題は木村花の自殺問題から突然、法改正という自らの政治的野望へとすり替えられる。
 
そもそも、'''ネットの誹謗中傷を含む法的問題を簡単かつ無料で弁護士に相談できる「法テラス」に[[長谷川亮太|ハッセ]]が相談に行き、その時の担当者がたまたま尊師だったことが、長期にわたる自らの炎上問題を招いたきっかけになっていることを、尊師は完全に忘却しているようである'''。仮に尊師が提言するような第三者機関を作ったとしても、'''該当の事件を担当する弁護士や担当者が無能な場合、第二・第三の尊師が出現するだけである'''。
 
一方、尊師と全く逆の例として、一連の{{nicodic|エア本さん|エア本}}動画に対する{{wpl|創価学会|某宗教団体}}の対応がある。同団体はきわめて有能な弁護士と連携し、動画の著作権侵害を理由として[[niconico|ニコニコ動画]]<ref>かつての[[2ちゃんねる]]同様、デタラメな運営で有名な動画サイト。しかし、尊師は自らに対する名誉毀損に該当するはずの多数の[[パカソン]]やMMDを削除せずに放置しているニコニコ動画運営に対しては不思議なことになぜか怒りを一切示していない。挙句の果てには、ニコニコ動画トップだった[[川上量生]]の弁護まで行った。尊師には一貫した思想というものは存在しないようである。</ref>に投稿者のIPを強制開示させた上で各プロバイダに訴訟を起こし、エア本動画の投稿者の個人情報を開示させた。その結果、開示を恐れた投稿者が動画を自主削除するなどしたため、エア本動画は急速な勢いで衰退した<ref>著作権法の専門書や雑誌に掲載される判例に「チキ本さん~呪われしモザイク事件」などいったエア本動画のタイトルが残ることになったのは、司法界に対する某宗教団体の偉大な功績である。尊師は法曹関係者であるが、司法界においてそのような有益な貢献を過去に一度でも行ったことがあるのだろうか。</ref>。
 
わざわざプロバイダ責任制限法の改正等を行わなくても、制約の多い現行の制度のもとで、ネット上で違法行為を行った発言者の情報を開示している有能な弁護士の実例は多数存在するのである。一方、尊師のような無能な弁護士は現行の法制度すら十分使いこなせていない。特に、近年は弁護士大幅増員化の弊害で無能弁護士が急増している。このような状況下で法制度をどれだけ改正しても、無能弁護士に着手金だけ搾取される被害者が続出する事態になるであろうことは容易に推測できる。
 
'''<span style="color: orange;">●誹謗中傷の罪は傷害罪と同じだ</span>'''
――法改正を含め、誹謗中傷をなくしていくため、何を変えていく必要があるのでしょうか
ネット上の名誉毀損行為、執拗な侮辱行為について、傷害罪と同程度の罰則にすることを提案します。15年以下の懲役または50万円以下の罰金にするのです。
人の生理的な機能に傷害を負わせたら傷害罪にあたります。被害者は精神的に大変な負担をかかえて、自殺することもあります。
 
尊師はこれまで同様、牽強付会な理論に基づき、ネット上の誹謗中傷を傷害罪と同等の刑罰にせよという主張を行っている。これは法的思考におけるバランス感覚を著しく欠く特異な主張である。そのため、'''尊師の提案(ネット上の名誉毀損・侮辱行為を傷害罪と同等の罰則にする)に同調する人間は、法曹関係者を含め、現時点でその存在が一切確認されていない。'''
 
 
'''【補足1】'''現行刑法(平成16年改正)の204条で定められている傷害罪の法定刑は'''15年以下の懲役または50万円以下の罰金'''である。一方、刑法230条で定められている名誉毀損の法定刑は'''3年以下の懲役若しくは禁錮または50万円以下の罰金'''である。よって、尊師の主張を言い換えると'''「刑法を改正して名誉毀損罪の法定刑の上限を懲役15年まで引き上げろ」'''ということである。しかし、この主張は全く実効性が存在しないのである。
 
仮に刑法を改正して名誉毀損罪の法定刑を引き上げたところで、実際の刑事裁判には「量刑の相場」というものが存在する<ref>これまで判明している限りでは、尊師は刑事裁判の実務経験が全くない。そのため、量刑の相場に関する状況を考慮せずに、名誉毀損の法定刑引き上げを声高に主張しているものと推測される。</ref>。よって、名誉毀損に対する実際の判決の量刑が短ければ、仮に刑法を改正したとしても何の意味もない。
 
さらに、刑事事件の立件には多大な人的労力と重大な法的責任が伴うため、警察・検察はよほどのことがない限り、きわめて慎重な対応を取らざるを得ない。例えば[[神聖六文字]]のような書き込みたった1件でいきなり名誉毀損で逮捕・立件され、法定刑上限の判決(尊師案だと懲役15年)が言い渡されるというのは明らかに非現実的である。<br>
 
大手マスコミはインターネットの悪質性を強調したいがために「匿名」である点のみをあげつらってネット炎上を糾弾するが、例えば[[甘芋]]は実名で狂った攻撃・中傷を堂々と行うので、匿名か実名かという点は本質的な問題ではない<ref>甘芋の場合、刑事事件では「責任能力なし」と判断される可能性が高い。また、甘芋は一般的に経済力が乏しいため、民事で訴訟を起こしても賠償金を回収できる可能性は低い。これは法的手続きにおける限界といえる。</ref>。今回の木村花の中傷問題でも、SNS上において実名で攻撃を行っていた放送作家が存在する<ref>該当の放送作家は、木村花の自殺後に自らのTwitterアカウントを削除し、ネット上から逃亡している。</ref>。
 
インターネットの書き込み問題に対して、尊師のように実現性がきわめて低い内容の法改正を声高に主張するのではなく、後述の髙橋裕樹弁護士の主張のように、まずはプロバイダの段階における対応策を、関係者・当事者の意見を確認しながら模索しつつ検討するのが妥当だと考えられる。しかし、今のところ、尊師がプロバイダなどと協力してインターネットにおける誹謗・中傷の問題に取り組んでいるという情報は全く存在しない<ref>尊師が正体不明の社団法人と「インターネット上の誹謗中傷を根絶すべく、総務省、法務省、文科省及び大臣に求めます」という署名活動をネット上で行っていることは確認されている。広告になるので、該当のサイトへのリンクは控える。</ref>。
 
'''【補足2】'''ネット上の書き込みを含む表現行為に対する法律が抱える制約として、名誉毀損に認定されることの難しさがある。名誉毀損については違法性を阻却する要件が存在するためである。以下、刑法230条の条文を引用する。
 
(名誉毀損)
第230条
'''1. 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。'''
2. 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。
(公共の利害に関する場合の特例)
第230条の2
'''1. 前条第1項の行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。'''
2. 前項の規定の適用については、公訴が提起されるに至っていない人の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実とみなす。
3. 前条第1項の行為が公務員又は公選による公務員の候補者に関する事実に係る場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
 
230条の2については、
 
'''1. 公共の利害に関する事実であること(公共性)'''<br>
'''2. もっぱら公益を図る目的があること(公益性)'''<br>
'''3. 摘示された事実が真実であること(真実性)'''<br>
 
があれば、違法性は阻却される<ref>よって、当Wikiに記載されている各記事は名誉毀損の違法性を阻却する3要件を全て満たしており、尊師に対する名誉毀損には該当しない。</ref>。名誉毀損については、判例についても様々な歴史的蓄積がなされている。そのため、民事・刑事を通して該当の表現が名誉毀損であると認定されるためのハードルはきわめて高い。
 
一方、「殺す」「爆破する」などの脅迫や威力業務妨害に該当する書き込みの立件、特に刑事事件としての立件は比較的容易である。しかし、「殺す」と類似した内容で、書き込まれた対象者に精神的苦痛を与えかねない「死んでくれ」については脅迫に該当しないとされるため、警察も全く動いてくれないという<ref>{{archive|https://www.bengo4.com/c_23/n_11458/|https://archive.vn/w60fA|ネットの中傷地獄で自殺未遂、そして出家…元女性アナ、執念で加害者を特定 「被害者の駆け込み寺つくりたい」弁護士ドットコムニュース、2020年7月11日}}
</ref>。
 
今回の木村花に対する「中傷」についても、該当する書き込みを名誉毀損や脅迫と認定できないものが多く、尊師が主張するような刑法改正だけで対処するのは難しいのが現状である。
 
(中略)
'''<span style="color: orange;">●ネットを正しい本音の言える場所に</span>'''
――木村さんの一件で、著名人が法的措置の意思を発信し始めました。「芸能人へのネット中傷は当たり前」という考えも変わりつつあります
週刊誌は、「芸能人は死ね」「この女優の顔は醜悪で見るに堪えない」なんて書かないじゃないですか。ところが、SNSでの発言では、このような発言は多くみられます。今は、ひとりひとりが表現者の時代。リテラシーが必要になります。これは教育の問題になってきますね。
 
国内外を問わず、過去から現在に至るまで、週刊誌や新聞などマスコミの取材や報道によって、深刻な状況に追い込まれた被害者は多数存在している。有名な例として、{{wpl|デヴィ・スカルノ|デヴィ夫人}}は{{wpl|スカルノ|スカルノ・インドネシア大統領}}と結婚した後、マスコミの悪質な中傷や執拗な取材により、母は心労がたたって亡くなり、弟はガス自殺に追い込まれている。
 
'''デヴィ夫人と同じく、弟が自殺に追い込まれたはずの尊師が、デヴィ夫人にとって「悪いものたち」である週刊誌を事実を捻じ曲げてまで擁護する理由は不明である。'''「当職を持ち上げてくれるマスコミは善、当職を批判するネットは悪の巣窟」という価値観が根底に存在するためではなかろうか。
 
しかし、その一方で尊師は[[立花孝志]]が週刊文春を相手取って起こした悪質なスラップ訴訟の代理人弁護士を務めている。これらの行動は「金にさえなれば言論弾圧を目的としたスラップ訴訟にも積極的に関与する」という、尊師の二枚舌を示していると言えよう。
 
(中略)
【取材協力弁護士】
唐澤 貴洋 (からさわ・たかひろ)弁護士
一般民事及び商事事件、刑事事件、入管事件、インターネットに関する法律問題を主に取り扱う。'''監訳を務めたネット上のヘイトクライム解説書「サイバーハラスメント」(明石書店)が6月15日に発売される。'''
事務所名  :法律事務所Steadiness
事務所URL:https://steadiness-law.jp/


記事の最後で、尊師がこのインタビューに応じた目的がはっきりわかる。つまりは'''6月15日に発刊された自らの監訳書籍の広告だったのである'''<ref>「6月15日」は書籍奥付に印刷された発刊日であり、実際にAmazonでこの書籍が購入可能になったのは2020年6月5日である。</ref>。語るに落ちるとしかいいようがない。
ツッコミどころの多い記事であり、他にも'''「他人事ではない」'''、'''「お会いしたことはなくともショックです」'''、などの白々しい発言が鼻につく。


=== 弁護士ドットコムニュースにおける尊師発言の総括 ===
また、冒頭の紹介において尊師について「ネット中傷の被害者を精力的に助ける一方、~」とされている。尊師が、自分で炎上被害者を見つけてきて救済した、プロボノ<ref>プロのボランティア。プロとして生計を立てている専門家が、社会貢献として無料・低報酬で業務を行うこと。尊師は『[[炎上弁護士]]』において「年一回はプロボノ活動をしなければならない」としていた。</ref>として極端に安価な報酬で業務を行った、といった事例は確認されていない。むしろ『[[炎上弁護士]]』において「新規の客はおらず、知り合いからの紹介がほとんど」とされており、受動的に、業務として[[パカ弁]]をやっているものと思われる。弁護士ドットコムが何をもって「精力的に助け~」としたのかは不明である。
そもそも事件の全容がわかっていない6月初頭の時点で'''「木村さんの死は他人事ではない」'''などと、まるで詐欺師が用いるような口調でインタビューに応じている。そして、インタビュー全文を最後まで読めば分かる通り、遺族の思いに寄り添うのではなく、自らの政治的野望ならびに売名のために今回の事件に便乗したことがはっきりわかる。記事の最後に自らが監訳を務めた書籍のPRを行っていることがその動かぬ証拠であり、他人の自殺をダシにした悪質なステマインタビュー記事としかいいようがない。


次項の「週刊文春」の記事からも分かる通り、木村花を自殺に追い込んだ一義的な責任は、やらせ脚本を作成して視聴者を誤誘導したフジテレビにあることは明白である。しかし、尊師はフジテレビの責任には一切触れず、いかにも今回の事件の全ての責任がネット利用者にあるような方向に意図的に誘導している。自分を持ち上げてくれるマスメディア(特にテレビメディア)に好意的な尊師の特異な価値観が、このインタビュー記事から見て取れる。
==== 主な問題点 ====
*テレビ局の責任を問う節があるが、非常に曖昧な物言いに留まっている。
**大企業であるテレビ局と出演者の力関係、番組出演の任意性に留まらず、「やらせ」に関わる放送倫理など多くの法律的な問題があるにも関わらず踏み込まない。
**尊師が言及している『花が鼻につく』はフジテレビが公式に配信した動画であり、局側が積極的に中傷を煽った代表例とされていたが、そういった説明が無い。
*「アルコール依存に陥った」としている。
**本当にアルコール依存に陥ったのであれば、依頼人に不利益の出かねない問題であり、弁護士会の懲戒を食らいかねない。<ref>[http://shyster.sakura.ne.jp/database.cgi?keys1&keys2=10479 アルコール依存で懲戒を受けた例]</ref>
**以前は「[[でも意外と業務には影響ないですよね。実は。]]」としており、発言が二転三転している。
*「ネット上の誹謗中傷を簡単・低額で相談できる第三者機関の設置」
**[[長谷川亮太]]は、法律問題を簡単・無料で相談できるサービスである「法テラス」から尊師を紹介されている。これ以外のどういった機関を想定しているのか不明。
**誹謗中傷を相談する機関であれば当然被害者寄りであろうと思われ、「第三者」機関ではない。もしかしたら弁護士が相談する機関かもしれない。
*安易に名誉棄損罪の量刑を傷害罪と同様に引き上げることを主張している。
**名誉棄損罪、ないし侮辱罪は社会的な名誉を守る法であるため、「'''公然と'''」発言を行うことが必要。尊師の主張する「精神的な負担」は公然であるかを問わないと思われるため、保護法益の変更など大きな解釈の変更が必要で、非現実的。
**量刑を引き上げたところで実際に課される刑がどの程度かは別問題であり、量刑を上げれば刑が重くなるわけではない。
*週刊誌、ラジオといった既存メディアは誹謗中傷行為を行わないとしている。
**週刊誌に顕著であるが、芸能人への誹謗中傷記事が掲載されることは頻繁にある。<ref>[https://minatokokusai.jp/news/7965/ エド・はるみの中傷記事に対する対応]</ref>
**既存メディアに関しては、行き過ぎた取材合戦などの特有の問題<ref>デヴィ・スカルノの母が過剰取材のストレスにより体調不良のち早逝したことが代表的。</ref>があるにも関わらず、無批判に称揚している。


== 「週刊文春」における木村花の実母の証言 ==
== 「週刊文春」における木村花の実母の証言 ==
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