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「インフレーシヨンと物價對策」の版間の差分

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==== 貨幣󠄁價値の表現 ====
==== 貨幣󠄁價値の表現 ====
 然らば貨幣価値は何によつて表現されるかに就いては、一般物價指數の逆數によつて貨幣価値の正當なる表現と見るものである。
即ち(旧字体)貨幣の價値を其の交換價値と解釋する時は、この交換價値即ち(旧字体)購賣力は、諸種の財貨を取得し、又は勞務を享受する場合に實現し、交換比例に於て數字的なる表現を見るものである。
故に、例へば米一俵十八圓なりと云ふのは、米と貨幣との交換比例である。
この場合、貨幣十八圓の交換價値は米一俵で表現せられ、又逆に、米の價値は米と對立して交換される貨幣の量、即ち(旧字体)十八圓なる價格に表現されるべきものである。
即ち(旧字体)價格なるものは、財貨にのみ存するのではなく、貨幣の方面から見れば同じく其の交換價値を示すものである。
故にこの場合の貨幣の價値は、其一定量が交換により支配する米の量に依つて表現されると共に、一定量の米に對して提供される貨幣の量、即ち(旧字体)米の價格の逆數に依つても表現される事になる。
 貨幣と交換される價値物の種類は極めて多き故に、その財貨及び勞務の諸價格總合平均位を求めた所謂 一般物價指數の逆數によつて貨幣價値を表現するとなすのである。
 然るに職能價格説(説:旧字体)の論者は諸物價の平均的中心的な變化其のものを否定し、引いては諸物價の中心的な地位と規定された物價水準や一般貨幣價値の思想を無用なりとなすものである。
通貨の事情(情:月→円)によつて諸商品價格の影響(響:旧字体)されることは是認するが、この關係ではないと云のである。
 乍然、貨幣の購買力が物價水準によつて表現されると云ふのは、貨幣の購買力其のものヽ性質から見て固よりさうならなければならぬのであつて、決して現實的な諸物價の變動があるといふのではない。然る


一八五
 然らば貨幣󠄁價値は何によつて表現されるかに就いては、一般物價指數の逆󠄁數によつて貨幣󠄁價値の正當なる表現と見るものである。<br>
一八六
 卽ち貨幣󠄁の價値を其の交󠄁換價値と解釋する時は、この交󠄁換價値卽ち購󠄂賣力は、諸󠄀種の財貨を取得し、又󠄂は勞務を享受する場合に實現し、交󠄁換比例に於て數字的なる表現を見るものである。
故に、例へば米一俵十八圓なりと云ふのは、米と貨幣󠄁との交󠄁換比例である。
この場合、貨幣󠄁十八圓の交󠄁換價値は米一俵で表現せられ、又󠄂逆󠄁に、米の價値は米と對立して交󠄁換される貨幣󠄁の量、卽ち十八圓なる價格に表現されるべきものである。
卽ち價格なるものは、財貨にのみ存するのではなく、貨幣󠄁の方面から見れば同じく其の交󠄁換價値を示すものである。
故にこの場合の貨幣󠄁の價値は、其一定量が交󠄁換により支󠄂配する米の量に依つて表現されると共に、一定量の米に對して提供される貨幣󠄁の量、卽ち米の價格の逆󠄁數に依つても表現される事になる。<br>
 貨幣󠄁と交󠄁換される價値物の種類󠄀は極めて多き故に、その財貨及び勞務の諸󠄀價格總合平󠄁均位を求めた所󠄁謂 一般物價指數の逆󠄁數によつて貨幣󠄁價値を表現するとなすのである。<br>
 然るに職能價値說の論者󠄁は諸󠄀物價の平󠄁均的中心的な變化其のものを否定し、引いては諸󠄀物價の中心的な地位と規定された物價水準や一般貨幣󠄁價値の思想を無用なりとなすものである。
通󠄁貨の事情󠄁によつて諸󠄀商品價格の影響󠄃されることは是認󠄁するが、この關係は貨幣󠄁と個々の商品價格に直󠄁接なものであり、平󠄁均的な物價水準と云ふ樣な觀念を通󠄁しての關係ではないと云{{原文ママ|云ふ?}}のである。<br>
 乍然、貨幣󠄁の購󠄂買力が物價水準によつて表現されると云ふのは、貨幣󠄁の購󠄂買力其のものゝ性質から見て固よりさうならなければならぬのであつて、決して現實的な諸󠄀物價の變化に平󠄁均的中心的な變動があるといふのではない。
然るにこの論者󠄁は、現實的な諸󠄀物價の動きにかゝる平󠄁均的中心的な動きがないといふので物價水準の思想から、貨幣󠄁の一般的購󠄂買力の思想までを無用のものと爲すのである。


(中断)
==== インフレーシヨンの意󠄁義 ====
 
 以上の如く貨幣󠄁價値の決定並にその表現について明󠄁らかとなつたから、貨幣󠄁價値の下落であり、物價騰󠄁貴であると前󠄁提する所󠄁のインフレーシヨンの意義も自から解せられる所󠄁である。<br>
 卽ちインフレーシヨンとは、通󠄁貨量の增大によつて通󠄁貨と生產取引される物貨{{原文ママ|物價?}}との釣合ひが破壞せられ、通󠄁貨の價値の低落した狀態である、と規定し得るであらう。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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