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恒心文庫:尊師のお尻

提供:唐澤貴洋Wiki
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本文

ぷりぷり

小鳥のさえずり
ゆらめくカーテン
隙間から差し込む日の光

天井をしばらくの間見つめてから、自分の横に視線を移す
そこには緩みきった表情で眠る尊師

柔らかく伏せられた小さなおめめ
細い寝息を漏らす丸く低い鼻
そして口の端からとめどないよだれ

かわいいなあ
思わずぼくは自分の裸体を尊師の裸体に重ねる
まるでなじませるように擦りつける

ふと尊師が苦しそうな息をもらした
どうやら僕の朝立ちした陰茎が当たっていたようだ
反省

でも我慢できなかった
ぼくはベッドから出て掛け布団を剥ぎ取る
あらわになる仰向けの裸体
むちむちとした白魚の様ななまめかしい肌

朝の外気に触れた肌が一時ぷるんと震える
尊師はその眉を歪めると寒さから逃れるように縮こまる
まるで赤子のように五体を丸めている

丸みを帯びた肉体
その中で目を引くのは特に丸みを主張するお尻
肉の詰まった尻たぶが彼の呼吸に合わせはかなげに震えている

その弧を描く両尻の間
尾底骨の一部分の色が周囲と違う
蒙古斑だろうか
青白い肌の中にあって尚浮かび上がる青色

ぼくは耐え切れなくなった
いつかこの蒙古斑が消えたら尊師はここを出ていく
それが大人になることなのだ

ぼくは尊師と離れたくない
彼はいつまでも無垢なまま僕と一緒に居なくてはならない
ぼくはぼんやりとした視界に青色を映しながらぼんやりと考えている

その時一陣の風がカーテンをはためかせて吹き込んだ
それは天啓だった
寒気で目を覚ましたのかまぶたを指で擦る尊師の尻を僕は力の限りひっぱたいた

いつの日か尊師が大人になるなら
蒙古斑が消えてしまうなら
僕はそれを止めればいい
蒙古斑が消えないように絶え間無く叩き続ければいい

「」
泣き声が聞こえる
五体を振り乱して泣きわめく声
赤ちゃんは泣くのが仕事だから当然だ
いつのまにか振り下ろす平手がにぎりしめられているけどそれでいい

しばらくして尊師は泣きつかれたのか眠っていた
うんともすんとも言わない
蒙古斑が消えないように叩いていた甲斐もあって全身が蒙古斑に覆われている
これじゃ青子だ
やり過ぎてしまった

僕はキッチンの方から包丁を取り出した
これなら尊師を‘赤子,にできる
これで尊師と僕は永遠になる
僕は夢心地でそう思った

あああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!


おわり

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