「インフレーシヨンと物價對策」の版間の差分

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(→‎四、我國に於ける物價對策: (軍需品買い漁ったらインフレが起きて軍需品買えなくなるナリ...)(そうだ、国民に生活ギリギリの必需品だけ与えて売買行為を取り上げれば物価は上がらないナリ!))
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 物資󠄁需給の方䇿としては、積極的にそれ等物資󠄁の供給增加が問題となるが、增產の爲の生產力擴充は、それ自體物資󠄁需要󠄁を換起󠄁するばかりでなく、國內に資󠄁源の缺けたものに就ては生產力を擴張すべき方䇿がないのである。
 物資󠄁需給の方䇿としては、積極的にそれ等物資󠄁の供給增加が問題となるが、增產の爲の生產力擴充は、それ自體物資󠄁需要󠄁を換起󠄁するばかりでなく、國內に資󠄁源の缺けたものに就ては生產力を擴張すべき方䇿がないのである。
故に當面の對䇿としては輸󠄁入增加と云ふ事が重要󠄁問題であるが、我國に於ては金の現送󠄁量を與へられたものとする限り、增大すべき軍需品需要󠄁に應じて一般消󠄁費財の輸󠄁入制限は不得已事である。<br>
故に當面の對䇿としては輸󠄁入增加と云ふ事が重要󠄁問題であるが、我國に於ては金の現送󠄁量を與へられたものとする限り、增大すべき軍需品需要󠄁に應じて一般消󠄁費財の輸󠄁入制限は不得已事である。<br>
 如斯、生產の擴張は期待されぬ一方、購󠄂買力はます/\增大するのであるから、こゝに於て國家統制による需給の調󠄁節󠄂が必要󠄁となつて來るのである。
卽ち暴利取締から價格の公󠄁定に及び更󠄁に生活必需品に對しては切符割󠄀當制にまで進󠄁むのである。<br>
 先づ暴利取締に次󠄁ぐ段階としてはかゝる物資󠄁に對して、最高、最低又󠄂は標準價格を公󠄁定することが必要󠄁である。
勿論かゝる價格の公󠄁定に對しては嚴重なる監視󠄁を行ふことが必要󠄁であるが、それが生活必需品であり、而もその供給數量が禁止的に制限される事になると、假令價格の公󠄁定が行はれても、事實に於ける適󠄁用は困難󠄀になり、當然闇相場の出現は免󠄁れ得ないであろう{{原文ママ|あらう}}。
何故ならば、一方に於て供給は極度に制限せられるのに、他方需要󠄁は制限されないのみならず、購󠄂買力の增加によつて益󠄁々增大する可能性があるからである。
尤も供給が極度の制限によつて完全󠄁な品不足になつて終󠄁ふ樣な場合には問題ではない。
併し、そう{{原文ママ|さう}}した場合には其の物資󠄁に對する購󠄂買力は他の商品に向けられ當然それ等の價格騰󠄁貴を将來し得るのである。<br>
 如斯、生活必需品や日常使󠄁用品の供給が相當限られるやうになると、價格の公󠄁定が行はれても價格の抑制は殆んど不可能である。
隨つて次󠄁の段階の切符による割󠄀當配給制にまで進󠄁むのである。
固より切符配給の場合に於ても切符に對する闇相場は免󠄁れないのであるが、それが生活必需品であり、その割󠄀當量が最小限度に留まる場合にはかゝる闇相場の出現は緩󠄁和せられるであらう。
故にこの切符割󠄀當制は生活必需品のそれも或一部に限られるのであつて、之を全󠄁財貨に適󠄁用する事は到底不可能な事である。
從つて、一般的に云へば、需要󠄁の調󠄁整は、他の方䇿に依らねばならぬのである。<br>
(中断)


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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