恒心文庫:Youtuberたかひろ「次回はウラン臨界ナリよ」

本文

Youtuberの朝は遅い。
今日はかねてより計画していた核実験の撮影ということで、いつもより2時間も遅く起きた。
とはいっても自分で起きたというより、更に2時間寝ようとしていたところを外からの罵声で起こされたと言ったほうが正しいが‥‥‥。
「やれやれナリ、何ナリか。」
あまりにうるさいので仕方なく、カーテンを開けてみると‥
家の前の道路にはプラカードを持った様々な服装の知らない人たちが集合していた。
「あ、窓が開いたぞ!」
「バカヤロー!核を何だと思ってやがる!」
「死ね!殺す!」
「核実験はんたーい!」
どうやら彼らは当職の実験にいきり立って集まってきた悪いものたちのようだった。
それにしてもどうしてここがわかったのだろう。
当職は職業柄逆恨みされることが多く、前の家がバレてしまったのでこの家に移ってきたのだが、こんなに早くバレるとは。
まったく、人は人を愛さなければないというものだ。彼らには生きる価値がない。
当職は家に常備しているPAC3で彼らを端から打ち抜いていった。
彼らの驚く顔と誹謗中傷するプラカードが木っ端微塵になり、少し遅れて轟音が響く。爆風が髪を揺らす。
道路は大穴になってしまったが、これで少しは静かになるだろう。
彼らの中には女性がいなかったので、全く惜しいとは思わなかった。
ではさよならしばき隊。

挿絵

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