恒心文庫:緑の縁紐

本文

Singles Bar GREEN
独り身向けの出会い系バー、そこに唐澤貴洋は佇んでいた
素敵な出会いを求めてこの店にやってきたものの、彼が通い始めて以降女の客足が止んでしまったのだ
それを知らない貴洋は今日も暇だからと電話で事務所の弁護士仲間を呼びある遊びに興じる

無精髭の男・裕明と帯刀した男・祥平が入店し、貴洋の隣に座る
貴洋は生のニラを数把注文すると根を切り落とし、裸になった後自分のケツに突っ込み栓をした
ルールは簡単、ニラを好きなだけからさんの尻から交互に抜き取り先に脱糞させてしまった方の負けである
万が一脱糞しなかった場合は最後に抜いた方の勝ちだが今までそんな例はなく、今後も起きることはないだろう
「今日もいつものアレっすか?まあジェンガは事務所でもできるしこういう刺激的な遊びは飽きないからいいっすけど」
「からさん、今日もよろしくおねがいします」
「さあ、どんどん抜いて欲しいナリ」

貴洋がテーブルの上で四つん這いになるとゲームスタートである
先に祥平がニラを一本抜き取る
ねっとりとした手付きでニラを抜いたり挿したりして脱糞を促す
菊門がパクパクと動き、それに合わせて貴洋も口をパクパクしながら喘ぐ
漸く抜き終えると、案の定糞でベトベトに汚れていた
抜いたニラはより脱糞を促すため貴洋の口に運ばれる
ニラの青臭さが糞のほろ苦さと尻の中で温められたこともあり程よい味わいになってるとは貴洋の弁である
聞いてねえよwと祥平が言うと次は裕明がニラを抜き取る
彼は一気に10本、他のニラをなるべく巻き込まないようできるだけ素早く抜き取った
貴洋の体がビクンと跳ね、もう限界といったところか
裕明は勝ち誇った顔で貴洋の口にニラを運ぶ
結構抜いたので、咀嚼する貴洋の口はパンパンに膨れ上がっていた
次抜けば脱糞は免れられないようなこの状況においても祥平は余裕の態度を崩さなかった
何故なら彼はこのゲームの必勝法を知っていたからである

彼の必勝法はこうだ
貴洋の尻は実は糞と別にニラとコーンを作り出し排出する機能も備わっている
ニラとコーンは糞と一緒に排出されるためか脱糞の時まで尻からその姿を覗かせることはない
なのでニラを一本ずつ抜きながら尻を注視し、にゅるんと糞だらけのニラが覗かせたら真の脱糞のサインとなる

祥平がニラを一本抜き取る
すると茶色に染まった紐が垂れてくるのが見えた
貴洋の生み出したニラである
勝利を確信した祥平はニラを食わせてある提案をする
「裕明さん、もし脱糞させたらコイツの糞掃除するってのどうすか?」
「いいのかい?もし君が負けた場合からさんのうんちを掃除することになるんだよ?」
「あれ?ビビってんすか?まあ別にいいですけど、こいつが店に来て以降ずっと俺ら睨まれてるんすよ?」
カウンターにいる店員は険しい顔で貴洋達三人を見ていた
今にも出ていってほしそうな顔でその感情を抑え込んでいるようにも見えた
「もしまた彼らに掃除させるなんて言おうものならコイツは出禁、昼間の間ずっとコイツの世話をしないといけないんすよ?」
「……いいよ、受けて立とう」
よしきた、と祥平が順番を譲る

貴洋は今にも糞が出そうで顔を青くしながらプルプルと震えていた
しかしそれにも動じず裕明はサッとニラを抜き取った!
ブッ
祥平が勝利を確信したその時であった

「あっ(ブッブプゥ~)」

貴洋は放屁した
とても気持ちよさそうな顔で臭いを撒き散らし、その後また苦しそうな顔に戻った
しかし裕明が抜き取った後脱糞をする様子はなかった!

「な、なんでだよ!なんでコイツ糞漏らさねえんだよ!」
「祥平くん、君がニラを抜き挿しした時ピンとひらめいたんだ。君がからさんの秘密を知っているようだから、それを利用させてもらった」

裕明の弁はこうだ
まずニラを抜き取った後素早く刺さっているニラを一本貴洋の尻に全部押し込む
すると祥平が抜いたときにちょうど糞塗れのニラが出てくるという算段である
貴洋の体質を利用した心理的トリック、祥平より長くたかひろくんがかりをやっているからこそできる年長者の風格であった

「僕が罰ゲームを受けるのをためらったのは君にからさんのうんちを掃除させることに罪悪感があったからだ。」
「そ、そんな……、最初から俺は負けてたのか……。」
とほほとした表情でニラに手を伸ばそうとするが、どういうわけか貴洋の尻にはニラが見当たらなかった
「え?これは……。」
「ニラを抜き取った時、残りを全部からさんの尻に突っ込んだんだ。これなら抜き取るニラもなくなるし君もうんちの掃除をしなくてすむ」
「裕明さん……。」
「指、汚れちゃった。舐めてくれるかな?」
祥平は口をすぼめて、あのエロの祥平のように裕明の指をしゃぶった
忌々しいデブの糞の味がしたが、今はこれでもいいや、と思えた
男同士の縁を結ぶ緑の縁紐
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一人が寂しいと思ったあなた、ぜひこの店に来ることをおすすめします



扉を開く音がする
「貴洋や、いるか?」
「あっ」
「やべ」
「何ナリか?パパ。」

会計士の仕事を早めに切り上げ、迎えに来た父洋
「たっ貴洋!?いい年して机に乗り出すとは何事だ!」
規則やマナーには厳しい河野の家系、いつもは息子に甘い洋もこのときは親らしく厳しく叱る
「とっとと降りなさい!このバカ息子!」
四つん這いの貴洋を床に叩きつける
ただでさえ尻が限界だった貴洋に、その刺激は門を開放するには十分すぎるものであった
「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!! )」
Singles Bar GREENは原状回復が困難と判断され閉店し、貴洋はしばき隊系列の店から出禁を食らった
裕明と祥平は弁護士を辞め、新しく建てたマイホームで二人仲良くニラの抜きあいっこをしていた

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